日本共産党の山田泰之です。まず最初に、週刊誌が安保を飲み屋の話題にした鳩山の偉大なる功績、6月6日のサンデー毎日に掲載しておりますが、日米合意直後に琉球新報と毎日新聞が沖縄県民を対象にした合同調査では普天間基地の辺野古への移設に反対が昨年の11月より17%ふえて84%、米海兵隊の沖縄駐留(抑止力論)も「必要ない」が71%と「必要」15%を大きく上回った。さらに注目すべきは、日米安保条約に関する調査で、「破棄すべき」が14%、昨年の11月は10.5%でありましたが14%になり、平和条約に改めるべきが55%、昨年は42%でありました。「多国間安保に改めるべき」が15.5%から10%へ減っております。「維持すべき」は16.7%から7%と大きく変化後退しております。
また、沖縄県内の首長アンケート(5月27日付)では普天間基地の移設先として名護市辺野古沿岸部を提示したことについて、「移設容認」はゼロ、条件つきであっても否定は85%になっております。海兵隊の抑止論についての理解の可否についても、「理解ができない」が90%を占めております。
「抑止力について納得できる説明がない」、「沖縄海兵隊は沖縄にいないことが多い」などの理由が挙げられております。
このことは5月28日、政府が名護市辺野古への県内移設の日米合意を沖縄県民の頭越しに交わしたことが、沖縄県民の怒りの火に油を注ぎ島ぐるみの団結を一層強固なものにする結果になったものだと思っております。
まず このことを紹介し、これより通告に基づき壇上よりの一般質問とします。
最初に、海兵隊が制止力であることについて質問を行います。
戦後65年、安保改定から50年目のことし、沖縄の普天間米軍基地問題が政治の熱い焦点になっております。
日本には、1都1道27県に133の米軍基地が存在し、世界で唯一米陸海空・海兵隊4軍そろい、洋上部隊を含む約4万5,000人の米兵が駐留しています。海兵遠征軍や空母打撃群など、地球規模の遠征部隊の唯一の前進拠点になっております。
日米両政府は、今米軍再編をうたい文句に、米軍基地を強化拡大することに狂奔しています。普天間基地問題はこの具体化の一つであります。普天間基地の無条件撤去、さらに、名護市辺野古への新基地建設反対の戦いは、沖縄で4月25日9万人の参加、そして、徳之島では4月18日、島民の6割1万5,000人が参加した住民大会が開かれました。
私たちの町岩国市でも5月23日に沖縄に連帯し、見直せ米軍再編、愛宕山に米軍住宅は要らない大集会が大雨の中でありましたけれども、4,000人の参加で開催されました。
今米軍再編の反対の戦いは、全国各地で基地が所在するしないにかかわらず沖縄に連帯する集会南は鹿児島県から北は北海道、 日本列島各地で開催され全国的にもかつてない自治体ぐるみ、住民ぐるみの基地闘争として展開され米軍再編問題が地方自治体の重要な課題となっております。
私たちの岩国市では、2006年3月に住民投票を実施し、艦載機部隊移転「ノー」を突きつけ、その後移転容認派の市長が誕生したにもかかわらず依然、容認を公式に打ち出せないでいることは皆さんも御承知のとおりであります。
民主党鳩山前首相が、当初、政府として日米合意の根幹である米軍再編を見直す、普天間基地問題も見直しするとしていましたが、2月には防衛大臣や副大臣が来岩し、岩国への艦載機移転案を検証もせずに、自公政権当時の案をそのまま押しつけてまいりました。5月4日、鳩山前首相は学ぶにつけ沖縄に存在する米軍全体の中で、海兵隊は抑止力が維持できるという思いに至ったとして、米海兵隊普天間基地の県外、国外移設の公約を撤回し、沖縄県への新基地建設と鹿児島県徳之島への海兵隊訓練移転を押しつけました。首相は「海兵隊は抑止力」と言い、前政権が決めたことをそのまま実施することを表明しました。
福田市長は 5月17日、18日と2014年度までに岩国基地に移駐することが計画されている米海兵隊のKC−130空中給油機の役割や訓練状況などを視察されました。
新聞記事によりますと、市長は閣縄県の負担の大きさを自分の目で確認した。岩国市も同様だが、基地負担を全国に平準化する必要を改めて感じた。と報道されておりました。
市長は、普天間飛行場に駐留する部隊と岩国基地に所属する部隊は同じ部隊であることは御存じだと思います。通常「海兵隊」と言っておりますが、沖縄に駐留する部隊は正式には「第3海兵機動展開部隊」―MEFで、名前のごとく他国への「戦闘展開する部隊」であります。
新聞報道によりますと、市長は「基地負担を全国に平準化と言われた。まさにこの発言は「普天間基地移設に関する日米共同発表」と時を同じくして発言されました。
5月28日、日米両政府は、米海兵隊普天間基地「移設」に関する「共同発表」には、海兵隊の訓練移転を「日本本土の自衛隊の施設・区域も活用される」と明記されました。このような危険な海兵隊が日本全国で訓練を実施することが日本の安全と平和の「抑止力」になるとお考えなのかお伺いいたします。
次に、交通弱者の移動手段の確保についてお尋ねいたします。この問題は以前から議会で取り上げ実施を求めてまいりました。一部は実施できましたけれども、今日の高齢化社会の中で岩国市、とりわけ旧岩国市の南部地域は地形的に見ても山間部が海に迫っており、住居部分の大半は海岸周辺と山間部を切り開いた高台団地であります。
この高台団地に居住されている皆さんは、高度経済成長時代に住居を求め、既に40年以上経過しております。このような住宅地では高齢化が進み公的交通手段は一部を除きほとんどありません。
くるりんバスの運行が困難であるなら、せめて他県でも実施されているタクシーへの補助金制度等の導入をすることを求めます。
市長は、高齢者福祉について「夢と希望あるまちづくりを目指す」として、また昨年9月議会での私の質問に、「利用者は少なくても、ぜひ走らせてほしいという強い要望があるわけですから、市民の方々の、地域地域の方々の要望をしっかり聞きながら対応できることはやっていく」と答弁されています。ぜひ市民の強い要望である「交通弱者のための移動手段の確保」を実現されることを求めます。
最後に、岩国医療センターの跡地について「協議機関の設立」についてお伺いいたします。
今灘地区の特に藤生地区以南の皆さんは医療センターが愛宕山に移転すれば この地域が医療過疎になることから、大変な不安を持っておられ、「福祉の里構想」を考え、「住民による医療センター跡地対策を考える会」をつくって署名活動を行い、早く行政に届けたいということで待ち望んでおられます。
医療センターが平成24年度には愛宕山に移転を完了することを踏まえ、跡地が更地になってから、さあ何にしましょうかでは困るわけであります。
私は昨年の9月議会でこの間題について、早急に岩国市、医療センター、地元の代表の三者による「跡地活用対策協議会」を立ち上げることを求め、答弁では平成24年度に移転ということで、来年度あたり 一 つまり、ことしでありますが−「土地利用等のことについて協議会というか、そうした形で進めなきゃいけない」と答弁がありました。このことが新聞で大きく報道され藤生地区以南の皆さんは早く三者での協議機関を立ち上げてほしい、いつごろになるだろうか、このように皆さんは思っておられます。
ことしの3月議会で阿部議員への答弁では、跡地利用が平成25年以降になることから、平成23年度を目途にとされております。
岩国市、医療センター、地元代表の三者協議会を設置して、早くから協議開始しても問題はないと思います。何月ごろに協議会を立ち上げるのか、お聞きします。
以上で壇上からの質問を終わります。