消防博物館 特別展 「東京消防庁60年のあゆみ」

1948年(昭和23年)3月7日、東京消防庁は自治体消防としてその前身の東京消防本部として誕生しました。
今年は60周年にあたり、消防博物館では、その60年の変遷を災害や世相を織り交ぜた年表を中心に改良を重ねた装備品などを展示した特別展を2008年1月12日から3月9日まで「東京消防庁60年のあゆみ」展を開催しています。

東京消防庁日比谷分室の看板

東京消防庁予防部外事課が置かれていた当時、東京消防庁日比谷分室に掲げられていた看板です。
外事課はGHQ管理下の建物に関して火災予防上の必要な措置を実施していました

東京消防歌のレコード

自治体消防として従来あった消防歌を時代に対応したものにするために1949年(昭和24年)に新聞紙上で公募され決定されました。
歌詞はこんな内容です。

東京消防庁の防火服の変遷

左から防火衣(1956〜67年)、防火衣(1976〜1996年)、一般隊員用防火衣(1996年〜)、特別消火中隊員用防火衣(2004年〜)

東京消防庁の防火衣(1956〜67年)

内側にネオプレーンゴムによる加工を施しています。
外側は絨という生地を用いています。

東京消防庁の防火衣(1976〜1996年)

芳香族ポリアミド繊維の生地にアルミ粉末ゴムをコーディングしたもの。

東京消防庁の一般隊員用防火衣(1996年〜)

上衣とズボンのセパレート型に変更された。
従来型
裾つきのゴム長でした
一般隊員用防火衣(1996年〜)
防火ズボン+ブーツになりました

東京消防庁 特別消火中隊用の防火衣(2004年〜)

特別消火中隊とは近年の多様化する消火活動に対応するため結成された消火活動に特化した中隊で隊員は特別救助隊資格者・経験者や危険物等の専門性のある資格を持った隊員などで構成されます。
特別消火中隊の防火衣は一般隊員用の防火衣と同じ材質で作られていますが、ヘルメット(防火帽)は後頭部や耳を保護する形状になっています。
特別消火中隊用の防火帽(左)と一般隊員用の防火帽です。側面の違いにご注目ください。

東京消防庁の防火衣(1976〜1996年)と東京消防庁の一般隊員用防火衣(1996年〜)の相違点

上は東京消防庁の一般隊員用防火衣(1996年〜)で下は東京消防庁の防火衣(1976〜1996年)です。
首元を見てもわかるように形が変更されて火が回りこむのを防いでいるのがわかるのではないかと思います。

救助隊・化学機動中隊のワッペン

救助隊

自らの危険を省みず、アルプスの山中で何人もの遭難者を救助したセントバーナード犬があしらわれ、あらゆる困難を克服し、人命救助のために災害に立ち向かう東京消防庁の救助隊のシンボルになっています。

化学機動中隊

陽圧式防護衣があしらわれています。

救助隊・化学機動中隊の配置状況

配置状況は以下の通りです

救助隊

隊名 隊数 隊名 隊数
消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー) 4隊 特別救助隊 22隊
水難救助隊 6隊 山岳救助隊 4隊

化学機動中隊

9隊

遠隔式消火装置 ジェットファイター

毎分役200リットルの放水能力を持ち、ケーブルトンネルなどの火災に活躍します。
東京消防庁PRセンターにもジェットファイターが展示されていますが若干形が違います。
PRセンターに展示されているジェットファイターはこちら

2代目 消防艇「みやこどり」

昭和45年から平成3年まで活躍しました。
現在活躍している「みやこどり」はこちら

予防技術認定者のワッペンとバッチ

予防技術認定者は次の通りとなっています。

予防技術認定者

予防業務全般に関する基本的な部分や、広報・公聴及び生活安全分野の技術要素を持つ者と認定された者

上級予防技術認定者

予防・危険物・査察・防火管理・調査など、それぞれの専門分野について、指導的立場を認定された者

主任調査員

各署所で行う火災原因調査の中心を担う者

原因調査に使用する測定機器

東京消防庁の制服

左から女性消防吏員冬服(2004年〜)、男性消防吏員冬服(1950年当時)、女性消防吏員冬服(1973年当時)

男性消防吏員冬服(1950年当時)

1959年に通勤時に私服が認められるまで出勤・退庁時にも着用していたようです。

女性消防吏員冬服(1973年当時)

森英恵デザインです。
Jレスキュー (ジェイレスキュー) 2008年 01月号 [雑誌] 東京消防庁 PERFECT BOOK 新消防雑学事典 二訂版 炎上男たちは飛び込んだ―<ホテル・ニュージャパン>伝説の消防士たち プロジェクトX 挑戦者たち 第3期 Vol.5 炎上 男たちは飛び込んだ

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