ココがヘンだよ、「白い巨塔」!(1)


ついに始まりました「白い巨塔」
 なんというか…大仰なドラマやなあ、これ。
 出てくる人々が、100%怪しいし。
 山崎豊子さんが「白い巨塔」を書かれたときは、それなりにリアルだったのかもしれないけど…

 というわけで、まずシリーズ第一弾として、
ココがヘンだよ、「白い巨塔」をお送りします。

(1)   いくら自信家でも、手術直後に「癌は全部切除しました」なんて言わないって…

専門家なら、「何が起こるかわからない」ことは、わかっているはず。

いや、僕は病理をやってるので、「癌を全部取り去るなんてムリなんじゃないか」と思うようになったのかもしれませんが。

(2)   いくら教授でも、今の世の中で、「私の診断が信用ならんのか!」なんて言わないと思われ。普通にMRIくらい撮りますって。

医療ミスで訴えられるほうが、よほど危険です。

ちなみに、あの状況で外科に相談すると、まず「先に画像を揃えてきて」と言われます。まあ、診断材料が足りないとどうしようもないわけで

(3)   現在では、開業医の先生を邪険にしていては大学病院なんてやっていけません。

(4)   でも、回診シーンは妙にリアルだ。確かにあんな感じだもんなあ。

ただし、集合時にダッシュしてきて教授をお出迎えなんてのは、少なくとも僕の大学にはなかったよ。

(5)   里見先生、気持ちはわかるが、患者さんの目の前で頭抱えちゃダメだって…

(6)   さらに里見先生、黙って入院させちゃえば、教授は気がつかないような気も…

(7)   それ以前に、里見先生は、なぜ助教授になれたんだ?

(8)   というか、今では一人の患者に対するミスで大学病院だって傾くことをみんな知っているはず、だよね…

(9)   いまどき、「お父様」なんて言っている娘は、いくら親が教授でもいないと思われ

(10)こういう、アブノーマルな医者の展覧会のようなドラマを作られても困るんだけどなあ…
    絶対、明日の大学病院では、患者さんが教授を見る目が変わること確実!

(11)あれだけの大病院なら、食道癌の権威と膵臓がんの権威は、だいたい別の人です。

 ドラマとしてはけっこう面白かったけどね「白い巨塔」

 いや〜こんな世界もあるんだなあ、って。

 ひょっとして、東大とかこんな感じなのかな?とか同業者の僕でさえ思ってしまうのが、この業界の怖いところなんでしょうか…