第10夜 「ベースボール」〜ファミスタ前夜


野球ゲームには、古くは野球盤、ベースボールカードからLSIゲームまで、とにかくいろいろあったしかし、それらの最大のネックは、なんといっても「一人ではできない」というところであった。(ちなみに、僕は一人野球盤というのをやってたことがありますが、今から考えると不毛の限り)
僕の知る限りでは、一人プレイができる一番古い野球ゲームは、カセットビジョンの野球ゲームだった。当時としては、コンピューターと「対戦」できるというのは、ものすごく画期的なことだったのだ。しかし、これが「対戦」といってもすごいもので、なんと、コンピューターのバッターは、いつもバットをグルングルンと振り回しているのだ。

こっちが何を投げようともおかまいなし。駆け引きもなにもあったもんじゃなかった。だいたい、相手が何でも振ってくるのに、わざわざまともなストライクを投げるやつはいないって。ちなみに、球種というか、コースはレバーで五種類のなかから選ぶだけ。
そんななかに、「任天堂のベースボール」がファミコンででたときには、ほんとに衝撃でした。だって3Dなんだもの。守備は操作できないけど、送球は自分でできるしね。
正面のフライを落球したり、横の変化しかつけられなかったり、選手に個性がまったくなかったりと今から(というか、ファミスタから、ですね)考えると化石のようなものですが(ファミスタ後にやると「ベースボール」というより、「ソフトボール」って感じがしたものだった)当時はもう、感動しまくりでした。
ちなみに、本体前面のコネクターを金具でいじるとポーズがかかりまくって、異様に遅い球「ハエボール」がなげられるという裏技がありました。
このおかげで、うちの初代ファミコンは、意味なくポーズがかかりまくるようになり、引退を余儀なくされたとさ。
その後の広島カープの凋落ぶりを考えると個性のないこの時代がよかったのかも…
ああ、200発打線のころのゲームがあれば…

長くなるので、ファミスタ以後、の項目に続きます。