2010年9月26〜29日
今日も荷物が重い!
北アルプス鏡平〜双六岳登山

今回は仕事での登山である。
実は昨年この鏡平へ登山に来て紅葉時期の風景が素晴らしく
何とかここからテレビ生中継ができないか?と考えたのがきっかけである。
8月末リピート山中氏の双六小屋雲上コンサート、そして9月16〜19日までの下見山行を経て
準備を進めてきたが、ようやくこの日がやってきた。
9月27日(月)〜29日(水)まで、毎朝生放送を3日間続ける・・・という計画である。

9月26日(日)
9/26(日)はワサビ平を8時に歩き始める。
快晴の気持ちいい日である。しかし背中の荷物はいつもにも増して重い。
トータル350Kgの機材を13人で分担して担ぎ上げる。
一人背負う重量は25〜30Kgの計算になる。
スタートみんな重い荷物を担いで上がる秩父沢にて休憩
山は天気さえ良ければ気持ちいい!少々荷物が重くとも何とか登っていける。
9時20分 秩父沢との出合に到着。
人数も多く荷物も重いのでコースタイム的にはこんなものだろう。
ほとんどが20歳代?当然私はいつも最高齢!
スタッフはワカモノ中心きつい登りが続くようやく鏡池に到着
先日下見で登って来たときは、雨で沢の中を歩くようだった登山道も今日は歩きやすい。
12時5分 鏡池に到着。
天気がいいので思っていたよりいいペースで登ってこれた。
鏡平山荘前で準備こちらケーブル準備
左衛星打ち上げ用ANT 窓際は衛星携帯電話室内の様子
小屋の前で荷物を降ろして、昼食とする。
そしていよいよセッティング開始。重い機材の梱包を解いて小屋の一室に組み始める。
この鏡平は標高2300mとは言え、あまり電波状況は良くない。
撮影した映像や音声は通常、山の上に設置された基地局へ向け飛ばせばいいのだが
ここ鏡平からはその基地局が見通せない。
そのため今回は衛星へ向って電波を送信する装置を担ぎ上げてきた。
今回はこの衛星へ打ち上げるための機材の重量がかなりを占めている。
今までは、このような場所からのテレビ生放送というのはひじょうに難しかったが
これらの新しい装置が導入されたことによって、今回の生放送が実現したのである。
セッティングは15時頃終了し、この日の仕事がすべて終ったのが18時過ぎ。
夕方は晴れていたが、深夜には激しい雨の音がしていた。
心配ではあったが、疲労困憊状態で爆睡・・・

9月27日(月)
5時30分起床。まず気になるのは天気、一番に窓の外を眺める。
昨夜の雨は上がっていた。Lucky!!
昨夜たたんだ機材を再度設営、準備は着々と進む。
鏡池のウッドデッキは雨で滑りやすい槍は雲の中で見えない7時23分陽が出ると暖かい
6時に現場で打ち合わせをするが、鏡池のウッドデッキはグッショリ湿っていて滑りやすい。
リハーサルを繰り返しているうちに、陽が登ってきて一気に暖かくなる。
しかし、残念ながら7時50分頃の放送時は槍ヶ岳は雲の中で鏡池には「逆さ槍」は
写りこまなかった。それでも風も無く池は本当に鏡のようだった。
鏡池鏡平小屋内SW’ingセンター
8時にはOnAirを終えて撤収、朝食後は明日の放送に向け設営。
そしてこの頃になると好天になってきて鏡平山荘からも槍ヶ岳を眺めることができるようになった。
山荘前から見る槍ヶ岳
午後は少し時間が持てるか?と思って期待していたが、なかなかそうは問屋が下ろさない。
撮影したVTRの伝送作業がありこれに結構時間をとられた・・・
しかし、天気は素晴らしい!小屋前のウッドテラスでのんびりしていると実に気持ちいい。
夕方になると少し雲行きが怪しくなってはきたが、
明日の予報は雨!しかも相当な確立である。果たして天気はどうか?


9月28日(火)
やはり予報どおり雨・・・今日は全国放送もあるので力が入るが、雨はどうしようもない。
5時に起きてからみんな無言で準備を始める。
放送は7時半から、最初は土砂降りだった雨も少しずつ小降りになってきた。
雨の中で準備山荘とひょうたん池こちらも雨
リハーサルを何度も行い万全の体制で臨むが雨には勝てない。
また放送直前に激しく降りだしてきて小屋すらかすんで見えてきてしまう。
ほぼ7分間の全国放送はVTRを交えながら何とか放送を終え
次は7時49分30秒から4分半の放送である。
こちらは室内が多いので助かった。
放送の終ったあとは遅い朝食をとって、出発準備。
今度はさらに上の双六小屋(標高2600m)へ向って雨の中を登らなければならない・・・
天気予報では明日は晴れ・・・ということなので期待したいが、登るときくらい止んでくれ!
祈りは通じることなくカッパを着て外に出る。
お世話になった鏡平山荘の方たちと集合写真を撮って歩き出す。
全員集合 ちなみに私は写っていない
雨のあがるのを待っていても仕方ない。
早く上がって明日の放送のための準備をしなければならない。
使った機材すべてを再び梱包し10時に鏡平山荘を出発した。
出発お世話になった山荘の方たちああ〜雨
登る途中、双六小屋から下山してくる登山者にも出会う。
「今朝見ましたよ〜」「お疲れ様〜!」と声をかけられると少しうれしくなってくる。
鏡平から弓折乗越しまではずっと苦しい登りが続きその斜面に
みんなの色とりどりの雨具とザックカバーが映える。
見事な雨具軍団弓折乗越しに到着ちょっと広くなっている弓折乗越し
11時 途中の弓折乗越しに到着。
ここまで来れば少し楽である。
本来ならばこの場所から前に広がる槍ヶ岳や穂高を望むことができるのだが・・・
雨は少し小降りになったので、ここで休憩をして一息入れる。
ようやく見えた双六小屋
12時20分 ようやくガスの中に双六小屋が見えてきた。
とりあえず小屋に担いできた機材を入れ昼食とする。
暖かい味噌汁とお茶がすごくうれしかった。
昼食後はあまり時間がない、梱包を解いて再び組み立て開始。
今回は診療所(今は開設していない)の横にある南向きの部屋を借りて組み上げる。
すでに小屋じまいの準備中で、すでに畳が上げてあり
畳を敷くところからが準備であるが、みんな慣れてきたのか手際がいい!
外は衛星に向けたアンテナやパラボラが並ぶ衛星携帯電話は窓際室内からでも受信可能何とか設営終了
鏡平と違いここは携帯電話が通じないためすべて衛星が頼りだ。
すべてのセッティングを終えリハーサルを行って、17時には小屋へ入る。
雨は止んできたが本当に明日は晴れるのか!?


9月29日(水)
朝5時起床。外はまだ真っ暗だが天気は良さそうだ。
山のシルエットがはっきり見える。これは今日はいけそうだ!
後から出てきたみんなも顔が期待に膨らんでいる。
小屋正面に見える鷲羽岳
小屋正面の鷲羽岳(2924m)も朝日に輝いている。
さすがに朝早過ぎて誰もいない早々に準備小屋内
気温は0℃まで冷えた。やはり天気のいい日は気温が低い。
明るくなって5時半にカメラマンを送り出した。
今回は約1Km離れた場所に絶景カメラを配置することにしていたので
その現場まで約25分かかる。
絶景カメラの位置からは槍ヶ岳や穂高連峰そしてこの双六小屋がよく見渡せる。
その1Km離れた現場の映像を電波で小屋まで飛ばして、
小屋前のカメラと切り替えて使おうという算段だ。
しかしこれは天気がいいという条件でなければ使用できない。
チラッとその方向を見ると少しずつガスが上がって来ているようだが・・・
中央の白いピークがもう一台のカメラ位置小屋内の切り替え画面
7時半頃からの全国放送(7分間)+7時49分30秒からの東海北陸向け放送(4分半)は完璧に送出できた。
幸いにも心配は的中せずガスが出ることも無く、この大きな「賭け」?には勝つことができた。
山の生放送というのはその出来不出来を天候に左右される要素が大きい。
今回最終日3日目にして、気持ちよく山を降りることができる。
小屋の皆さんと
小屋の皆さんと記念写真を撮って10時20分下山開始。
荷物は重いが、いい仕事をした充実感で心は軽い。
昨日の雨のドヨンとした気分とは打って変わってみんなの顔も晴れ晴れ!
相変わらず重い荷物小屋を出発する双六池も今日は青く光っていた
そしてこの日は稜線に出ると本当に素晴らしい眺めが広がっていた。
これだけ見える日はそうないのでは?
まさしく北アルプスの絶景である。
槍ヶ岳から大キレット→北穂高→(奥穂高)ジャンダルムまですっきり!
これまでの苦労が吹き飛ぶほどの景色がそこにはあった。
交代で写真を撮りまくり後方は双六小屋私も一枚
時にはこんな所も通る常に槍が見える昨日とはまったく異なる景色

槍穂高はもちろん、白山も御嶽も去年登った抜戸岳も笠ヶ岳もすべて見える!
横にいた今年入ったばかりの某君が「来年もやりましょう!」と一言。
登るときには「もう荷物を置いて降りたい。この会社に入ったのは間違いだった!」
と言っていたヤツだ。
天気とこの景色にすっかり魅了されたようだ。
11時40分 弓折乗越し到着。
ここから鏡平への下りもよかった。
弓折乗越しからの下り鏡平の上から見た槍ヶ岳
12時20分 鏡平山荘に到着。
小屋の皆さんが「見ましたよぉ〜」「今日はバッチリ!よかったですねぇ〜」と声をかけてくれる。
暑くなったので昼飯前にカキ氷の注文をした。
が、発電機が回っておらずいつもの電気を使ったカキ氷製造機が使えない・・・
断られると思っていたら、奥から手動式の昔ながらのキカイを出してきた。
これでガリガリ・・・私の食べているのを見た連中は次々とまたオーダーをしだした。
あ〜忙しいのに申し訳ない・・・しかしうまかった!
ようやく鏡平小屋が見える昔ながらの手回し式カキゴオリ製造機カキ氷
昼食後、鏡池を見るとこれまた絶景!
この素晴らしさを2日目に少し分けて欲しかった〜
最後にきれいな姿を見せてくれた鏡池
ふもとのワサビ平には16時到着。名古屋には21時帰り着いた。
本当に荷物は重くつらかったが、終えてみると何とも言えない充実感につつまれた。
思い立って一年越しで何とか実現し、いい結果を残すことも出来た・・・と思う。
また来年もやるんだろうな〜
GPS-Map
参考までに昨年の美女と美しい景色の山行は下記から
ヘシコ登山隊 鏡平へ行く

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