TVドラマ『Ns'あおい』を観て


 録画しておいたのを今日ようやく観たのですが、予想通りに凄い仕上がりになってます。
(1)若い女の子のバルーンカテーテルは、看護師さんが入れてあげたほうがいいんじゃない?
(2)「耳鼻科の医者」だって、急性アルコール中毒くらいは診られるってば。耳鼻科をバカにしすぎ。
(3)「普通の看護師じゃない」って、急性アルコール中毒の患者への処置くらい「普通の看護師」ならできるよ…
(4)つーか、「しかもこの年で研修医」って、今は研修医が当直をすることはありません(研修病院で上と一緒ならあるけど)。
(5)看護師さんに「お茶入れて」なんていう医者、僕は見たことありません(昔からの診療所とかならあるのか…?)
(6)救急車のなかで搬送中に雑談しすぎ。
(7)西村雅彦、いかにも怪しすぎだろ…
(8)いくらなんでもこの御時世に当直医が院外に「おつきあい」に行ったりしないって。
(9)いくら田所先生が有名人好きでも、金と名声のある人は、こんなデンジャラス病院に入院しません。
(10)蘇生中に呆然としたり、「私はあきらめない!」とかしている暇があるなら、手を動かしてほしい状況だよなあ…
(11)僕は正直、このドラマを観た人が、「アルコール中毒で死ぬこともあるんだぞ!」と酔っ払いをどんどん連れてきたり、高齢者が肩こりとか歯痛を訴えていると夜中でも全部「先生、すぐ診察してください!」とか言ってくるようになるのではないかと、ちょっと心配です。

 このドラマって、あまりにも「ものすごくトンデモナイ医者」ばっかりで、なんだかもう観ていて悲しくなってきます。「ブラックジャックによろしく」などは、ある意味「リアル」なところもあるのですけど、このドラマは、「今までに聞いたことがある酷い医者のエピソードを一箇所に終結させてみました!」という感じ。僕は看護師という職業は尊いものだと思うし、看護師さんががんばっているところを描くのは良いことだと思うのだけれど、それを「ありえないほど酷い医者を登場させることによって」描こうというのは、ちょっとあまりにも失礼なんじゃないかなあ、と。そんなに医療不信を煽って嬉しいのかねえ。そもそも、医者というのは、いつ何時でも呼ばれる可能性があるというのが一番辛いところで、看護師さんは「休みは休み」なのに。
 でも、石原さとみさんはかわいいし、コブクロの「桜」はけっこう好きです。要するに、毎回エンディングだけ観ていればいいのか…
 それにしても医療ドラマって、こういう「最低医者」か、Dr.コトーみたいな「神医者」しか出てきませんよね。医者の大部分は、そんな極端な人間じゃないのにさ。