第51夜 いろんな意味で驚愕のフルアニメーション!「ブラスティ」


  いまから15年くらい前の話。 とにかくゲームの「絵が動く」ということだけで驚異的だった時代。
 そんなパソコンゲーム界のアニメーションを一身に背負っていたのが、
いまや、RPG「ファイナルファンタジー」でゲーム界をリードする
(映画ファイナルファンタジー)では、借金界をリードしてしまったようですが)
スクウェアという会社だったのです。

 当時、まだ1パソコンゲームメーカーでしかなかった
(でも、「アルファ」などで、アニメーションアドベンチャー界では、
一目置かれる存在だった)スクウェアが、社運をかけて発表したのが、この「ブラスティ」。  
 このゲーム、主人公は、可変型のモビルスーツ(のようなもの) のパイロットとなり、
敵を倒しながらレベルアップを続け、 敵の本拠地を目指すというストーリーなのですが、
いちばんのウリは、あの「日本サンライズ」が監修したという変形ロボット。
 なんと、ゲーム中に、敵味方含めて、
このロボットたちが フルアニメーションで動くのです。
当時はもう、それだけで「なんてすごい技術なんだ!」とみんな感動する時代。

 しかし、実際にゲームをやってみると、とんでもない障害が、僕らの前に。
 それは「アニメーションが、かったるい!」ということ。  
いくらすごいフルアニメーションでも、当時のパソコンの容量では、
キャラが動くたびにディスクを読みにいくわけです。
自機が剣を振ればガッタン、ガッタン。
敵機がビームを一発撃てば、ガッタン、ガッタン。
 
そりゃ、サンライズだろうがなんだろうが、すぐ飽きてしまいます。  でも、飛ばせない…  

というわけで、僕は挫折してしまったのですが、このゲーム、迷路は難しいし、
買った人のうちでどのくらいがクリアできたんでしょうね。  
すごいグラフィックだからといって、必ずしもゲームが面白いとは限らない。
そんなことを学ばせてくれたゲームでした。  
ほんと、当時のゲームは画面写真が命だったもんなあ。