第67夜 まさに伝説の超大河アドベンチャーゲーム!
「タイムゾーン」


 「ミステリーハウス」(マイクロキャビンのやつとは別物です)で
一躍アドベンチャーゲームというジャンルをに広めた、
アメリカの有名ゲームメーカー、シェラ・オンライン社の作品です。
 今から20年前くらいの時代は、日本のアドベンチャーゲームは、
先行するアメリカのメーカーに比べてかなり遅れており
(日本語、という入力、出力環境は、
26文字のアルファベットで殆どの表現が可能である、
英語文化圏に比べて圧倒的に不利だったこともありますが)
僕たちは、雑誌で紹介される海外ゲームにものすごく憧れていました。
なかでも、シェラのアドベンチャーゲームは、当時としては
卓越したグラフィックで、ADV大好きな僕にとっては、
死ぬまでに一度はやってみたい!と思うようなものでした。
 そして、そのシェラのゲームはスタークラフト社によって日本語に移植され、
PC98、88やFM7などでは、プレイできるようになったのです。
(代表作として「トランシルバニア」や「ウィザード&プリンセス」など)
 しかしながら、当時の所有パソコンがシャープX1テープ版だった
僕にとっては、これらのゲームは、機種が合わなければ、
フロッピーディスクなんて高価なものには、到底手が出ない
(そのころ「フロッピーディスク」は、
ヘタしたら10万以上する代物だったのです。
当時は、ディスク一枚1000円くらいしましたし。
ちなみに、僕がフロッピーをはじめて手に入れたのは、
高校時代に買ったX1Gでした。)
 で、僕にとってシェラのゲームは、雑誌で紹介記事を読んでは
「いいなあ…」と思うだけの作品だったのですが、
逆に、実際に自分でやったゲームより強く印象に残っているものもあるのです。
 この「タイムゾーン」は、1980年代前半にアメリカで発売された、
まさに伝説のアドベンチャーゲーム。
何が「伝説」かというと、そのあまりにも壮大なスケール。
 このゲームのストーリーは、地球人の急速な発展に恐怖を抱き、
強力な光線銃で地球を抹殺しようと企むネブロン星の支配者ラマドウに対し、
夢のお告げでタイムマシンに乗った主人公(=プレイヤー)が
紀元前4億年の過去から紀元後4085年のネブロン星まで、
さまざまな時間と空間を旅しながら、さまざまなアイテムを入手して謎を解き、
最終的には、ラマドウの野望を粉砕する、というもの。
 どうでしょう?なんだかワクワクしませんか。
う〜ん、当時の僕は凄く「遊んでみたい!」と思ったんですけど
 ちなみにこのゲームには重要なルールがあって
(タイムマシンモノでは、お約束という感じですが)、
それは、アイテムは、それが発明された時代より
前の時代に持っていくと消滅してしまう、というものです。
 まあ、逆に言えば、そのおかげで多少なりともゲームとして
ラクになっている部分もあるのですが。
 アイテムは、それ以後の時代でしか使えない、と限定されますから。

 ところで、この「タイムゾーン」どのくらいスケールが大きかったかというと、
当時のApple2版で、

フロッピーディスク8枚組!!だったのです。
カセットテープで遊んでた人が多い時代に!

画面写真は1000枚以上!
(そのころのADVのスケールは、画面写真の数で評価されてましたから)
値段は、アメリカ版が100ドル足らず(当時のレートだと、
日本円で2万5千円くらい!)

日本語移植版も確か、そのくらいの値段だったと記憶しています。

 とにかく難解で(場面数やアイテム数が多くって、
フラグ立てが尋常じゃなかったらしい)、
アメリカでは、「マニアの登竜門」とまで言われたゲーム。
解くのに3年かかる!とかいう話もあったなあ。3年殺しか!?

 このゲーム、僕の中では、今でも「超大作」の代名詞なのです。

 実際は、ほんの少ししかやったことないんですけどね…