ブラックジャック先生、急患です!

 今日(22日)の夜、ブラック・ジャックのアニメスペシャルをやっていたのです。

 感想:やっぱりカッコいいよ、ブラックジャック!僕も医者になればよかった!
  まあ、それは冗談として、やっぱり痺れます、このマンガ。アニメのデキも良かった。
  というか、もともと素晴らしいドラマなので、ヘンに小細工せずに普通にアニメ化すれば
 (いや、それが難しいんだろうけど)、面白いに決まっているのですが。

 僕が小学生の頃、なぜか「ブラックジャック」が全巻揃いで家にやってきて(考えてみれば、あれはうちの親の「洗脳」だったような気もしますが)、僕はそのBJのカッコよさに惚れてしまったのです。
 素晴らしい技術と仕事に対するプライド、陰を持った孤高の天才外科医!
 「手術料は、3千万円!」は、すっと僕の流行語大賞でした。
 これだけ褒めておいて、今からちょっとツッコミを入れてみたりもするのですが。

 (1話目は観られなかったから、2話目から)

(1)
BJは、意外と干渉したがりなタイプっぽい(だって、他人の家に泊めてもらって、「子供は3人なのに、机は4つあるようだが…」なんて詮索しないだろ普通。失礼だよ…)


(2移動盲腸なら、なおさらあそこでオペする必要があるのだろうか…

(3)「お前は未熟だ、あと100人はオペしないとな!」って言い放った後、あんな田舎で開業させようなんてデンジャラス!外科医は向いてないからヤメロという意味なのでは…

(4)BJはともかく、四郎はいつも手術道具一式持ち歩いているのか?そんな外科医、絶対いない!

(5) でも、「俺がタダで手術しようだなんて、めったにないことだぞ」なんてBJが言い放ったシーンは、ゾクゾクしてしまいましたよ、やっぱりカッコいいや!

(6) いくら17時間本を読んだからって、あんな凄い機械が素人に修理できるとは思えん。

(7) BJのプライドはわかるのだが、963人の患者が犠牲になるかもしれないんだし、とりあえず患者は避難させたほうがいいんじゃないかなあ。

(8) マンガは、U−18の「引退宣言」→BJ「U−18、お前も立派な医者だったぞ」で終わりだったんだけど、エンディングが変わっていたなあ。

(9)  ある意味、U−18は、産みの親であるワットマン博士を「治した」わけですな。

(10) ああいうふうにエンディングが変わったのは、医療器具メーカーへの配慮?

(11) BJも携帯を持つ時代になったんだなあ…

(12) 本間先生、手術のあとは一応レントゲンくらいは撮りましょうよ。写るよ、メス。

(13) いくらなんでも、「脳軟化症+脳出血」を手術でなんとかしようというのは、確かに無謀すぎるよな。

(14) でも、あの階段に座り込んでいるBJの肩に本間先生が手をあてて語りかけるシーンは、何度みても泣ける。あれは手塚治虫にしか描けない。

(15) 今回のBJの声は大塚明夫さんだったわけですが、かなりハマっていたと思う。ピノコも宇多田ヒカルじゃなかったしね。

(16) いろいろ文句を言ってみたのですが、それ以上にBJは面白いです。痺れます。

(17) なんか、話と話の間のつなぎが安っぽい感じがしたのは僕だけでしょうか?これって確か、オリジナルビデオを4本放映してるんだよね。何か突然中止になった番組の穴埋め?

(18) このクオリティなら、ぜひ続きが観たいなあ。

 BJというのは、医者にとっても「ファンタジー」なんですよ、実際。
 いくら究極のメス捌きで全部摘出しても、全身に転移した癌はすぐに再発するだろう、とか今の僕は思ってしまうのです。
 でも、BJの描こうとしている「医療という行為の威力と無力」というのは、人間にとっての永遠のテーマなのだと思います。BJ自身も、その矛盾に悩んでいるわけですし。
 それでも、病気というものがこの世から、無くなるまで、BJはこの世界のどこかでメスをふるい続けるのでしょう。

 しかし、医者がこんな地味な仕事だとは、ブラックジャックは教えてくれなかったよなあ…