2012.3議会 大西議員の一般質問

 ○ 今日は高校入試試験の日基地の飛行配慮を求める

日本共産党の大西明子です。最近爆音に対する苦情がたくさん寄せられていますが、今日は公立高校の入試の日です。せめてこの日ぐらいは飛行を遠慮する配慮が必要だと思います。担当課はこういった市民の気持ちに沿った対応をすべきだと一言要望して通告にもとずいて一般質問を行います。

 1、基地問題

  (1)海兵隊1500にんの岩国移駐問題について

 最初に基地問題について海兵隊1500人の岩国移転問題について質問します。日米両政府が見直し協議を始めた「米軍再編計画のロードマップ(工程表)には①普天間基地は名護市辺野古に建設する新基地に移設②在沖海兵隊(約18000人)のうち約8000人の要員をグアムに移転③厚木基地の空母艦載機部隊を岩国に移転することなどが盛り込まれていましたが、合意から約6年たった現在までに一歩も進んでいません。今回の見直しで米側はグアムに移転させる人員を4700人に縮小し残る3300人は太平洋地域に分散配置することで自らの財政負担を軽減させたい考えです。このなかで米側が第一海兵航空団司令部と約1500人の要員を岩国基地に移転するよう求めている事とが新聞報道であきらかになりました。野田総理も玄葉外務大臣も、田中防衛大臣も「岩国移設は一切考えていない」と火消しに躍起になっています。
 しかし、二井知事が「火の無い所に煙は立たない」というように政府がいくら否定しても懸念が消えないのは「火だね」が米側にあるからです。第一に米議会は年40兆円にも膨らんでいる軍事費を今後10年間に36兆円削減することを決め米軍再編にかかる費用の削減を求めています。第二に海兵隊の軍事機能の問題です。分散配置の対象とされているなかに、岩国基地に駐留している第12海兵航空部隊を指揮する第一海兵航空団司令部が含まれています。この司令部を海兵隊基地の無いオーストラリアのダーウインやフィリピンなどにたらいまわしすることは考えれれません。沖縄から移すとしたら岩国が最も合理的なのです。今回の見直し協議で沖縄の負担軽減のため基地返還を普天間基地の移設問題とを切り離して進めることが合意されましたがその一つに第一海兵航空団司令部があるキャンプ瑞慶覧が含まれています。岩国は考えないとすれば基地返還はとん挫します。
このように今回の見直しは米側の事情によるものです。だからこそ知事も市長も国が「これ以上の負担は考えていない」といくら言っても信用できないのです。米がはっきりと「岩国には移転させない」と明言するまで「愛宕山開発用地は売らない」という方針は妥当だと思います。海兵隊の1500人の移転問題はそう簡単に消える問題ではありません。

 ○ オール岩国で市長のリーダーシップで反対を

 岩国市民の断固反対です。知事も市長も反対ですからオール岩国で一致した集会等の行動を市長のリーダーシップでとるよう要請するものです
市長の答弁を求めます。またアメリカの態度が確認できるいわゆる2+2は4月以降です。保留している愛宕山用地の売却が来年度にずれこむのは避けられないと思います。その場合に対応はどのようになるのかお尋ねします。
 さらに平成24年度の国家予算には愛宕山用地に整備する予定の米軍住宅や運動施設の設計費6億円を盛り込んでいますが売却を保留した状態でも執行されるのかどうかお尋ねいたします。

2、教育問題
 
 (1)教職員の多忙化による健康問題


教育行政についての⑴ 教職員の多忙化による健康問題について質問いたします。私は小中学校の先生方と教育問題に関して意見交換をする場を時々持っています。そこでは毎回のように先生方の多忙化が話題になります。同時に先生方の長期病休が増えている。多忙化の中で悩みを抱えストレスがたまり精神的な病気で休む事例が増えていることなど、教育現場の先生たちの話は私の胸を痛めていました。少し前ではありますが平成18年教育勤務実態調査」が行われ年間ベースで一か月あたりの残業時間は平日約34時間、休日約8時間という状況が分かりました。しかし、この中には成績処理や授業準備などの持ち帰りの業務は含んでいないということです。私は岩国市の教職員の勤務状況はどのようになっているのか具体的に知る必要があると考え学校の施錠記録の資料を求めました。私はこの施錠記録を見て本当にびっくりしました。施錠が翌日の0時過ぎ中には4時5時となっているのです。午後8時以降午後11時過ぎというのは恒常的にあります。教育委員会はこうした勤務時間についてどういう見解をおもちかお尋ねいたします。また、教職員の多忙化の実態を把握して何らかの行動をお起していますかお尋ねします。さらに現在長期病欠が何件あるかその件数は近年増えているかどうかお知らせください。そして多忙化の解消のために具体的にどのような対策を行っているのかお尋ねいたします。

 (2)学校図書職員の配置について

教育行政の⑵学校図書職員(図書司書)の配置について質問いたします。
学校図書館関連ニュースに平成24年度予算新5か年計画始動学校司書配置、新聞配置に予算とあり学校図書館関係予算として①学校図書館図書整備5か年計画(第4次)約200億円(5か年計画1000億円)内訳は学校図書館図書標準の達成を目指すための増加冊数分約430億円(単年度約86億円)更新冊数分約570億円(単年度約114億円)②学校図書館への新聞配備約15億円内訳は新聞1紙配備分③学校図書館担当職員(いわゆる学校司書)の配備分150億円内訳は小学校約9800人中学校約4500人配置分(単価約105万円)とあります。「学校司書の」配備について地方交付税措置されたのは今回が初めてです。所が岩国市の当初予算には学校司書配備のための予算はどこにも計上されていません。しかし、岩国市は学校司書の役割をしっかり認めて岩国市子どもの読書活動推進計画の学校における子どもの読書活動推進のところでは学校では各教科領域全般を推進し支援していくため司書教諭や学校司書の活用を通じてこれらの人的物的条件を踏まえて学校図書の運営委員会活動の活性化などに積極的にかかわり学校図書の充実を図っていくことが重要です。とあります。
このように学校図書館の中での司書教諭や学校司書の役割の重要性をしっかりと位置付けています。今回学校司書の配置について初めて地方交付税措置がされたのにもかかわらず予算が計上されていないということは、市長が施政方針で述べている「子育てと教育を応援する街づくり」「子供たちが希望を持っていきいきと育つ『環境づくり』の中で述べている教育の基盤づくりが大切であり、教育力の向上や子供たちが安心して学ぶことのできる教育環境の整備にも全力で取り組んでまいります」という方針にも反するのではありませんか、なぜ予算計上しなかったのかその理由と今後の取り組みについてお尋ねします。

 (3)武道必須化での安全対策

教育行政についての⑶武道必修化に当たり子供たちの安全を守ることについて質問します。「このままでは心配」「子供たちの安全は守れるのか」4月からの中学校武道必修化を目前にして、今保護者や学校現場から不安の声があがっています。
必修化で全国の多くの中学校が採用するとみられる柔道で重大事故が続いているからです。文科省は08年3月に中学校の学習指導要領を改定、体育の授業に武道、ダンスを取り入れ武道については柔道、剣道、相撲の3科目から一つを選び1,2年は必修、3年は球技との選択になりました。ところがここにきて柔道の安全性が大きく問われています。「学校管理下の死亡、障害事例と事故防止の留意点」の過去28年間分を名古屋大の内田准教授(教育社会学)が分析したところ、柔道では114人が死亡し、275人が重い障害を負う事故が続いてきたことがわかりました。最近10年間の中学校部活動における死亡確率も、柔道が飛びぬけて高いことが判明しています。なぜ柔道でこうした重大事故が無くならないのでしょうか。一つは安全配慮に欠けた指導者の姿勢があるといわれています。重大事故に多い頭部の損傷は頭を直接打たなくても、脳が激しく揺さぶられることで起きる場合があります。「加速損傷」と呼ばれる症状です。これまで、指導者の多くはそうした認識がなく、起きた場合でも対処法も知らないという状況がありました。もう一つの事故の温床になってきたのが指導や練習という名目でまかり通ってきた体罰やしごき、いじめです。「根性をつける」と有段者の指導者が何度も投げ飛ばす。上級者が初心者の後輩に危険な技をかける。こうした例は枚挙にいとまがないといわれています。実際の授業でもふざけて技をかけて事故を起こせば子どもが被害者だけでなく、加害者になる可能性もあります。しかも、文科省は学習指導要領の中で東部損傷に至る危険性が最も高い大外狩りなどの投げ技を1,2年の学習内容の例に挙げています。必修化を前に各地で講習会が開かれていますが、全く柔道に縁がなかった先生たちは事故が起きないように教えられるのか不安を隠せません。
文科省が安全性を確立していない状況で地域によっては乱取りを禁止したり、ヘッドギア―などを配備する独自の対策をとる動きも出ています。これまでの事故を医学的科学的に解明し再発予防策を立てて指導者研修を行うことは必修化の前提です。
 岩国市は必修化に向けての事故防止策、安全対策をどのように進めようとしているのかお尋ねします。また全国柔道事故被害者の会が 〇 指導者資格制度の導入。○ 児童保護規定の作成。 ○ 事故発生時の緊急行動規定などの対策を取り入れるよう要望していますが、その取り組み状況についてお尋ねします。