2015年6月議会のご報告です。 

 

総務委員会関連議案反対討論

委員長の報告に関しまして、原案に賛成できない点について、日本共産党を代表して、反対討論させて頂きます。

マイナンバー制について

先ず議案76号ついてですが、

市税条例改正は、マイナンバー制の導入準備を進めるためのものですが、このマイナンバー制は、導入決定後も次々と危険性が明らかになっており、今、改めて中止することが必要になっている制度です。

マイナンバー制度は、所得税、自動車税等の税金や、医療費、年金、その他幅広い社会保障制度に係るもので、行政だけでなく勤務先、病院その他様々な民間業者も、情報保護の責任を負うことになります。

しかしベネッセの事件や、年金情報流出問題のように、現状では、電子化された個人情報の、セキュリティは、十分とは云えません。

しかも今後、さまざまな事業所で、短期雇用の拡大や業務の委託化、下請化が進めば、情報保全機能は、ますます弱まり、プライバシーの流出と、不正使用による事件が、増えると心配されています。

政府は、10月からの番号通知など、予定通り進める考えですが、先ずは中止し、関係機関の情報管理体制を、全面的に再点検し、万全の対策を講じるべきです。

以上の考えから、現状のままマイナンバー制の導入に、道を開く市税条例の改正に反対します。



ごみ焼却施設建設工事請負契約について

次に議案81号の、ごみ焼却施設建設工事請負契約については、委員会審議を経ても、公正さについて疑念を晴らすことができず、契約に反対します。

疑念の中核は、30億円も高い施設を、選択する事の必然性が、確認できないことです。

また、技術審査委員会の、委員個人の評価結果を見ると、市役所職員と見られる4人の委員の集団は、落札した業者に対して、共同歩調で評価を与えているが、その評価は、学識経験者の評価と反するものであるのに、何故違うのかについては、特許に関するものとして、公表されていません。

又その4人の定性評価での判断は、最も客観的な比較検討がされると思われる、定量評価の評価にも反しています。

更に落札率について検討してみると、建設工事の入札価格は174億5千万円で、予定価格の99・6%と異常に高率で、しかもこの建設工事の設計業務は、平成24年6月の入札で、予定価格の1219万円に対し、413万円の落札で、入札率はわずか35・6%と極端に低く、不自然さを感じさせます。

こうした状況を見ると、技術評価項目で列後の業者が、低価格で入札したというだけでは、説明のつかない不明点が残されます。

よって、何故30億円も高い業者と契約しなければならないのか、疑念が解消できず、契約の締結に反対します。




憲法改正の早期実現を求める意見書について

憲法改正の早期実現を求める意見書の提出に反対します

意見書案では、憂慮すべき、あれこれの課題が山積されているが、日本国憲法が改正されず問題だ、という情勢認識に立っていますが、そもそも、そのような認識は間違いです。

第一、国民が抱えているのは、生活関連施策の改悪が続くことへの不安や、憲法に基づく外交努力を怠り、外交交渉の糸口も、掴むことができない安倍内閣で、日本の平和が守れるのか、という不安です。

二点目は、もちろん憲法改定を求める声は一部にありますが、限定的なので、安倍内閣は、文章改訂を提案できず、仕方なく解釈改訂を、強行しようとしているのが、現状です。

しかもその解釈改憲も、国民的拒否の世論を巻き起こしています。

確かに、現在の国会では、自民党の議席占有率が76%であるとしても、その議席を確保した選挙での、全有権者に占める絶対得票率は、比例代表選挙で17%、小選挙区で24・5%にも、足りなかったことを、肝に銘じて欲しいと思います。

一部政治勢力の、強引な政治の引き回しは、必ず破綻します。

こうした流れの中で、憲法という大事な法律の改訂について、拙速を求める姿勢は、国民感情を逆なでしています。

しかも、この憲法改定で、何を実現しようとしているのかを、端的な例で示しているのが、自衛隊の海外派兵ですが、国際平和に反し、武力衝突の悲劇を、際限なく拡大します。

日本は、これまで軍事行動に参加せず、世界的信頼を築いており、更に積極的な平和外交を、展開するよう求められています。

テロや戦争は、人災であり、日本の積極的貢献で防ぐべきです。東アジア地域においても、日本が平和外交を、積極的に展開するべきです。

一方最近は、地球温暖化による気候変動が、予想できない自然災害を招いていること、絶対に起こる東南海地震が近づいていること、そして新たなウイルスとの戦いなど、大規模な自然災害が、心配されています。

政府は、こうした自然災害対策こそ急ぐべきですが、逆に憲法改定は、新たな軍備拡張を招き、軍事予算を膨張させ、国土保全や医療対策予算を圧迫し、ますます国民を不安にさせます。

以上、憲法を守り、憲法に従って政治が行われ、安心して暮らせる日本になることを願い、憲法改正の、早期実現を求める意見書(案)の採択に反対します

 

 

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