第83夜 スーパーマリオを(部分的に)超えた!?「アトランチスの謎」


 
サンソフトといえば、ファミコン初期では、よくも悪くも印象的なメーカーでした。
 まあ、ハッキリ言ってしまえば、「クソゲーメーカー」としてなのですが。
 この会社のゲームで遊ぶたびに、「やっぱりサンソフト…」みたいな感じ。

それでも、当時のファミコン界は、まだまだソフトの需要に供給が追いつかないような時代でしたから、けっこう商売にはなっていたみたいなんですよね。
 半分怖いものみたさ、みたいなところもあったし。
 そのサンソフトが、社運を賭けて発売したのが、この「アトランチスの謎」。
 発売されたときは、それなりに話題になっていたのです。

このゲームは、いわゆる「横スクロールタイプのアクションゲーム」
 各ステージにある扉を発見して、100面(プラス隠しステージ)ものステージ間を移動しながらゴールを目指すのです。確かに、ステージ数だけは「スーパーマリオ」を超えてましたが…
 そう、あの「スーパーマリオブラザース」の二番煎じ丸出し。

当時は、スーパーマリオに嵌った人達がたくさんいましたから、彼らの「スーパーマリオみたいな面白いゲームがやりたい!」というニーズに、見事に対応してみせたわけで。

おかげで、この「アトランチスの謎」は、けっこう売れたみたいです。
 爆発するまでに時間がかかって役に立たない武器の爆弾とか、スクロールは速いけれど、なんとなくスムースさに欠けるキャラの動きなど、う〜ん、と考えさせられるゲーム。
 とくに、マリオのジャンプに慣れた僕にとっては、このゲームのジャンプは、スッと跳んで、ストンと落ちる、という感じで、なんだか居心地が悪かった記憶があります。
 おまけに、難易度がかなり高く、ステージ間のつながりもわかりにくく、おまけに、設定は「アトランチス」なのに、なぜか背景はモアイだったり(そりゃイースター島だって)。

それでも、このゲームの「B級感」は、いかにもサンソフトらしくって、「どうせマリオをパクるんだったら、もっとちゃんとパクればいいのに」などと文句を言いながら、けっこう遊んだものでした。