2009年3月定例会 大西明子の一般質問

大西明子: きょうの最後ということでお疲れの方もいらっしゃるかと思います。日本共産党市議団を代表して一般質問を行いますのでよろしくお願いいたします。

 最初に、12月議会に引き続き、民間空港再開による諸問題について質問をいたします。

 12月議会では第1に、厚木基地の艦載機が移転してくれば戦闘機は2倍になり、NLPの事前集中訓練が行われ大変危険な状況になり、安全が保たれない。第2に、民間空港再開は空母艦載機移転とリンクされており、艦載機受け入れ反対の立場から、民間空港再開を歓迎しない立場を表明いたしました。

 第3に、需要予測についても、他の地方空港が目標よりもかなり減少している実態を指摘し、過大な目標値ではないかと質問。二度あることは三度ある、滑走路沖合移設愛宕山開発事業ともに市民の思いを踏みにじってきました。また民間空港再開で市民に負担をかけるようなことは絶対にあってはならないと指摘をしてまいりました。

 2月16日、政府は米軍岩国基地について日米合意に基づき、2012年度をめどに民間空港として再開すると発表いたしました。民間空港に必要な施設は国土交通省が整備し、防衛省が米側との調整に当たるとしていまも福田市長は「この決定により、岩国市民の悲額だった民間空港の再開がいよいよ現実のものになる。空港を活用し、市経済や県東部の発展につなげたい」と喜びを請っています。

 二井知事も、「地元の悲願であった民間空港の再開に向けて前進であると考える。具体的な整備方法や管理体制などが明らかにされていないこともあり、県としては今後地元岩国市と連携を図りながら、関係省と調整をしていかなければならないと考えている」とコメントをしております。

 市長も知事も民間空港再開は地元の悲願だと言っておられますが、岩国市民がもろ手を上げて歓迎しているわけではありません。年間43万人も本当に乗るんだろうか、利用者が少なくて赤字になったら、市民にまた負担が来るのではないか米軍再編にリンクしている、厚木の艦載機受け入れの見返りであり、これから岩国は国の言いなりに進められるのではないかなど、大きな不安が渦巻いているのも現実です。

 具体的な整備方法や管理体制など明らかになっていませんが、岩国市にとっては事業主体がどこになるのか、これは大事な問題で、県との折衝の中で考えられる事業主体はどこになると思っておられるのか市長の考えをお尋ねをいたします。また、事業主体が民間空港の経営に責任を持つのか、お尋ねをいたします。

 さらに、民間空港は米軍再編にリンクしているので国言いなりに愛宕山開発地に米軍住宅が建設されるのではないかという不安が広がっています。

 新聞報道では市長も民間空港再開は米軍再編との取引ではないと語っているようですが、国は艦載機受け入れの見返りだと言っています。厚木の艦載機移転問題でも、反対の意見は今でも市民の間に多くあります。愛宕山に米軍住宅は要らないという声は愛宕山周辺地城の住民の間には根強く残っております。

 こうした市民の声を反映して市長は愛宕山開発地の国への買い取り要望でも、米軍住宅ありきでは国に売らないと言っていますが、民間空港再開というあめをもらって米軍住宅ありきなら国に売らないという姿勢を貫くことができるのかどうか、市民は不安を抱いております。

 市長の国に言いなりにはならない、言うことは言っていく、この立場を改めて確認したいと思います。市長の答弁を求めます。


大西明子:  次に、医療問題についての1、後発薬(ジェネリック医薬品)の使用促進について質問いたします。

 この間題については既に古谷議員が平成19年の6月議会、昨年12月議会と2度にわたって質問しております。

 市の答弁はいろいろ事情を述べられておりますが、結論的には市のほうで積極的に医師会に対して病院に対して踏み込むのは現状では難しいと思っていると答えております。

 しかし、国は平成21年度の予算で後発薬の使用促進のための9.2億円が計上されそのうち新規事業は、保険者による後発医薬品お願いカード配布となっており、6.1億円を計上しております。

安価な後発医薬品の普及によって今年度の医療費予算を230億円節減し、2011年度には後発医薬品の使用割合を数量ベースで30%に引き上げると政策目標を掲げています。

 岩国市としてどのように取り組んでいくのか具体的な方針についてお尋ねをいたします。

 最後に、暮らしに役立つ制度の充実について生活福祉資金の緊急小口資金について質問いたします。

 大みそかから年を越えて東京日比谷公園に開設された年越し派遣村に、派遣切りなどで職を奪われ住まいを失った人たちの緊急避難所の状況が連日報道されました。

 派遣や期間社員などの非正規労働者の解雇は許されない、とりわけトヨタを初めとする大企業の雇いどめに批判が上がっています。

 ため込んだ内部留保を切り崩し、雇用を守れという声は政治を動かし始めています。

 今年収200万円にとどまっている働く貧困層は1032万人働く人の3人に1人若者、女性では2人に1人が非正規雇用です。

 安い賃金で生活するのがいっぱいです。解雇や病気等で職を失うと、たちまち生活が成り立たない。次の仕事が決まるまでの生活資金がない。子供の養育費がない。途方に暮れ私たちのところにも相談が相次いでいます。

 国の制度として生活福祉資金貸付制度はあります。更生資金、福祉資金、修学資金、療養・介護資金等多くありますが、いずれもこれらの制度は申請してから支給まで2カ月から3カ月もかかる、緊急な手当には間に合いません。

 国の制度に緊急小口貸付金制度があり、この制度を活用して、他の自治体では独自に限度額、返済方法を決めて対応しています。岩国市もこうした緊急小口資金貸付制度の充実、また制度の紹介とあわせて広報を行うべきだと思います。

 今後の取り組みについて市長の答弁を求めて、壇上からの質問は終わります。