2010年7月18〜19日
7月19日正午に白山大汝峰で会いましょう!
〜福井山岳会創立70周年記念白山集中登山〜

今年は私の所属する福井山岳会が創立70年を迎える。
その記念行事として考え出されたのが、我々には馴染み深い山「白山」の集中登山である。
登頂の日は7月19日、3連休の最終日に設定された。
連休中の白山頂上(剣ヶ峰2702m)は混雑が考えられるため、少し離れた大汝峰頂上(2684m)に12時
全員が登頂して創立70周年の記念行事を行おう・・・ということになった。
コースはいくつか設定され我々の登った北縦走路のほかに
チブリ尾根別山・南竜ルート/釈迦新道/越前禅定道/観光新道/平瀬道/中宮道など
また、沢から頂上を目指すグループもありその内容は多種多様である。
北縦走路から見る白山連峰

北縦走路から白山を目指す!

ガイドブックによると、岐阜県白川村馬狩登り口から野谷荘司山→妙法山→北弥陀ヶ原を経由して
室堂に至るコースはその距離26Kmである。室堂からさらに別当出合まで降りれば+6Km。
白山を目指す登山道としては全行程32Kmもの一番長大なルートである。
7月18日朝4時 勝山市の集合場所に5人の仲間+岐阜県白川郷まで送り届けてくれるK氏が集まった。
R158大野市を経由して岐阜白鳥に出て、東海北陸道に入り白川郷ICを目指す。
ちょっと登り口を探してしまったが迷いながらも、何とか馬狩にある野谷荘司山への鶴平新道登山口を見つけた。
我々を降ろしてスーパー林道を経由し、
石川県白峰へと向かうK氏と翌日の白山での再会を誓って6時40分登山を開始。
この白山北縦走路は、昔から一度歩いてみたい・・・と思っていた。
しかし長い距離であることと、交通機関の問題もあり長く挑戦することがためらわれていたルートである。
野谷荘司山へは30年近く前に登ったきりだ。
この山、登り口周辺は素晴らしくきれいなブナの林が続いている。秋に来てもいいだろう。
鶴平新道登り口ブナの林が続く平瀬方向を眺める
野谷荘司山への登山道は鶴平新道と呼ばれ、きれいな登山道がジグザグに続いていて
標高1500mを越えるくらいから、周囲の木々が低くなり少しずつ見通しが良くなってくる。
9時10分 頂上へ続く赤頭山(約1590m)のピークに到着。
素晴らしい天候で遥か北アルプスまで望むことができる。
左奥が赤頭山後ろは白川村
稜線に出ると木がなくなって見通しは良くなるのだが、太陽がガンガン照り付けてきて暑い!
が、高度は1500mを越えており時々フワーと吹いてくる涼風が心地よい。
このあたりの山域はそんなに人気がないのか?登山者はそう多くない。
登り口に止まっていた車は3台ほど、途中で2人追い抜いていったが、とてもたくさん登っているようには見えない。
野谷荘司山頂(1797m)には9時55分到着。1組のご夫婦が休憩していたが、我々の目指す所はまだまだ先だ・・・
野谷荘司山の頂上
少しの休憩の後、南へ向かって歩き続ける・・・
白山は遥か向こう・・・
10時40分 モウセン平に到着。稜線上の湿地帯でここだけニッコウキスゲの黄色い花が咲き乱れている。
野谷荘司山を登る人達もここまでみんなやってくるようだが、それだけの価値はあるかもしれない。
ここだけ空気が違うような?ホッとする場所であることは間違いない。
ニッコウキスゲの咲き乱れるモウセン平モウセンゴケモウセンゴケの群生する湿地帯
少しだけモウセン平で休憩して再び妙法山を目指して進む。
地図上では妙法山までそんなに距離は無いように見えるが、実際はUP-DOWNがあり決して楽ではない。
モウセン平のニッコウキスゲ奥に見えるのが妙法山
12時10分 妙法山(1776m)到着。
野谷荘司山の頂上と似た感じで、縦走路の真ん中にポツンと三角点だけがある山頂である。
さすがにここの頂上には誰もいなかった。
この山頂で昼食とするが、何しろ日差しをさえぎるものが何も無い山頂だ。
時々吹く風が心地よいが、これから先の行程のことを考えるとゆっくり昼食もとる気がしない。
妙法山頂上白山スーパー林道のために削られた山肌がよくわかる
休憩もそこそこに早くも12時35分歩き始める。
先頭を歩くM会長は81歳!というご高齢なのだが、歩くペースは若いものに負けない。
常に先頭を自分のペースで進み、皆を引っ張っていくのである。
フツウの人だと80歳と言えば家でのんびり過ごすだろうが、この長大なコースを歩く・・・ということは凄い。

妙法山からは下りである。
この下りの尾根「念仏尾根」と呼ばれていて、山名+尾根名とも宗教色がかなり強い。
さすがに白山、信仰の山だけのことはある。
14時25分 尾根を下りきるとシンノ谷と呼ばれる谷川の流れに出会うところに出た。
谷川には鉄製の橋が架かっていて、ここで乾ききったのどを潤す。
水は2.5リットル持っていたが、炎々と照りつけられる尾根上ですべて飲み干してしまったのである。
シンノ谷の出合 ゴマ平避難小屋へののぼり水場小屋は近い
水を補給してゴマ平避難小屋への登り返しが始まる、が、ここからの道は藪がちょっと多い。
登山者があまり歩かないコースということもあるのだろう。
かなり前に草刈はされたのだろうが、人が歩かないと道は無くなってしまう。
少し残っている踏み後をたよりに、藪を掻き分け斜面を上がる。
所々で地図とGPSで位置を確認しながら進むのだが、なかなか着かない・・・
休み休み進んで行くと水場に到着、ということはここから小屋はもうすぐそば。
この水で冷やした缶BEERはさぞかしうまかろうな〜
16時10分ようやくゴマ平避難小屋(1800m)に到着。
この小屋は中宮温泉から登ってくる中宮道との合流点に建てられている。
しかも水場も近く条件がいいのでもしかして満員?かと思ったのだが、予想通り。
しかし、先に中宮道から到着していた我々の仲間が、寝る場所は2階にすでに確保していただいていた。
ようやく見えた避難小屋緑の中の小さな避難小屋 テントで寝る人も・・・小屋の中はこんな感じ
ゴマ平避難小屋は収容人数25人。
我々が小屋に到着した時点で1Fに8人、2Fには18人寝ることになっていたのだが
17時半頃3人組の登山者がやってきて「あの〜泊めてもらえますか〜」我々一同は「え〜ッ」
2Fの18人でさえ何とか譲り合いしのぎを削りながらやっと寝場所を確保したのだ。
さすがにこれ以上のスペースは難しい・・・
結局どうやって寝たのかは定かでないが、土間にマットを敷いて寝てもらったのか?
我々のグループも含めみんな朝早かったせいもあり、18時には全員夕食終了。
あとは、やることはないので寝るだけ・・・・という訳で19時にはみんな寝てしまった。
さすがにこんなに早くには寝れない・・・と思っていた私だったが何のことは無い。
横になってしばらくしたら、夜中に水を飲むために一度起きたほかは爆睡してしまった。

明けて7月19日いよいよ白山を目指す
小屋から見える夜明け
早い人は朝3時に起きていたようだ・・・が、早く起きてもまだ外は暗いのでスタートできない。
周囲がガサゴソしだすと、何となく落ち着かなくなってきて私も3時半に起きてしまった。
室内で計った気温は20度、これだけの人数がいるので気温は高くなったが外はかなり涼しいはずだ。
夜中はシュラフ(冬用インナーシュラフ)をかけるだけで寝ていたのだが
寝ている間に寒くなったのか?いつの間にかシュラフの中に入って寝ていた。
朝飯用に持参したパンとコーヒーを流し込み支度を整える。
昨日我々の登って来た北縦走路を歩く人達は、4時頃にヘッドライトを点けてスタートして行った。
4時35分我々も小屋を出て歩き出す。
我々のグループは6人だったが、昨日中宮道から登ってきた2人を加えて8人となった。
今日は標高差約900m室堂まで10Km!(+下り6Km)を登らないといけない。
避難小屋からの登り朝日まぶしい山の朝は実に気持ちいい!
30分ほど登ると尾根上は低木になって朝日を眩しいくらいに浴びる。
そして遥か彼方の北アルプスがシルエットになって美しい。
北アルプスがシルエットで見える
どんどん先に進む。
低いブッシュに登山道は覆われているが、しっかりした道で歩きやすい。
奥に見えるピークが間名古の頭
5時45分 三俣峠に到着。
看板の表示を見るとゴマ平避難小屋2Km室堂8Kmと表示されている。
まだ室堂まで8Kmあるのか・・・と思う気持ちと2Km進んでホッとする気持ちが入り混じる。
そしてこのあたりから高山植物が実によく見られるようになってきた。
キヌガサソウおなじみ黒百合ウスユキソウヨツバシオガマ
白山を代表する花「黒百合」は福井山岳会の会報の名前にもなっている。
クロユリはひとつの茎に二つの花が咲くのはかなり長い年月育ったものでないと無いらしい。
また、ウスユキソウはエーデルワイスの仲間だそうである。(O氏談)
三俣峠からは間名子の頭ピーク(2134m)の下を巻くようにして進んで行く。
(途中で2人組みの登山者と出会ったが、まさかこの時間に人と出会うとは思っていなかった)
少し上がると白山連峰の山々がよく見えるところに出る。
いつも登る砂防新道や観光新道から見る白山とは全く異なる姿を眺めることができ、ちょっと新鮮である。
北から見る白山は荒々しい
6時50分 ウグイス平到着。室堂まで6.3Kmである。
ウグイス平は確かにウグイスの鳴き声もよく聞こえる湿地帯で休憩するにはいい場所だ。
ここからしばらく歩いて地獄覗きには7時10分着。
この地獄覗きを過ぎるたあたりから実に気持ちのいい稜線歩きが始まる。
地獄覗きからの白山 左から続く吊り尾根を歩く
白山はまだ向こうハクサンシャクナゲハクサンフウロ?
快適な草原を歩く
実に気持ちのいいコースだミヤマダイモンジソウモミジカラマツ 登って来た方向を振りかえる
7時40分 北弥陀ヶ原で休憩とする。
ここまで来ると標高2200mくらい。登山道の傾斜も緩やかで草原のお花畑を歩く気分だ。
北弥陀ヶ原休憩地点
北弥陀ヶ原からお花松原を越え山頂へと抜けるコースは、花の饗宴と言ってもいいだろう。
「花の白山」と呼ばれる所以・・・がここを歩くとよくわかる。
通常の登山ルートと違い、このルートは人の歩く数が少ないせいか?そのままの自然が残っており
花もいっそう美しい気がする。これから8月にかけさらに素晴らしい光景が見られるだろう。
ハクサンコザクラが「いらっしゃい!」と言っているようだアオノツガザクラ
クルマユリウメバチソウハイマツも花をつける
まだ咲いていた山ザクラハクサンコザクラミヤマキンバイ

いつまでも花を見ながら休憩するわけにはいかない・・・
気合を入れてスタートする。
標高差はまだ500m近くあるが、景色も俄然良くなってきて登行意欲をそそられる。
いかにも夏の高山・・・という雰囲気は満天である。
後ろは奥三方岳(2150m)白山まで1本の道がずっと続く
登山道が右下から斜め左上に上がっていくのがわかる
9時15分 お花松原に到着。
標識によれば室堂まで残り3Km、あと少し頑張ろう!
クロユリはよく見かけるお花松原で休憩
このお花松原から先へ進むとヒルパオ雪渓が現れる。
今年は残雪が多い・・・ということなので、雪の上を歩く時間も長いかも知れない。
強烈な太陽は上からも下(雪面)からも容赦なくやってくる・・・
この雪渓で上から一人降りてくる人とすれ違う。
自然観察員の腕章をつけていたので、また登り返して室堂へ戻るようだ。
他にももう一人女性の単独行の方にもであった。
昨日は南竜に泊まり、今日はゴマ平避難小屋に泊まる・・・ということで大きなザックを背負っていた。
女性一人でこの山を歩いていくのは、なかなか度胸がいるだろうな・・・
雪渓は結構滑りやすい・・・要注意だ
雪渓の登りは辛い途中で見つけたイワカガミの大群落ようやく登りおえる
イワキキョウ
雪渓と急斜面の続く尾根を登る途中くらいで、大汝峰の上にいる仲間から声がかかる。
そこに見えてはいるが、なかなか辿り着かない・・・
10時40分 大汝峰の麓にようやく到着した。あと残すはこの登りだけだ。
頂上でみんな待っているもうあと少し・・・ようやく山頂到着
大汝峰(2684m)の頂上に着いたのは11時20分。先に着いていた山岳会の仲間が迎えてくれた。
約束の12時までに何とかたどり着くことができ、また懐かしい仲間の顔を見ることもでき感慨もひとしお。
さらにこの頂上にはおいしいものも待っていた。
ポーションクリーム入り?冷やしぜんざいとスイカである。
どちらも重いのでここまで持って上がるのは大変だったことと思う。
この山頂でこんなおいしいものを頂けるとは思っていなかった・・・
甘くてうまいスイカ!すぐに切ってみんなに分ける
ぜんざいの甘さとスイカの瑞々しさが乾いた体に染み渡った。
昼食後は今日登って来た全員で福井山岳会創立70周年のセレモニーを行い、記念写真を撮って帰途についた。
山頂セレモニー雲がいい!昼を過ぎるとガスに覆われる山頂付近
本日の参加者は27名、他に8名の参加者があったが時間内に辿り着けなかった・・・ということである。
12時40分に下山開始。それぞれ登って来た方向へ向け下っていった。
我々はもと来た道を戻るわけではなく、一般登山道の砂防新道を下った。
本日の参加者
山頂にいる時間は短かったが、この機会に久しぶりにいろいろな人に出会え楽しい山だった。
1枚だけ撮ってもらった
室堂には13時25分に到着、登り口の別当出合には16時30分着。
最終バスには十分間に合う時間だった。
2日間歩いたルートは下記の通り。(GPS−DATAです)




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