ルアー
ルアーの使い分け
レンジ(深度)による使い分け
ルアーってやつは状況によりいろいろ使い分けます。
プロゴルファー猿はドライバー1本でラウンドしていきますが、
ルアーフィッシングはそんなぁわけにはいかんのです。
(もちろんふつーにゴルフもそういうわけにはいかないでしょうが)
ルアーも「適材適所」、基本的には探るレンジ(シーバスが居るだろう深さ)で大きく分けられます。
ルアー | レンジ | コメント | 例 |
トップウォータプラグ | 水面 | リップ形状は基本的に水を下にかき分ける構造になっていて、リトリーブしても潜らずに水面をバチャバチャと暴れる弱った小魚(虫類)を演出させる。こいつにシーバスが食いつくときの快感ったら相当のものでしょう。 なにせ水柱をあげて食いつくのを目の当たりにできるのですから。 |
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シャローランナー | 水面直下 | 水深のない浅場を狙うのに適している。潜行深度があまりないので根がかりの心配がすくない。 シーバスはもともと表層を意識しているし、この手のルアーでの釣果は私のみならず周囲でも好評。 |
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フローティングミノー | 水面〜100cm | 表層を狙うルアーでシャローランナーよりやや深めに潜る。 引くとルアーポテンシャルの深度まで潜行し、静止した状態では水面に浮き上がるタイプ。 ストラクチャー(障害物)に居着いている個体は上層の小魚を意識しているのでこの小魚が漂うレンジをキープしてシーバスに食わせる。 |
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シンキングペンシル | 水面〜 | リップレスタイプで空気抵抗が少なく、また自重もそこそこあるので飛距離が伸ばせるペンシルタイプのルアー | ![]() |
シンキングミノー |
(様々) |
静止させるとどこまでも沈んでいくタイプのルアー。 深めを探るときに使用。リップの大小などでさらにレンジを使い分ける場合もある。 できればリトリーブ中に一定レンジをキープできるものがオススメ。 弱った魚、小魚たちは基本的に逃げ惑うときは水面へと逃げるのでリトリーブスピードが速すぎてルアーは潜りっぱなだとすぐ見切られます。 |
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ディープダイバー | 〜数m | 通常のミノーよりリップが長いのが特徴で、その長いリップで水の抵抗を受けて潜水深度を稼ぐ。ルアーの限界深度に到達後は水平に泳ぐので深場を探るのに適している。ボトムをトレースしてもリップが先にあたるので根がかりしにくい。 | ![]() |
ブレード (メタルジグ) バイブレーション |
底付近 | 底に居着いている個体を狙うのに有利。根魚(ハゼなど)を装って食わせる。 その他メタルジグとしてスピンテイルなどもある。 メタルジグはリトリーブスピードを上げれば底付近に限らずある程度上層のレンジも探ることは可能。 |
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簡単な絵に各プラグの潜行状態を示します。
ルアーそのものの限界深度はそのときの水流(潮流)や塩分濃度で多少誤差は出るが、肝心なのは限界深度に到達したら水平に泳ぐルアーがよい。シーバスがアタックをかけるタイミングは水平もしくは浮上しかかっているときが多い(逆を言えば潜行中にはあまりアタックしてこない)。
小魚や弱った魚はどちらかというとノーズを上にあげる傾向にあるからだ。ルアーがノーズを下に向けている状態はシーバスに違和感を与えてしまう(と考えられている)。シーバスはルアーに気づき、しばらくルアーをチェイスしてバランスを崩したり弱っていて浮上しかかる状態に入ったときに食ってくることがよくある。
気になるルアーがどのように泳ぐか購入する前に調べるのもよし、購入後どのようにルアーが泳ぐか昼間にテストしに行くもよし。ルアーのポテンシャルがどのようなものか知っておくと自然と釣果に結びつくことでしょう。
かといって一概に上述のとおりにしか使わないということはありません。
ポイントの状況に応じて使いわけます。
ただし、バイブレーションのようなメタルジグなんかはがんばって
表層を通そうとしても速すぎて食いついてくれないでしょうし、
トップウォータプラグをどんなにがんばっても底まで潜らないでしょう。。。
臨機応変に使うことですね。
カラーによる使い分け
先にレンジによる使い分けについて書きましたがお店に行くと「同じ種類なのにいろんな色があってよう分からん」なんてことがよくあります。しかもお店に並んでいるルアーカラーは自然界に「こんなやつ存在するわけねぇ!」なんて色使いのものが多々あります。
もちろんそれらのカラーもある程度状況により使い分ける必要があります。
基本的なカラーの使い分けとしては
・ナチュラル系
・アピール系
あたりでしょう。
ではどんなときに使い分けるか?
海は刻一刻と変化しているのですべての条件を積み上げると同じ状況に出くわすというのはほとんど皆無といっても過言ではありません。
ポイント(場所)、季節、天候(降雨や風)、時間、潮流、潮色など、常に変化しているのです。
そんな中、私自身としてのカラー選択は時間、潮色にあわせて行っていますが、最も重要視しているのはやはり「潮色」
です。
簡単に言うと「澄んでいる」か「濁っている」か。
一般的に言われているのは「濁り」があるほうがシーバスの警戒心を和らげ、食いが良くなると言われています。
潮色 | 状態 | 使用ルアー | 例 | |
澄み潮 | 水の透明度が高く、場合によっては海底がうかがえるほど。シーバスの警戒心が高く、釣りにはけっこう厳しい条件。 | ナチュラル系 より自然界に存在しそうなカラーで本物の魚を装うルアーが無難。 |
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濁り潮 | ささ濁り | ほど良い濁りが入っている状態。シーバスの警戒心は下がり、非常に釣りやすい潮色。 | アピール系 シーバスに視認させやすいカラーがよい。自然界に存在しないような色でも食いつきます。要は動いているものは本能的に餌だと思って食ってきますがよりその動きを目に付かせやすくする。パール系やチャート系、蛍光色などでもガツガツきます。 |
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濁り | ささ濁りとも泥濁りの中間の状態。 ささ濁り同様、シーバスの警戒心が和らぎ、ルアーに食いつきやすい条件。 |
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泥濁り | 台風一過や豪雨後の濁りの状態。ほとんどは内陸河川、排水口などから流入する砂泥が要因。 濁りすぎてシーバスにとってもルアーを視認できないこともあり、釣りにはちょっと厳しい条件。 |
次に時間。
どんな魚種でもマヅメ時(日の出、日没)は活性が上がって食いがよいというのは釣りを少しはかじっている人であれば常識といえるくらい。シーバスも例外ではありません。
さらにシーバスに関しては一般的に夕マヅメ〜朝マヅメまでとナイトゲームがメインといわれています。
そんななか、夜間の無難なカラーはホワイト系(特にレッドヘッド)と言われ、日中はクロム系(銀色)がよいと言われています。夜間なんでホワイト系、特にレッドヘッドが良いかは私自身シーバスではないから何とも言えないが、一説には赤い頭がエラに見え、瀕死の小魚に見えるとか。。。
私自身、これまでの実績ルアーカラーはレッドヘッドが一番よい。
時間 | 使用カラー | 例 |
日中 | クロム系、ナチュラル系 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
夜間 | ホワイト系(レッドヘッド) その他 |
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ルアーカラーももちろん上表の限りではありません。あくまで一般的に言われていることです。
このとおりシーバスが釣れるようであれば、世の中にたくさんのルアーは必要ないでしょうし、釣りそのものはそんなに楽しいものではなくなってしまう気がします。
何でも難しいからこそ、あれこれ考え、いろいろなアイテムが生まれ、それを試してみるということになるのです。
ルアーアクション
ルアーは知ってのとおり、プラスチック、バルサ材、ゴムでできているので、魚はおろか人間でも食べることはできません。餌釣りみたいに糸を垂らしてのんびり待っていても魚は見向きもしてくれません。
魚にルアーを食わせるにはアングラーがルアーに「命」を与えてあげる必要があるのです。
やり方は簡単、ラインを引いて「生きた魚」を演出するだけ。
この演出の差がアングラーの技術力であり、そのまま釣果へとつながるわけです。
(私はまだまだ未熟者ですが)
大体のルアーはただラインを引くだけでもある程度のアクションを行うようデザインされています。
基本的な動きとして、
・ウォブリング
・ローリング
あたりでしょうか。(なかにはウォブンロールといって両方できるものもあり)
このルアーアクションは微妙に左右を非対称に設計することで生み出されていてボディ/ノーズ形状、リップの大小等である程度決まっています。どのようなアクションを求めるかでルアーセレクションが変わってきます。
あとはどれだけアングラーがルアーに「命」を与えられるか(使いこなせるか)。
シーバシングはナイトゲームがメインとなりますが明るい時間にそれぞれのルアーがどんな動きをするか確認しておくといざ本番でどうコントロールしたらよいかあたりがつくでしょう。
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