第3夜 リアルタイム!3Dゴルフシミュレーション  
(シャープX1テープ版)



最初にお断りしておきたい。これは、あくまでもいまから20年近く前の話である。

さて、小学生にして、待望のパソコン(シャープX1)を買ってもらった僕は、すっかりパソコンゲームにはまってしまっていた。当時は、「I/O(アイ・オー)」というコンピューター雑誌が愛読書で、いつもパラパラめくっては、わかったような気になっていた    実際は、「I/O」は、広告がやたらと多い分厚い雑誌で、ゲームの広告を見るのが楽しみだっただけで、プログラミングなどの本文は、まったく意味不明だったのだが。

3Dゴルフシミュレーションは、そんな「IO」に発表された、世界初の3次元のゴルフシミュレーションであったのだ。ちなみに、シャープX1テープ版は、5千円くらいだった気がする。

このゲーム(というか、シミュレーターなのか?)の特徴は、背景が3Dで、ボールの弾道がちゃんと計算されているということだった。確かに、画面はそれまでの2次元ゴルフゲームがパットゴルフに思えるようなリアルさであった。

ところが、このシュミレーターの最大の弱点は、とにかく遅い!という点。

18ホール回ると、ほんとに一日かかるのだ。

というのも、一打打つごとに、丁寧に1個1個ドットで背景を書いているから。       それはもう、みていて応援したくなるほどの遅さ。実際、本物のゴルフを18ホールまわったほうが、はるかに時間がかからない。

でもねえ、当時はそこまでして”3D”したかったんだよなあ、作者も、プレイヤーも。 ちなみに、T&Eソフトは、この経験を生かして、老舗のゴルフ”ゲーム”メーカーとなってます。

しかしホント、ゴルフゲームひとつとっても、隔世の感ですな。