第12夜 怒りの炎がメラメラと…「燃えろ!プロ野球」

もうさんざん言い尽くされているゲームではあるけれど…
さすがにファミスタにもそろそろ飽きはじめたころ、「プレイボール!」という掛け声とともにはじまるこのゲームは、かなりのインパクトがあった。本物そっくりのグラフィック(のちに、クロマティとか江川とか、ごく一部の選手だけであることが判明)
特徴的なピッチングやバッテイングのフォームまで再現!
ピッチャーとバッターの3Dでのリアルな駆け引き!
とまさに次世代野球ゲームの到来を予感させ、このゲームはとにかく飛ぶように売れたらしい。(のちに、飛ぶように売られていくことになるが…)

ゲームとしては、とにかくナンダコレハ?というもので、とにかく、選手間の力の格差が激烈。
ホームランバッターは、バントでも打球はスクロールも追いつかないスピードでスタンドへ一直線。(さすがに、このゲーム以外にバントホームランはみたことない…)
某審判もビックリの適当なストライクゾーン。非力なバッターはみんなボテボテの内野ゴロ。
外野はなんのためにいるのかよくわからない…とにかく、ホームランか三振か!という野球マンガのような展開。そして、一部の有名選手以外はまったく個性なし。まさに、コマーシャリズムに乗った大ヒット作でした。でもなあ、あのスクロールのスピードをも超えるホームランは、けっこう快感だったりしますよねえ。

ファミスタとは逆の意味で、野球ゲーム史に残る一本ではあります。

たぶん、子供たちにもっとも分解されたカセットではないかなあ。