第25夜 ファミコン新時代!と思った「ゼルダの伝説」の鐘の音。


今となってはほとんど悪い冗談のようになってしまったファミコンのディスクシステムの第一弾がこの「ゼルダの伝説」ちなみに、第二弾は「謎の村雨城」だったのですが、何故かこのゲームは「出る出る!」ばっかりで、実際に発売されたのはかなり後のことだったと思います。

ディスクシステムは、発売当時はほんとに憧れの的で、「500円でゲームが書き換えられる!」とか「カセットの3倍の容量で、すごいゲームができる!」とかものすごく好意的に迎えられたのです。もちろん、僕も憧れた人間のひとりで、親に頼み込んで買ってもらったディスクシステムに、「ゼルダの伝説」(当時はこれしか出てなかったからねえ…)を入れ、ゲームスタート!!ガシャガシャという読み込みも、最初は「おぉ!読んでる!パソコンみたいだ!」とかえって好意的に、かっこよく思ったくらいでした。
「ジャーン、ジャジャジャジャジャジャーン」という有名すぎるテーマソングと画面を流れ落ちる勇壮な滝。そして、「ゴーン」という今までのファミコンのPSG音源ではなしえらかった、FM音源による鐘の音。「すごい!」とタイトルだけで大感動!ゲーム自体の出来ともすばらしく、自由度があり、かつわかりやすいゲーム性。迷宮のなかのパズル的な要素もあるトラップの数々。素晴らしい音楽。たまに敵に跳ね飛ばされて迷宮の入り口に入ってしまうとギーギーという読み込みでイライラさせられたけれど。アイテムの使い方で、隠しショップや隠しアイテムなども見つかるし(どう考えても放火魔のようなこともやっていたが…)実際に「剣を振って敵と戦う」という感覚を持ったアクションRPGは、初めてだったと思います(それまでは「スペースキーで攻撃モードと防御モードを切り替えて敵にぶつかっていくだけ」のパターンが主流)。

とにかく、「ゼルダの伝説」は素晴らしいゲームでした。エンディングがちょっとしょぼいこと(あくまで同時期の「ドラゴンクエスト」と比較しての話)と読み込みのイライラ感は不満といえば不満でしたが。僕なんか、途中でディスクが壊れちゃって、裏ゼルダの最後の迷宮4つくらいのためだけに買いなおしましたよ、もう一枚。
まあ、最大の問題点は、「ゼルダ」がディスクシステム最初にして最高傑作になってしまったということ、なんでしょうね。