おはようございます。日本共産党の山田泰之です。8月6日の豪雨で被災された方々にお見舞いを申し上げます。また、お亡くなられました方にお悔やみを申し上げます。
それでは、通告に基づき、質問を行います。
日本共産党は、この間、市民アンケートを実施し、その回答の中で介護保険に係る意見がたくさん寄せられております。そのことから、最初に介護保険について、高齢者の介護充実を求めて質問を行います。
政府は、社会保障と税の一体改革と称して新たな消費税の増税を行い、介護保険制度の改悪を進めております。医療・介護総合推進法は医療と介護についてセットで改悪を進め、大幅な負担増と給付減を盛り込んだ法律で、消費税増税と社会保障のためと、言い分がでたらめであることが浮き彫りになっております。
介護では、要支援者向けの訪問・通所介護を市町村の事業に丸投げいたします。
事業者には上限を設け、ボランティアに委ねるなど費用を徹底的に削減します。専門職による支援を受けられない高齢者が続出し、重度化に拍車をかけることになります。
利用料の引き上げや施設入所者の居住、食費の補助縮小、特養入所者を要介護3以上に限定するなど、介護難民が増加する内容であります。
医療では、機能分化の名で看護師配置の手厚い急性期病床を削減し、患者追い出しを強引に進める構えであります。医療機関と都道府県の協議を持ち、病床削減や増床の中止を勧告し、従わない場合は補助金を交付しないなど、安上がりの医療提供体制を強引につくる方針であります。
医療、介護が連携してサービスを提供する地域包括システムの構築の名で、医療機関や介護施設に補助を行おうとしていますが、実際には24時間定期巡回サービスが始まった自治体は1割程度しかないと聞いております。医療や介護が必要な人をサービスから締め出し、医療難民をふやす結果となっています。
この法律で医療行為は医師から看護師へ、看護師から介護職員へ、生活支援はヘルパーからボランティアやNPO、企業へという流れはつくられ、医療、介護一体で公的給付が削減されようとしております。特に、介護保険法改定で介護が大改悪されようとしております。
第1に、要支援1、2の認定された人々への介護保険サービスが打ち切られ、ヘルパーによる訪問介護とデイサービスなどの通所介護を廃止し、自治体が実施する総合事業に置きかえる方針であります。
第2に、要介護1、2と認定されている人を特別養護老人ホームに入所できなくなることです。全国で40万人とも言われている待機者のうち約13万人は要介護1、2の人たちであります。
第3は、利用者の負担です。年金収入280万円以上など所得が一定額を超える人の利用料を2割に引き上げようとしております。14年前、介護の社会化を実現するとして導入された介護保険制度ですが、歴代政権の社会保障切り捨て路線のもとで、高過ぎる利用料、サービス利用の制限、提供体制の不足などにより、高齢者が必要な介護が受けられない事態が今日深刻化しております。
総務省の就業構造基本調査でも、家族の介護のため離職する人は毎年8万人から10万人おり、介護を苦にした心中、殺人などいたたましい事件も後を絶ちません。
また、政府が国民の求める特養ホームにかわり、民間事業者に補助金を出して介護が必要な高齢者向けに整備を進め、全国に13万5,000戸余あるサービスつき高齢者向け住宅では安否確認と生活相談が行われ、通所介護や訪問介護が併設され、入居者がこのサービスを利用しております。しかし、この改悪で要支援の入所者が施設のデイサービスができなくなり、ボランティア任せの自治体事業に丸投げされることに大きな不安が広がっております。
十分なサービスが受けられないことによる軽度者の重度化も心配されます。サービスつき高齢者向け住宅は、住宅の収入だけでは採算がとれず、併設の介護サービスの利用で、経営で、やりくりしております。介護保険の報酬が断たれると施設の経営危機を招き、賃金や労働条件の低下にもつながります。
住宅でも施設でも、高齢者が安心して暮らせるよう、利用料の減免や施設、体制の整備などを国の責任で進めることが必要であります。
要支援サービスをめぐっては、新しい総合事業として、国は自治体に対して地域支援事業での実施を求めております。サービスの内容、利用料の設定、事業者の認定など総費用額を削減しながら、軽度者、要支援者への介護サービス事業を自治体に丸投げしようとしております。
国が検討している新しい総合事業について、国の言いままになるのかどうか、岩国市の見解をお伺いします。
また、利用者の負担軽減、保険料、利用料の減免制度、介護サービスの充実、家族介護の負担軽減、介護労働者の処遇改善のため国庫負担の引き上げを求めるとともに、岩国市の一般会計から介護保険特別会計に繰り入れを行い、利用者の負担軽減を求めるとともに、また、270兆円もの内部留保をため込む大企業に熱中する一方、支えを切実に求めている高齢者、家族への支援を容赦なくカットするなど安倍政権は異常であります。国民の自己責任を求めるのではなく、大金持ち、大企業に応分の責任と負担を求めることが筋であります。消費税大増税と社会保障を改悪し、介護を初めとする社会保障の再生、充実を求めることが求められております。市長の明快な答弁を求めます。
次に、岩国医療センターの跡地について質問します。
岩国医療センターは、愛宕山に移転し開院しておりますが、黒磯周辺や灘地区の皆さんから、跡地はどうなるのかと心配の声がたくさん寄せられております。
旧国病は1942年開院以来、地域の皆さんに国病として親しまれ、病院があるからといって近くに家を建てられた方々がほとんどであります。その病院がなくなり広大な空き地が広がっている状況を目にし、一日も早く病院を含む福祉の里等を岩国市に提案し、強く求められております。
2007年、山口県、岩国市、岩国医療センターの協議で売却できなかった場合、岩国市が公共用地として買い取ることが合意されております。独立行政法人国立病院機構岩国医療センターが、ことし6月4日に跡地売却の公募をいたしましたが、応募がありませんでした。医療センターは再度の公募を困難との報告を岩国市に行っております。
藤生・黒磯地区の住民から岩国医療センター跡地に医療施設を求める請願が提出され、議会は全会一致で採択しております。市当局は早期に公共用地として取得し、地元住民とよく協議し、請願の趣旨を踏まえ、早期に実現することを求めます。
次に、高齢者福祉対策として、交通弱者である困窮者の通院、買い物対策について、何度も議会で質問を行ってまいりました。岩国市の人口は減少傾向にある中、高齢者の高齢化率は、全国、山口県の平均を大幅に上回り、30%近くになっております。バスが運行されていると言っていましたが、公共交通も便数が少なく、バス停まで歩くことも困難な高齢者が多く、大変困っておられます。3月議会の議会だよりの報道で、対応策が急務になっており、実施するための手法や財源を検討して、市民の安心・安全に努めていくという記事を読まれた方から、いつからなのか、早く行ってほしいという声が多く寄せられております。いつ、どのように実施するのか、具体的な答弁を求めます。
最後に、災害対策について質問を行います。
私は錦川のしゅんせつを初め、市内の河川の管理等、安全・安心対策について幾度となく質問を行ってまいりました。
8月6日の豪雨により、市内各地で河川氾濫、市道決壊、山崩れ等、市民生活に大きな被害をこうむりました。南岩国三丁目、四丁目には自動車学校やショッピングセンター、住宅地等が立地し、この地域の雨水、排水は全て小舛川に流入しています。以前、この地域は多くのハス田があり、大雨時には遊水地の役割を果たしておりました。ハス田を埋め立て、宅地開発を進められ、雨水等は全て小舛川に流出し、ポンプの機能、能力が不足し、雨水で道路冠水はもちろん、一部床上浸水被害も生じましたが、ほとんどは床下浸水の状況でありました。
この小舛川は平田川に流出するわけですが、この川は潮の干満の影響を受ける河川で、常時ポンプで排出する構造になっております。このポンプ場が機能を十分発揮せず、更新が求められております。早期に更新並びに抜本的な対策を求めます。
以上で、壇上からの質問を終わります。