第84夜 まさに、多勢に無勢…『スターラスター』
1985年に発売された、ナムコの自信作。
プレイヤーは、異次元からの侵略者「バッツーラ」(イタリア系か?)からわれわれの宇宙を守るため、縦横無尽に宇宙を飛び回るわけです。
映画「スターウォーズ」を意識したと思われるメイン画面は、コックピットからの視点で、当時としては珍しい3D視点でゲームは進んでいきます。
画面の奥に向かって発射されるレーザーは、なかなかカッコ良かったものです。
いかにも、宇宙船のコックピットにいる!という感じで。
ただ、理不尽な被弾の仕方もけっこうしていたような気もしますが。
敵の弾に当たっても、基本的にはシールドが減るだけ(シールドは時間が経つと自然に快復するはずなのですがだいたい回復する前にボコボコにされてやられます)なのですが、ダメージを一度に多量に食らうとシールドが壊れて回復しなくなったり、マップが見られなくなったりします。
独特の浮遊感のある画面は、けっして「ものすごく綺麗なグラフィック」というわけではなかったけれど、当時はすごく新鮮に感じられたものでした。
画面の下のほうには常にレーダーが表示されていて、これを使いこなすのはものすごく難解だったのですが、そんなシステム自体がちょっとオトナなゲーム、という印象でしたし。
このゲーム、通常モードでは、画面上の敵を全部倒せばクリアーで、それはそんなに難しくはありません。
しかし、本編ともいえる「アドベンチャーモード」は、まさに驚愕の難易度。
プレイヤーは、バッツーラの本拠地である暗黒惑星を見つけ出して、これを破壊しなければならないのですが、この暗黒惑星、名前の通り最初はどこにあるかわかりません。
場所を知るためには、画面上に散らばっている8つの星のうちの7つでまずカギを入手し、残りのひとつの星からマップを手に入れなければならないのです。
しかも、そうやって入手した暗黒惑星の位置は、小さい点でしか表示されず、しかもしばらくしたら消えてしまいます。
このゲームのアドベンチャーモードのもうひとつの特徴は、リアルタイム制が導入されているということで、自分が味方のひとつの星を救出している間にも、他の星がバッツーラに袋叩きにされていたりするのです。
おかげで、あっちを助ければこっちからお呼びが…という感じで、忙しい時間帯の居酒屋のバイトでもやっているような気分になってきます。
いくらなんでも、敵があんなにいるのに、こっちは1機じゃどうしようもないよ…
デススターみたいな敵が出てきたり、何かとスターウォーズを意識したこのゲームなのですが、フォースも必要だけど、いちばん必要だったのは「仲間」だったような気がします。何で俺だけしかいないんだよ!といつも悪態をついてました。