第39夜 ポートピアって、どこにあるかご存知ですか?「ポートピア連続殺人事件」
もう、20年近く前の話。
「テレビゲーム」とは、ゲームセンターで補導員の目をかいくぐってやるものだと
ゲーマーたちが思っていた時代のこと。
当時小学生だった僕たちのバイブルだった「週刊少年ジャンプ」の
巻頭カラーの記事をみて、僕はココロ踊らされてしまった。
それは、エニックスの「ゲームコンテスト」(大賞は賞金100万円プラス印税!)
の結果発表と次回コンテストの募集のページで、
「ドアドア」「森田将棋」などに混じって、
この「ポートピア連続殺人事件」が紹介されていたのだ。
自分が刑事になって、頭脳を駆使して殺人事件を解決していくという内容は、
反射神経型ゲームと一部パズルゲームしかなかった当時のゲーム界では、
ものすごく新鮮だったのだ。海外に「ミステリーハウス」という
「アドベンチャーゲーム」というジャンルのものがあることは知っていたけれど、
日本のパソコンにもこんなゲームがあるなんて。
結局、パソコンでは遊ぶことができなかったけれど、
のちに、ファミコンで家庭用ゲーム機初のアドベンチャーゲームとして登場したときに、
ようやく遊ぶことができたのでした。
新たに加わったダンジョン、画面の中を虫眼鏡を使って証拠を探すというモードもでき、
ほんとに「やっとポートピアで遊べる!」という感慨に浸りながらゲームスタート!
で、結局なんとかクリアしたんですけどね。攻略本みまくり、友だちに聞きまくりで。
コマンド選択式になり、あまりにすぐ終わってしまっては
プレイヤーが怒ると思ったんでしょうか?
虫眼鏡モードとダンジョンは、苦痛以外のなにものでもありませんでした。
「もんすたあ さぷらいずど ゆう」って、何か意味があるんじゃないかと
一生懸命画面じゅう探しましたよ…
ほんと、「惑星メフィウス」じゃあるまいし。
それにしても、あの唐突な犯人は反則ですよね。
おかげで、オホーツクの時も疑ってたりして。
まあ、いろいろありましたが、
新たなジャンルを開拓した傑作ゲームであることはまちがいありません。
あのころは、全然進まない画面の前で、
半日コマンド入力し続けてても平気だったのになあ。