第23夜 実は「3部作」のなかで一番好きかもしれない「蒼き狼と白き牝鹿」


 光栄の歴史シミュレーションといえば、なんといっても「三国志」「信長の野望」。でも、ちょっと前まで、(今も?)「歴史三部作」が光栄の看板だったのです。
そして、そのあと1つのシリーズが、「太閤立志伝」!(嘘)もとい、「ジンギスカン」シリーズなのです。これは、蒙古軍団を率いて、ユーラシア大陸を席捲した英傑ジンギスカン
(教科書的には、チンギス・ハーン、幼名テムジン)の戦いを描いた、史上最大規模の(SFものは除く)歴史シミュレーションなのです。
日本なんかひとつの国だし、中国も金と南宋の二国にまとめられちゃってるくらい。

このゲームは、背景に詳しいユーザーが少ないことを見越してか、かなり目新しい試みがなされています。住民配分で、兵士や食料作りなどのバランスをとっていったり(つまり、軍事国家にすれば、経済的破綻をきたしてしまう)忠誠度という概念がなく、血縁以外の将軍は、三国志でいうところの洪水レベルの頻度で、あっさりと裏切ってしまったりということなど。難易度も、3部作のなかでは1番高かったと思います。マップが広いから、接する国の面積も多いし、裏切りも多いからねえ。

そして、特徴的なのが「オルド」(モンゴル語で寝所のことらしい)。
各国から人質として送られてきた姫たちと一夜をともにして子供をつくり、男の子なら身内の将軍にし、女の子なら配下の優秀な外様の将軍に嫁がせ、裏切らない血縁関係者に組み入れてしまうわけです。

 ちなみに、誰とでも、いつでもうまくいくというわけでなく、この姫たちを「愛を語る」「お金で歓心を買う」「強引にくどく」などのコマンドで、うまくモノにしないといけない。
体力激減。しかも、相性が悪いと、どんな手をつかってもダメ。
ゲームをクリアーしようと思ったら、口説きやすい姫を重点的に狙うしかありません。

このゲームの続編では、あまりに「オルド」が凝ったつくりになりすぎてて、
恋愛シミュレーションみたい
でゲームのテンポが悪くなりまくってますが…

でも、復活してもらいたいよなあ、「ジンギスカン」。君が好き。