岩国市役所新庁舎建設について

 

 岩国市議会全員協議会で岩国市役所新庁舎建設について中間報告があり、質疑がおこなわれました。

・総事業費104億円の財源確保の見通し示さず

 財源について質問が集中しましたが、新庁舎は総事業費104億円で基金が18億円(平成17年3月末現在)である以外、防衛庁補助がいくらもらえるのか最後まで明らかにしませんでした。

建物 92億円
設計費など 5億円
庁舎・体育館解体費 4億円
備品など 3億円

総事業費 合計104億円

 はっきりした財源は18億円しかないのです。残り86億円は国からもらえるのかといくら質問が出ても、「国に特段の配慮を求め、できるだけ多くもらえるように努力する。合併特例債は使わない」と繰り返すばかりです。

 不足分の86億円を国から全額もらえなければ借金せざるをえません。岩国市の財政は非常に厳しく、自由に使えるお金(投資的経費)はだんだん少なくなり、平成14年予算では16億円しかありません。これ以上、借金(起債)を増やす余裕はありません。

 借金を増やせば、市民のために使える予算をさらに削らなければならないのです。

年度 歳入額 投資的経費額
平成10年 269億円 31億円
11年 250億円 27億円
12年 260億円 23億円
13年 287億円 24億円
14年 275億円 16億円

*年度ごとの歳入額は増えているのに投資的経費額は少なくなっています。

・あきる野市庁舎にそっくり

 先日、日本共産党岩国市議団で東京都あきる野市に視察に行き、完成3年目の庁舎を見てきましたが、岩国の新庁舎完成予想図とすこし形が違う程度でそっくりでした。

 それは、設計業者が同じだからです。

 これで岩国市のシンボルにふさわしいのでしょうか。

・市民に公開して意見を聞くべき

 私たち日本共産党市議団は、庁舎建設が華美になりすぎないよう、機能的で建設費も抑えられるようなものにすることからも、市民アンケートをとるべきと主張しました。

 皆さんのご意見をお聞かせください。

日本共産党岩国市議団あてのメールアドレス メール


2005年5月30日追加

・庁舎建設について財源内訳示される(2005年3月議会)

 日本共産党市議団は3月議会で次のように意見を述べました。「最後に市庁舎建設事業について意見を申し上げます。日本共産党市議団は庁舎建設に頭から反対するものではありませんが、国の大幅な財政補助が見込めない今日の状況の下では大幅な見直し、ないしは先送りすべきではないかという意見を申し述べて……」05年度当初予算に反対しました。

 

庁舎建設事業費および財源内訳(計画)  (単位:百万円)

年度 事業内容 事業費

財源内訳

 
国庫補助 地方債 繰入金

(基金)

一般財源 備考
03年度 基本設計業務ほか 91(決算) 59     32 基本設計、地盤調査、敷地現況調査、設計者選定他
04年度 実施設計業務ほか 189(予算) 99     90 実施設計、仮設駐車場設備、職員会館解体ほか
実施済み、実施中の合計 280 158     122  
05年度〜07年度 本体建設工事ほか 8,996         杭工事、建築工事、電気設備工事、機械設備工事ほか
体育館解体工事ほか 625         体育館・駐車場解体、什器設備、事務費ほか
小計 9,621 4,900 2,820 1,824 77  
08年度 外構工事 315         駐車場設備、広場設備、公園設備ほか
現庁舎解体工事ほか 239         現庁舎解体、移転費ほか
小計 554   451 45 58  
05年度以降   10,175 4,900 3,271 1,869 135  
総合計   10,455 5,058 3,271 1,869 257  

 

 

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