2014年3月議会報告 

大西明子

 きょう3月11日、東日本大震災から3年目を迎えました。未曽有の大災害となった東日本大震災と福島原発事故で犠牲となられた方々に改めて哀悼の意を表するとともに、被災者の皆さんに心からお見舞いを申し上げます。


 それでは、通告に基づいて一般質問を行います。


 最初に、教科書問題について質問いたします。
 日本が海外でアメリカと肩を並べて戦争できるようにする集団的自衛権の行使容認に向け、安倍首相が暴走に暴走を強めています。国会答弁で歴代政権の憲法解釈を真っ向から否定、憲法とは権力を縛るものという原則さえ否定する露骨な解釈改憲の姿勢に、自民党内からも批判が起きています。最高の責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける。2月12日の衆議院予算委員会で答弁しています。
 また、今までの憲法解釈の積み上げで行くのであれば、そもそも安保法制懇をつくる必要はないとも述べ、解釈改憲先にありきの姿勢を鮮明にいたしました。
 この発言に、その時々の政権が解釈を変更できることになる、村上元行革担当相や、拡大解釈を自由にやれるなら、憲法改正は必要ないと言われてしまうと船田元憲法改正推進本部長等々、批判が続出しています。
 戦争する国づくりと世界で最も企業が活動しやすい国づくりを目指す安倍自公政権にとって、国家を支える国づくりは必須の課題です。そのため、教育で国民を変えるため採用する教科書が問題なのです。教科書が全体として政権の考え方、価値観と同じ侵略美化勢力の意向に一層強く反映できるシステムづくりが強力に進められています。
 こうした状況の中で、岩国市は山口県で唯一、育鵬社の教科書を採択しました。なぜ全国でも2%程度しか採択されていない育鵬社の教科書を採択したのか、その理由について日本共産党市議団は何度も質問してきましたが、教科書検定に合格しているからとしか説明はありません。
 私は、これまで使用していた教科書に比べて具体的にすぐれている点、採用した理由について改めて説明を求めます。


 次に、こども医療費助成事業の所得制限をなくすことについて質問いたします。
 岩国市子育て支援基金条例の提案説明は、少子化が急速に進展している本市の状況を踏まえ、安心して子供を産み育てることができる環境を整備する。
 子供は、岩国市の将来を託す大切な宝であり、安心して子供を産み育てる環境の整備は急務であり、小学生を助成対象としたこども医療費助成制度を導入します。義務教育就学前までの者を助成対象とする山口県の乳幼児医療費助成事業を拡大するもので、助成対象者を小学生まで引き上げ、小学生の医療に要する費用のうち、医療保険の自己負担額を保護者に助成することにより、児童の健康条件――維持と健やかな育成を図るとともに、積極的な子育て支援を行う若い世代の方々にとって、本当に子育てがしやすく、そして安心して子育てができる岩国市を主体的に創造し、子育て日本一が実感できるよう子育て支援基金を活用することで、今後とも効果的な施策を展開することが重要であると述べています。
 実施されてから5年が経過しました。子育て真っ最中の方々から、小学生が対象になったのは大変うれしい、評価しています。ところが、所得制限があって、私の子供は対象にならない、子供は宝、子育て日本一を目指すと言うなら所得制限をなくしてほしい。所得制限がない自治体は全国にたくさんある。ぜひ所得制限をなくしてほしい。この声は強いものがあります。
 子育て支援基金条例の質疑で、私は、所得制限は乳児医療制度、未就学児童から廃止していくことを検討する気があるかと問いました。市長は、財源が確保できればやっていきたいと思うと答弁しています。
 そこでお尋ねします。所属制限で制度が利用できない乳幼児、小学生は何人いるのか。また所得制限をなくし無料化すると、どのくらいの財源が必要なのかお尋ねいたします。
 財政が厳しいという声を聞きますが、一般質問でも明らかになったように、再編交付金も66億5,800万円も増額。財政調整基金も75億円もあります。未就学児だけでも実施をし、一歩でも前進させるよう求めます。市長の答弁を求めます。


 最後に、通学路の安全対策について質問いたします。
 市長は、施政方針で、安心・安全対策について児童・生徒の安全確保のため、市内の全小学校を対象に通学路の危険箇所の総点検を実施し、その結果をもとに通学路の交通安全対策に取り組んでいるところであり、交差点改良や歩道の整備、橋梁の長寿命化等、耐震化などの老朽化対策を計画的に進め、市民の皆さんが安心・安全に利用できる道路の整備に努めてまいりますと述べています。
 その方針のもとに、今年度、市道南岩国町160号線改良事業が社会資本整備総合交付金事業で平成25年から平成27年度にかけて実施する計画になっているようですが、私は県道藤生錦帯橋線と呼ばれていた当時から、渋滞解消と歩道の拡幅を要望してきました。渋滞解消は、平田バイパスができて随分よくなりました。歩道の整備もかなりよくなりましたが、問題は平田出張所前は歩道がなくて、児童の登下校など、とても心配です。今回住民の方の了解も得られて歩道が整備されるということで大変喜んでいます。しかし、整備される地点から平田小学校までの間は歩道も狭く、歩道そのものに高低差があり、これまでも住民の方から改良の要望があったことを届けております。検討されていると思いますが、今後の方針とあわせてお尋ねいたします。
 また、この事業と関連して、平田住民ホール等の駐車場整備が計画されていますが、その内容についてもお尋ねいたします。
 以上で、壇上からの質問を終わります。
 

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