皆さん、こんにちは一般質問もいよいよ最終日のあと残り3人目でございます。最後まで頑張りますので、よろしくお願いいたします。 日本共産党の藤本博司でございますが、通告に従って一般質問を行います。
まず最初に、米軍再編と滑走路の沖合移設についての(1)滑走路は基地機能強化であるということについて、お尋ねをいたします。
滑走路の沖合移設事業は1993年度から始まり、17年をかけて総事業費2,500億円という巨大事業でした。この事業は多くの公共事業がそうであるように、小さく産んで大きく育てるという、つまり当初は1,600億円で出発したものです。それが液状化対策が必要という名目で2,500億円にまで膨らんでしまったものです。
5月29日から新しい滑走路の運用が始まります。ここで改めて滑走路を1キロ沖合に移設し、基地を1.4倍に拡大する事業が何だったのかということを明らかにしておく必要性を感じております。そこで、あらためて日本共産党の意見を申し上げ質問するものです。
沖合移設は市民の悲願だという議論や報道がありますが、とんでもないことだと思います。跡地の返還は1坪もなく、基地の面棟が1・5倍になっただけでなく移設前にはなかった水深13メートルの埠頭も建設されています。水深13メートルといえばかつて空母インディペンデンス6万トンやキティーホーク8万トンが、北海道の小樽港に入港したことがありますが、この小樽港が水深13メートルです。つまり、新しく建設されたこの埠頭は、6万トン級 8万トン級の空母であれば入港できるということをあらわしているわけで、このことだけをとってみても大きな機能強化にほかなりません。
しかも、この埠頭は基地の奥深くにあるため、市民の目から全く離れて目につきません。何が入港しているのかわからない。去る2月には米第7艦隊に所帯するミサイルフリゲート艦が入港いたしました。従来米軍関係の軍事物資を輸送する場合県営埠頭が日米地位協定を盾に使用料を払わず、強硬に入港しておりました。問題ではありましたがそれでもこれは市民の目に触れていたわけで、これが市民の目に触れないわけですから、何が入ってくるのかわかりません。それだけでなく、そもそも沖合移設前にはこのような埠頭はなかったわけですから、明らかに重大な機能強化そのものではありませんか。
機能強化のもう一つの重大な問題は、滑走路幅が45メートルから60メートルに拡幅されたことです。我が党の県議が県議会で資料を駆使して証明し、防衛施設庁も県も反論ができない状況になっています。
政治的意義についても、改めて正確に見ておく必要があります。この運動の先頭に立っておられた笹川徳光氏が、かつて市民世論が基地撤去に向かうのを抑えるために運動を始めた、というふうにおっしゃっていたのを私はよく覚えております。
さらに、基地機能強化である証明は、厚木基地の空母艦載機を呼び込んだ理由となったことです。単に滑走路を沖合に1キロメートル出すだけなら、厚木空母艦載機の岩国移転という話は起こらなかったに違いありません。沖合を215ヘクタールも埋め立てて、面積は785ヘクタールに1.5倍と広大な面積となったことが艦載機呼び込みの最大の要因となったことも明らかです。これは当初の埋め立ての目標を乱暴に踏みにじるものです。厚木空母艦載機とその部隊、兵員と家族がやってくれば130機を超える軍用機と1万人近い人員を抱える極東一の巨大基地となります。提供水域を加えれば面積でも沖縄の嘉手納基地を上回り、文字どおり極東一の基地です。 これが基地の機能強化、拡大強化以外に何ものでもないことは明らかではありませんか。
福田市長は艦載機移転に道を開くために、従来の基地機能強化の定義を変えました。これは米軍岩国基地の際限のない拡大強化につながっていくことになるのではないかと、私は大きな危惧を持つものの一人であります。これ以上の基地の拡大強化を許さないためにも、滑走路の沖合移設が基地機能の強化であることをしっかりと認め、これ以上の基地の拡大強化に歯どめをかけておく必要があると思いますが市長の見解をお尋ねいたします。
次に、新滑走路の運用開始による騒音測定と分析についてお尋ねをいたします。
自民党、公明党の前政府も民主党中心の現政府も、滑走路が1キロ沖合に出れば75W値以上の防音対象地域は大幅に減少するとしています。その判断がこのまま実施をされれば防音工事対象地域は極めて限られた地域になる可能性があります。戦後65年、岩国市民は初めて爆音訴訟という形で立ち上がり、時間外の飛行の差しとめも求めて裁判が継続中であります。騒音の実態をめぐっても、防音工事対象地域の指定が実態とおよそかけ離れていて、ものすごい騒音にさらされているにもかかわらず指定地域から外され市民の大きな不満が出ております。
岩国市が国言いなりになるのではなく、実態に即して爆音測定を化学的に行う必要があると思いますが、市長の見解をお尋ねいたします。
米軍再編と沖合移設、基地問題の3点目、弾薬処理についてお尋ねいたします。
4月26日の姫子島での弾薬処理は異常な爆発音と振動を広範囲にもたらしました。基地から遠い西岩国地域の住民の方から訴えが寄せられ畑に出ていたら大きな音がしてびっくりした。トイレに入っていたら、窓がビリビリーと震えてたまげたとか、犬がびっくりして家から逃げ出して犬を探し回るのにくたびれた。このように、市民に多大な不安を与えております。私自身もあの時間にちょうど自宅にいて、どんという音とともに地震のように家が少しではありましたが揺れました。ですから、これは相当にひどいと思います。岩国市は米軍に申し入れを行いましたが、米軍側の制限の範囲内であるという回答は、とても納得できるものではありません。瀬戸内海の静かなところで住民生活に大きな影響のある弾薬処理はやめさせるよう、国や米軍に求めるべきだと思いますが、市長のお考えをお尋ねいたします。
大きな2番目、国民健康保険制度の諸問題についてお伺いいたします。
今日、経済の危機的な状況のもとで国民の暮らしの実態は極めて深刻です。失業、賃下げ、倒産、どの指標を取っても史上最悪の数字が更新されています。みずから命を絶つ人も12年連続して3万人を大きく突破し、そのうち約半数の方が健康問題を苦にしてのことだそうです。国民皆保険制度として出発した国民健康保険制度は余りにも負担が重いために、払えたくても払えない、滞納者が増大の一途をたどる状況が続いております。
どうしてここまで保険料の高騰が続いてきたのか、最大の問題は1984年26年前には50%だった国庫負担率がだんだん低下し、今日では25%までに下がっていることが→番大きな原因であります。国保料の滞納による保険証のない世帯が広がり、資格証明書や短期保険証の発行に被保険者証の発行につながっていきます。保険証を取り上げることで保険料の納入を促すというやり方には、効果もないことがだんだんあきらかになっていっています。保険証がなかったり、資格証明書では医療費が高く、なかなかお医者さんにかかることができません。病気になった場合には、特別な証明書を発行しているとはいえ、必ずしも周知しているとは言えず、病気になっても我慢している人が少なくありません。私の知人もお金がなくて、お医者さんにかかれず我慢していて、ついに帰らぬ人にならました。私自身がこうした体験を持つものであります。
国民健康保険制度は国民皆保険としての役割に大きな矛盾が生じております。この状況はこのまま放置するわけにはいきません。今、政府はこうした矛盾を解決する手立てとして、国保の広域化、都道府県単位での広域の運営にしようとしております。国庫負担率を引き上げない限り、これは矛盾の先送り以外の何物でもありません。国保の広域化には 日本共密党は反対いたします。
岩国市の国保も大変危険な状況にあります。本年度、一般会計から一億円の繰り入れ措置が行われていることは一定評価をいたしますが、それでも国保加入者1人当たり、単純計算で1万円以上の大幅値上げになると言われております。今各御家庭にことしの保険料の納入の通知書が届いておると思います。
何でこんなに国保料があがるのかという疑問と問い合わせ、悲鳴が上がると思います。担当者にお聞きしますと、特別体制をとって問い合わせに対応する準備をしておられるとのことでありますが.岩国市の資格証明書の発行状況、短期被保険者証の発行の現状と岩国市独自の減免制度の創設についてお尋ねをいたします。
次に、病気の早期発見早期治療が叫ばれていますが実際はそうなっていないと思います。健康診断、がん検診などが、制度が変わって受けにくくなったと市民から声が上がっていますが、岩国市の各種健診制度がどうなっているのかお尋ねをいたします。
最後に、福祉会館の喫煙対策についてお尋ねをいたします。
福祉会館の館内は全面禁煙になっているのですが、灰皿が館外に置いてあって、いろいろな大人数の研修会が行われる際、休憩時間に多くの人が1度にたばこを1カ所で吸うために、もうもうと煙が立ち上がり、近所の年配の方から窓があけられない、何とかならないかという要望が寄せられております。
この地域は路上喫煙禁止区域でもあります。公が近所に煙公害をまき散らすようでは福祉会館の名前にもかかわるのではないでしょうか。
おまけに隣には保育園があります。館外の灰皿も撤去して、全面禁煙にするべきだと思いますが、市長の見解をお尋ねして、壇上での質問を終わります。