第140夜 「ムー」からの使者!「夢幻戦士ヴァリス



参考リンク:「夢幻戦士ヴァリス」by Mental Sketch〜心象風景


 あの(と言っても、どのくらいの人が反応してくれるかは不明なのですが)、史上最強のド派手なデモ(だけ)作成集団、ウルフチームの最高傑作(だと思う)。

 なぜか「幻想王女ヴァリア」によってヴァリスの戦士として選ばれた平凡な女子高生・優子が、ヴェカンティの「夢幻王ログレス」とその手下の「ヴォーグ」そして四人の手下たちと戦う、というゲームなのですが、正直、この設定だけ読んでいたら、伝説のオカルト雑誌「ムー」の文通コーナーと間違えそうになってきます。まあ、そういう時代、だったのでしょう(発売年は1986年)。そして、ヴァリスの戦士というのは、機能性そっちのけで、やっぱり露出度が高いコスチュームなんですよね、まさに「お約束」ですが。

 このゲームの凄いところは、もちろんあのウルフチームですから、オープニングやステージ間のストーリー説明のグラフィックとサウンドです。しかしながら、ウルフチームとしては稀有なことに、この「ヴァリス」は、「ゲームそのものが、普通のアクションゲームとして遊べるレベル」に達しています。あの「ファイナルゾーン」の、豪華ステージ間デモを見るために、豆粒キャラが障害物に引っかかりまくるアクションゲーム(しかも激ムズ!)を遊ばなくてはならない、という本末転倒も甚だしいレベルからは、非常に大きな進歩です。基本的には、横スクロールでステージクリアタイプ(ただし、画面全体の広さは決まっていて、その中では自由に動き回ることができる)で、優子が剣をふるって敵を倒していき、最後にボスを倒すとステージクリア、という内容の繰り返しの10ステージ。

 しかしながら、例のごとくこのゲームも死ぬほど難しく、ログレスを倒すためには、途中の面でスーパーマリオの無限増殖のごとく、飽きるほどエネルギーを貯めまくらなければなりませんでした。実は、ステージ飛ばしの隠しコマンドとかも、ちょっとだけ僕は使ってしまったのですが…それでも、例のごとくエンディングはすばらしく、X1のFM音源ボード持ってて良かった!と、思わず感動してしまったくらいなんですけどね。

 ところで、このゲームは、女の子がコスプレみたいな格好で戦いまくるというものですから、ステージ間のストーリー画面でのグラフィックは、とうてい親には見せられないとドキドキしていたような記憶があります。今から考えれば、せいぜい水着レベルくらいのもので、全然たいしたものじゃないのですが。

 それにしても、この「ヴァリス」キャラクター人気もあって、やたらと続編が作られたらしいのですが(メガドライブ等に多数生息しているらしいです)、結局、僕がまともに遊んだのは、この第1作だけでした。