12月21日、平和とくらし、福祉を守る岩国市をめざして、日本共産党東部地区委員会と岩国市議団は一緒に、
岩国市に下記のような200 5年度予算編成についての要望を提出しました。
平和とくらし、福祉を守る岩国市に
二〇〇 五年度岩国市予算編成に対する要望
日本共産党東部地区委員会
委員長 山中 良二
日本共産党岩国市議団
団長 大西 明子
岩国市長
井原 勝介 殿
はじめに
自民党と公明党の政府は所得税・住民税の定率減税の半減や高齢者の住民税非課税措置の廃止など、国民への新たな大増税を打ち出すとともに、二〇〇七年度を目途に、「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」として、消費税大増税をあらためて宣言しました。
定率減税は、半減するだけでも、一.七兆円。全廃すれば三.三兆円もの増税となり、働き盛りの世帯、子育て世帯を直撃します。配偶者特別控除は廃止などの庶民増税や社会保障改悪に加えて、このような大増税の実施はただでさえ収入減にあえいでいる家計に追い打ちをかけ、国民生活に重大な打撃を与えます。
こうした状況の中、岩国市の予算編成は市民の生活を応援し守る事にあります。
米軍岩国基地をかかえる岩国市は、自衛隊のイラク派兵に反対し、これ以上の基地拡大・強化は許さず「住民のくらし・福祉」を守り、国の悪政から住民生活を守る立場にたって、奮闘すること求めるものであります。
日本共産党は、以上の立場で新年度予算編成にあたって以下のよう求めます。
一、米軍岩国基地の拡大・強化を認めない平和行政の推進を
1、厚木基地とNLPの岩国基地移転に反対する実効ある行動を起こすこと。
2、日本国内での着艦訓練は禁止する旨を日米地位協定に明記させること。
3、米軍岩国基地の機能の拡大・強化に反対し、早朝・夜間の飛行については容認しないこと。
4、岩国都市計画道路にかかわる基地用地は無償で返還させること。
5、米軍の岩国港などの利用は認めないこと。
6、沖縄・普天間基地のKC130部隊の先行移駐は認めないこと。
7、イラクへ配備されているCH53 Dヘリコプター部隊の岩国への再配備に反対すること。
8、米軍機事故については、原因の公表と安全対策を徹底させること。
9、米兵犯罪については、日本の司法権の拡充を国に求めること。
10、21世紀の早い時期に米軍基地を撤去し、核も基地もない平和な岩国をめざすこと。
11、「核兵器廃絶都市宣言」を尊重し、未臨界角実験にも抗議するなど、核兵器廃絶のための行政を充実させること。
二、民主主義・地方自治
1、「市民こそ主人公」を基本に市民のくらしと福祉・平和を守る岩国市政を進めること。
2、同和行政に関する補助金のあり方を見直し、終結と一般行政への移行の展望を示すこと。
3、上からの「押し付け市町村合併」は行わず、地方自治を守り発展さすこと。
三、福祉・医療
1、たかすぎる国保料金を払える料金に引き下げること。
2、介護保険の低所得者を対象にして利用料・保険料の減免制度を創設すること。
4、短期保険証の赤丸短を廃止すること。
5、「保険あって介護なし」の解消のため特別養護老人ホームを建設すること。
6、早急に灘海園の建替えを行い、増床・個室化をはかること。
7、乳幼児医療無料化制度の所得制限をなくすこと。
8、学童保育所入所希望者数にみあった施設の充実・改善をはかること。
9、リストラによる失業の増大など、厳しい経済状況である窓口規制による生活保護需給抑制を止めること。
10、生活保護所帯の自動車の保有を無条件に認めること
四、教育・文化・スポーツ
1、教育施設の維持・補修費を大幅に増額すること。行政改革を口実に文化・スポーツ・教育予算を削減しないこと。
2、30人以下学級の早期に実施し、楽しい学び舎づくり事業を継続すること。
3、学校給食の自校方式を堅持し、中学校給食は地域の実情をふまえできるだけ早期に実現すること。
4、総合体育館の使用料を引き下げること。
5、小瀬小学校へ学童保育所を設置すること。
五、自然・生活環境・街づくり
1、分別収集による再利用・再資源化の徹底で、資源循環型社会をめざすこと。
2、水源保護条例を制定し、水源地域の安全性を高めること、上流域の保水造林を進め、錦川の水質を守り、ダムによる水量の減少をきたさないようダム協定を守らせるとともに平瀬ダムの建設見直しを国・県に申し入れること。
3、中国電力の上関原子力発電所計画の中止を県・中国電力に申し入れること。
4、岩国市に財政負担を強いる「愛宕山地域開発」を再検討すること。
5、市営バスは市民の足を守る為、福祉施策として位置づけ、料金の値上げは行わないこと。
6、シティ電車を当面、南岩国駅まで延長するようJRに申し入れること。
7、岩国駅及び地下道にエレベーターを設置すること。
8、 耐震性貯水槽・消防ポンプ車をはじめ、施設・設備の増強、消防職員の充足をはかること。
10、住民合意のない国立病院機構・岩国医療センター(国病)沖の産廃処分場建設計画を白紙撤回すること。
六、中小企業
1、サラ金・クレジット・商工ローン、「振り込め」詐欺の被害の実態を把握する為に相談窓口を設置すること。
2、特別保証制度の主旨を生かし、弾力的な運用をはかること。
4、無担保無保証・超低金利、据え置き期間を延長とする特別融資制度を検討するなど対策を強化すること。
5、公共事業の発注・物品購入などは分離分割発注を徹底させ、地元業者優先をつらぬくこと。
6、不公正な企業への補助金支出をやめること。
7、大型店の進出を規制し、中小商店の営業を守るための「街づくり条例」を制定すること。
8、小規模修繕契約制度をつくること。
9、産業活性化支援事業「住宅リフォーム助成事業」を実施すること。
10、連合のみへの便宜供与を改め、公正な労働政策を実施すること。
七、農林漁業
1、米を輸入自由化の対象からはずすよう政府に申し入れること。
2、レンコン生産を地場産業と位置づけ、環境を守り、後継者問題などについて対策を強化すること。塩害の原因を解明し、価格を保障すること。
3、漁業振興をはかり、アサリ貝などへの支援を強化すること。
4、林業者の要望に基づき、林道の新設・整備を推進すること。
5、農作物を猿・猪・クマの被害から守る対策を行うこと。
以上