2009年6月定例議会 藤本ひろし一般質問
答弁・再質問はもうしばらくお待ちください。
藤本ひろし(質問):日本共産党市議団の藤本博司でございます。通告にしたがって一般質問を行います。
米軍再編問題が起こって5年。米軍再編を巡る情勢はアメリカでのオバマ政権の誕生、アメリカの財政危機も絡まってグアムでの基地建設に大きな陰りが見え出し、沖縄の新基地建設の行方も不透明となっています。米軍再編は全体がパッケージとなっているため、厚木空母艦載機は59機絶対に岩国にやってくるとはいえない条件が、広がってきています。
最初に米軍再編問題に関連して2点伺います。一点は「訓練移転」の問題です。岩国基地、嘉手納基地、三沢基地の負担軽減ということで、岩国、嘉手納、三沢基地の訓練を千歳や小松、新田原などの自衛隊基地で行うという問題です。
日本共産党の赤嶺衆議院議員が五月に政府に対して「航空自衛隊の新田原基地における米軍再編に伴う共同訓練と施設整備に関する」質問主意書を提出し五月二十六日付で答弁書が来ました。この中で岩国基地に関する答弁があり平成20年2月12日から15日までの四日間岩国基地所属機が新田原基地で訓練を行いました。この訓練移転中の岩国基地での騒音回数が減らなければならないのにそれが増えている実態が明らかになりました。国の回答をまとめて見ますと、訓練移転前の年平成18年度の一日当たりの平均騒音発生回数が75回なのに対し、新田原への訓練移転初日の2月12日が168回、13日が97回、14日が132回15日が108回となっており四日間ともに一日平均の75回を大幅に超過しています。本来訓練移転しているのですから騒音回数は少なくならなければならないのにかえって騒音は増えているという実態が政府答弁書によって示されたことは問題であります。
この年に嘉手納基地からも三日間、新田原自衛隊基地で訓練が行われていますが、嘉手納基地のこの間の騒音も上回っています。しかもこうした訓練移転のための費用の四分の三を国民の税金を使って行うというのですからたまったものではありません。実は負担の軽減という名のもとで行われている訓練移転は、負担の軽減でも何でもなくて、日本の自衛隊の基地を使って自由に米軍の訓練を行ううことや、自衛隊を米軍の指揮監督下に組み込む体制にほかなりません。
市民の実感としても再編問題以後、だんだんやかましくなっていると感じているのが実態ではないでしょうか、今まで苦情がなかった地域からも苦情が寄せられるようになったと聞いています。ロードマップ囲碁岩国基地から他の基地への訓練の移転の実態と岩国基地での爆音、騒音の実態、つまり岩国基地が静かになったのか、騒音が軽減されたのかお尋ねします。次に実効ある騒音対策についてお尋ねします。
一向に騒音爆音は少なくならない、少なくならないどころか騒音の範囲は広がり、今まで米軍機の爆音はほとんど聞こえなかったところでも、やかましい爆音が響くようになって来ているのが実態ではないでしょうか。
また時間外飛行も後を絶たないし、基地に隣接している旭町などの住民の方は早朝4時・5時からジェットエンジンの音で、たびたび目が覚めるとイライラを募らせておられます。
三月二十三日、476人の原告、私も原告の一人ですが、爆音訴訟が起こされました。今まで各地での爆音訴訟の判決では、裁判所はことごとく75w以上の地域の住民の爆音被害を認め違法だ、被害を償えと命令を下しているのです。爆音は受忍の限度を超えているとはっきりと断言しているのです。岩国市としても今までの延長上の姿勢ではなく実際に爆音、騒音を減らすよう実効ある取り組みを求めるものです。市長の見解を伺います。
二番目に小規模集落への支援の問題について伺います。先日私は久米県議と一緒に端島へ行く機会がありました。自治会長さんや住民の方のお話をいろいろお伺いしました。高齢化が進み今では25世帯四十人を切る状況で、地域のコミュニティを維持して行くことがだんだん困難になって行っている。自治会費を今年から値上げして年間六千円に値上げをしたとおっしゃっていました。
住民の方も高齢の方が多く岩国市内の病院へ月に二回は通う、船賃が往復で3560円一回出れば病院代と薬代をいれたら一万円では収まらない。70歳以上の方は年間28枚の渡船の乗車券が支給されるので助かっているが月一回分しかない。あと一回分あったれうれしいがと言っておられました。また、以前は月に一回ぐらいは保健婦さんが巡回してくれて健康相談や血圧測定をやってくれていたが、これも時々しかなくなって大変さみしい。自治会としても25世帯で街灯代一つとっても大変で最小限必要なところ以外は消している。こんなお訴えでした。合併後こうした小規模集落が大きく増えてきていると思いますが。支援策についてどう言うお考えかお伺いいたします。
藤本ひろし(質問): 次に就学援助制度について、算定基準をせめて収入基準から所得基準に見直すことにつてお尋ねします。昨年度から就学援助制度が大改悪されて、支給基準が生活保護の1、5倍から1、3倍に切り下げられ、算定方法が所得基準から収入基準になりました。二重の切り下げが行われたわけです。その結果改正前の一昨年に比べて小学生が63%。中学生で68%へ平均64%と激減してしまいました。今まで支給されていた多くの方が前年の基準であれば、支給されていた約1300人のかたが支給されなくなりました。
100年に一度という経済危機の中で、収入減を余儀なくされている若いお父さんお母さんにとって大変な痛手となっています。あるお母さんは子供が今年3人目が小学校に入学し昨年まで二人の子供で2〜3カ月に一回1万6450円から2万円もらっていたが、今年からもらえなくなったために、食費はもうギリギリで削られないからどうしても衣服とかを削っている。とおっしゃっていました。
あまりにも急激な援助対象者の減少は、子育て支援として医療費無料化制度を拡充したこととも矛盾するのではないかと思います。そこで、せめて認定基準を収入で計算するのではなく、所得で計算するよう元に戻すよう見直しを求めるものです。市長の見解をお伺いします。
藤本ひろし(質問): 最後に生活保護制度の在り方について2点お尋ねします。
厚生労働省は今年三月の全国の生活保護世帯が前月比1万4千478世帯増の百十九万2千740世帯になり、過去最多を更新したと発表しました。
昨年末の日比谷公園派遣村に象徴されるように巨大企業による派遣切り、期間工切りなどによって解雇され、寮を追い出された労働者、仕事が激減し倒産した下請け零細企業に働く人達がその後もどんどん増え続けて行っています。かろうじて失業給付で持ちこたえていた人も、給付期間が終わっても新しい仕事が見つからない。状況となっています。
岩国での有効求人倍率も大きく後退してきています。こうした中で最後のセーフティネットとしての生活保護制度が果たさなければならない役割は非常に重要になっています。さる6月5日北九州でまたしても39歳の男性が生活保護の相談をしながら、受給できないまま4月ごろに孤独死していたことがわかりました。
年越し派遣村の経験から、住所のない人でも生活保護の申請ができるようにするとか、居宅確保のために敷金や家賃等を支給するとか、緊急の場合、窮迫状態(生活保護法4条3項)として認定し、保護の即日決定、保護日の即日支給が実施された。とか大きな前進が見られましたが、しかしまだまだ北九州の例に見られるような痛ましい事故が起きるような実態も数多くみられる所です。そこで2点お伺いします。一つは岩国市の実態について、二つ目は最後のセーフティネットの役割をしっかりと果たしてもらえるような運営をされているかどうかお尋ねします。
以上で壇上背の質問を終わります。