第30夜 ファミコンが買える!「三國志」


 もはや説明するまでもない、光栄(今はKOEI)の歴史シミュレーションの代表作。あの吉川英治や横山光輝、NHK人形劇の世界がゲームで体験できる、ということで、発売当時は、ずいぶん話題になったものです。

しかし、このゲームが発売当時にもうひとつ話題になったのは、その価格の高さ。
定価14800円!!
当時の常識からいっても、倍くらいの価格設定でした。
だって、ファミコンの本体が買えるんだから、ねえ。
シナリオ1本で、10000円を切る、「抄本三國志」というのもあったんですが、さすがにシナリオ1本だけでは、ちょっと味気なくて。

それでも、僕もフロッピー付きのX1G(シャープ)というパソコンと同時に買いましたよ「三國志」。吉川三國志の大ファンだったし。ゲームそのものは、ほんとに寝食忘れるくらい面白かったです。当時は高校の寮に入ってたので、家に帰った時は一日中やっていて、親にあきれられたくらい。

なかでも夢中になったのは「武将コレクション」人材登用コマンドで、敵国の武将を引き抜けるのですが(知力の高い軍師のアドバイスがあれば、なお簡単)、史実からいくと絶対に考えられない曹操―孔明とか、劉備―司馬慰とかの組み合わせが可能となるのです。これでオールスター武将軍団をつくるのは、楽しかったです。

0人プレイで、BGVにしたりもしたなあ(ちなみに、0人プレイで決着がついたことは一度もありません)。続編も出て、システムもグラフィックも進化しているはずなんだけど、いちばんプレイしてて楽しかったのは、この「初代」だったような気がします。

やっぱり、1万5千円は、高かったけど。