1、米軍岩国米軍基地に関する諸問題について

   

日本共産党の山田やすゆきです。通告に基づいて質問を行います。

最初に岩国米軍基地に関する諸問題について質問を行います。

基地政策については日本共産党は市長と意見を異にしますが、市長は、オスプレイの岩国基地陸揚げ等について、「これまで国の防衛政策に協力してきたが強行的に進められた。国との信頼関係が損なわれれば、我々の立ち位置も変更せざるを得ない」と不快感をあらわにしました。国は岩国市を説得するためにあらゆる手段を講じてくると思いますが、市民の安全・安心を守るために頑張られることを期待し、質問に入ります。

7月22日、岩国市役所前の公園で「オスプレイ配備反対緊急岩国集会」が開催されました。集会は岩国市民、県民1100名の参加でオスプレイ配備反対の声をあげました。また、マスコミの取材も今までのどんな集会よりも多く、その日の夕方のNHKのニュースでは「大規模な抗議集会が開催された」と映像入りで全国に放映されました。   

 翌23日には基地内の港からオスプレイ12機が陸揚げされ、今現在格納庫前の駐機場にプロペラを上に向けて駐機しています。

防衛省が「環境レビュー」関する情報を提供したのは、本土では30都府県18市町ですが、オスプレイの低空飛行訓練は少なくとも日本全国21138町村に広がり、全国知事会会長は、「関係自治体の意向を尊重することなく、陸揚げが行われたことは誠に遺憾」とする声明を発表し、720日、高松市内で開催された全国知事会議では、オスプレイ搬入について「関係自治体や住民が懸念している安全性が確認できない状況では受け入れることができない」と反対する緊急決議を採択しました。

山口県知事は森本防衛大臣に「住民の安全より米国優先か」という趣旨の抗議文を送り、岩国市長は「搬入は認められないと再三要請し、政府としてもしっかり応えてくれると期待していたが、裏切られた」と表明しました。

アメリカでは、ハワイでのオスプレイの配備にあたって、同機がもたらす強烈な吹きおろしの風などによる環境への悪影響を考慮して、計画していた飛行訓練を取り下げています。また、ニューメキシコ州でも住民から安全性を懸念する意見が多く寄せられ、飛行訓練を取り下げています。

日本では沖縄はもちろん全国各地で反対の意思を表明していても強引に移駐さすことは米政府は「日本人は動植物以下」との認識です。屈辱的でとても許せるものではありません。

オスプレイの任務は「急上昇や敵地の急襲など」機体に大きな負荷をかける飛行が求められている。

森本防衛大臣が訪米してのオスプレイの試乗は、ゆっくり離着陸し、安定飛行を続けた「遊覧飛行」であり、その姿は、テレビカメラの前でBSE問題で牛肉を食べて「安全性」をアピールした歴代閣僚の姿と重なります。

先日森本防衛大臣が来庁し、防衛省のモロッコの事故分析評価報告書の内容を、岩国市に報告し、理解を求めました。

事故原因については@(事故機を操縦していた)副操縦士が風の状況を把握しないまま、マニュアルで定められている相対風領域(危険な追い風)に入ったA機種が下がった際に機体の姿勢を水平に保たなかったBマニュアルの制限を超えてナセルを前方に傾けたC操縦かんを適切に調整しなかったことが複合的に重なり「人的要因によるところが大きい」と断定し、説明しました。これは米政府の報告書を鵜呑みにしたものです。

もともと開発に携わってこなかった日本側が、わずかな期間で「分析」するなど、原因究明とは程遠いものです。

米国の「V22プログラム再検討委員会」の報告書では、オートローティションについては「着陸に成功する可能性は非常に低い」とし、その大きな理由として「パイロットが(機体の)降下率と着地時の速度を調整できるようにするためのローター(回転翼)・システムのエネルギーが小さい」ことを挙げています。

具体的には

@オスプレイの回転翼の大きさは、艦船上で運用する必要に規定されてヘリコプターのそれよりも小さくなっている。

Aオスプレイの回転翼の羽根のねじれは、ヘリ・モードでのホバリングと固定翼モードでのプロペラ飛行の両方を可能にするための妥協として設計されている。

「環境レビュー」はオスプレイの配備目的について「米海兵隊航空計画を実施することである」とし、2025年までに「考えうる最も過酷な状況下でも交戦能力を有し、不確実な将来の戦闘作戦への即応性を有した迅速で決定的な遠征部隊」となることだ、と明記しています。

また、「MV22の主要機能の一つは、橋頭堡や中間輸送を要さずに、艦船から離艦し迅速に人員、装備及び補給物資を敵地の前線戦闘区域へと輸送することである」。更に「防御戦闘訓練」や「低空戦術」訓練などを行うと記載されています。訓練計画(マニュアル)では、「地形回避の技能の向上を目的として、地上500フィート(150メートル)を下回る行動で飛行することを企図する」と指示、「低空訓練」では200フィート(60メートル)での訓練も予定されています。

「レビュー」ではオスプレイがCH46と比べると、最大の速度は約2倍、戦闘作戦行動半径は、武装兵員の輸送が約2倍の24人になると共に貨物の積載量は3倍になると説明しています。つまり、オスプレイの配備によって海兵隊の「侵略力」は格段に強化されます。

日米両政府は、全国の反対運動が高まる中、「中国の軍事増強が、アジア太平洋の不透明さを拡大している」などとして、オスプレイ配備を、いわゆる「抑止力」で合理化しようとしています。

例えば、田母神俊雄が代表とする「頑張れ日本!全国行動委員会」の山口県・岩国支部設立準備会がオスプレイ配備に反対している岩国市に「尖閣を守れ、沖縄を守れ、オスプレイ配備を推進せよ!」と、運動を強めつつあります。

 

「抑止力」とは相手国の軍備を上回る軍備を持って相手国を脅し、相手国を屈服させる理論です。

軍備を増強すれば、相手国は侵略を思いとどまる、「日本の防衛」のために必要だと説明されてきました。

いわば、原発問題で明らかになった「安全神話」のようなもので何の根拠もない理論です。

ディック・チェイニー元米国防長官は、1992年米議会で「米軍が日本にいるのは、日本を防衛するためではない。米軍が必要とあらば、常に出動できる前方基地として使用できるようにするため」と証言しています。

在日米軍の任務は日本の防衛でなく、世界戦略に沿った動きをすることです。そのことは歴史的にみても明らかです。

朝鮮戦争、冷戦時のソ連との対峙、ベトナム戦争、アフガン・イラク戦争、イランへの威嚇、ソマリア沖の海賊退治などが、歴史的に在日米軍の任務でした。

オスプレイ配備は、米軍がアジア・太平洋、中東などの紛争に日本の基地から迅速に出撃できる軍事態勢の強化のため以外の何物でもありません。

以上述べましたように「環境レビュー」や「分析報告書」「抑止力」に誤った認識等があり、大変危険なオスプレイ配備について、断固とした態度で拒否するべきです。市長の見解を求めます。

錦川に関する諸問題 

菅野ダムが建設(この間53年)されてから、その後、わずか9年後に平瀬ダム建設構想が持ち上がり、この間、川の維持管理がほったらかしにされ、平成1714号台風で甚大な被害を被った。私はその時、山口県が起こした災害、人災だと当時指摘した。私は錦川の浚渫等をたびたび要求してきました。錦川は岩国市の中心を流れ、岩国市にとって重要な河川です。山口県管理といえども岩国市は重大な関心を持たなければいけません。岩国市は平瀬ダム建設にただ推進という政策をとっているが、果たして、どのように検証されたのでしょうか。山口県が実施することに口出しができない、そのようにお思いなのではないでしょうか。

どのような検証を行ったのでしょうか。

私は、今回この問題を質問するにあたって、関係者ともいろいろ話し合いをしてまいりました。上流域の方は「この素晴らしい景観をなぜ壊さなければいけないのか」、中流域の方は「今でも水量が少ないのに、ダムをつくって水量が確保できるのか」「近年、アユ、ウナギ、カニなどが減少してきている。高津川のほうが水は豊富で川での漁が盛んだ」下流域では「水量が少なく、しかも栄養分の少ない水で漁業がおもわしくない」このようにさまざまな声が出されます。

 

ダム建設にかかわる工事として流転工工事は完了していますが、「社会経済情勢の急激な変化、技術革新等により再評価の実施の必要が生じた事業」として位置づけられ、山口県は、7回にわたる錦川川づくり検討委員会が開催し、昨年、最終回の委員会では「平瀬ダム再開」の了承が県主導の形で強行採択しました。

昨年、錦川総合開発事務所にお聞きすると、平瀬ダムによる被害軽減効果は、50センチの水位低下だとのことでした。平成17年の台風14号の時、南桑地区は2・2メートルの床上浸水となりましたが、平瀬ダムができても17メートルの被害は発生します。

740億円の巨費を投じて自然環境を壊すダム建設よりも河川浚渫・護岸工事を進め、

治水対策を検討すべきです。 

つい先般まで総務大臣であった片山氏は、鳥取県知事時代に「ダムは造りたいものが事業を推進してきた」と述べておられました。本当に必要なものであれば、反対の声を押しつぶしてまで行う必要はありません。

平瀬ダム建設事業の見直しを求めます。

2、教育行政について

  (1)学校プールの管理状況について

今年の厚さは異常な暑さでした。子供たちが楽しみにしていた学校でのプール、学校が夏休みに入って間もなく、電話のベルが鳴りました。「娘が学校のプールで怪我をした!」。私は早速、電話をかけてきたお父さん宅を訪ねてお話を聞きました。けがの状態は足の裏がすりむけ、出血している状態でした。学校に行き、教頭先生にプールの使用状況等をお聞きし、怪我が発生しているとのことだが、プールの状況はどのようになっているのか尋ねるとコンクリートの劣化がひどくなっているとのことでした。

 早速、教育委員会にプールの状況をお聞きすると、予算がないのでと切ない話でした。ならば、コンクリートが劣化している表面を大型サンダーで尖っている部分を軽く削るだけで対応ができるのではないかと迫りましたが、予算がないの、一点張りでした。教育長に怪我人が出ているがご存知かと尋ねるとご存じなかった。その後応急的なけが防止対策は取られましたが、岩国市内のプールの改修につてどのように考えておられるのかお尋ねします。