2008年 6月定例会 大西明子の一般質問
大西明子: おはようございます。 6月議会最初の一般質問をさせていただきます。 私は、日本共産党市議団を代表して一般質問を行ないます。
最初に、愛宕山地域開発事業についての跡地転用の諸問題について質問をいたします。
愛宕山地域開発の跡地転用について、5月27日公聴会が開かれました。
公述した18人全員が米軍住宅建設に反対いたしました。
公述人からは、そもそも都市計画、愛宕山新住宅市街地開発事業を廃止することは法律的にも不可能であると判断される。
都市計画法21条は、都市計画事業の変更について述べるにとどまり、廃止について触れられていない。一般的には、都市計画事業は、廃止できないと解釈されている。事業廃止の理由書では、岩国市域における住宅需要が著しく多とは見込まれず、新住宅市街地開発事業の施工の必要がなくなったとされている。
しかし、愛宕山地域に国立病院・岩国医療センターが建設されることにより、愛宕山地域における住宅需要状況は根底から変化すると思われる。 医療の住民生活における重要性は、今日際立ったものがあり、とりわけ岩国医療センターは山口県東部地域における拠点病院であり、第三次医療を受け持っている。 このような病院が間近に存在することは極めて住宅販売にとって有利な状況であり、岩国医療センターが愛宕山地域に建設されることを前提に広範な需要予測を行ない、県と岩国市、住民がしっかり議論し、結論が出されるべきである。
住民説明会では、将来のまちづくりとして15ヘクタールが岩国医療センターや公共施設の建設に充てられるとし、残りの約45ヘクタールがどのように処分されるかについては、全く触れられていません。 財政赤字を解消することを目的に、防衛省に売却する方針のみ説明でした。
このことは、事実上45ヘクタールに米軍住宅を建設することを容認するものである。住民から、米軍住宅建設反対の強い要望が出されているにもかかわらず、山口県も岩国市も、国との交渉で米軍陛宅建設反対の条件にしていません。
跡地利用を明確にしていない都市計画事業の廃止は、住民としては受け入れられません。
また、県道牛野谷尾津線の廃止に反対の意見も出されました。
18人の公述人の方の共通した点は、岩国市の中心部である愛宕山地域は、これからの岩国のまちづくりの拠点であり、岩国の財産である。絶対に米軍住宅にしてはいけないという意見でした。
私が、今回第1にお尋ねしたいのは、公述人の意見の中に多くありました新住宅市街地開発事業の都市計画を廃止することは不可能である。都市計画法21条は、都市計画事業の変更について述べるにとどまり、廃止については触れられていない。また、新住宅市街地開発法についても、事業廃止についての規定はないという点について市として事業廃止の法的根拠はどこにあるとお考えなのか、お尋ねをいたします。
第2に、この公聴会での意見を市長は御存じだと思いますが、岩国市の市長として、どのように受けとめられているのか、お尋ねをいたします。
第3にお尋ねしたいのは、愛宕山地域開発事業の施行者は、山口県住宅供給公社です。この事菓主体の責任についてお尋ねをいたします。 計画当初、バラ色の夢を市民に振りまいて、私たち議員にも現地の開発状況を当時の松原理事長が先頭に立って説明をしてきました。ところが、責任を持って工事を進めてきたはずの住宅供給公社は、開発の中止について一度も住民説明会に理事長も姿を見せず、一言も市民に対して責任ある対応をしておりません。
私は、当初から愛宕山開発は、基地や沖合移設に連動した開発であり、過大な計画である。必ず破綻する。市民に莫大な負担を強いることになると反対をしてきた者として、県の無責任な態度は許せません。
市として住宅供給公社の責任をどのように考えているのか、お尋ねをいたします。市長の答弁を求めます。
大西明子: 次に、教育施設について。小中学校校舎の 耐震化について質問いたしますが、その前に、 6月14日、午前8時43分ごろ、マグニチュード7.2という強い地震が東北地方を襲いました。 新聞報道では、死者10人、行方不明12人、重軽傷者260人を超すという大変な被害が出ているそうです。私は、被災者の皆さんに心からこの場からお見舞いを申し上げたいと思います。
それでは質問に入ります。6月12日で到り地震から1カ月が経過しました死都ま6万9146人、現在 1万7000人以上の行方がわからないと報道されています。
中でも、重慶で小学校が倒壊し、児童が生き埋めになっている報道に心を痛めました。 こうした状況の中て悲惨な地震でで子供の命が失われている。日本の子供にあってはならないと法改正案が提出され、公立幼稚園、小中学校の耐震化を促進する学校 耐震化法が 6月11日、参議院本会議で全会一一致で可決成立しました。
市町村が行う公立学校施設の耐震化事業について、耐震補強への国庫補助率を現行 2分の1を3分の2に、改築への補助率を現行3分の1を2分の1に、それぞれ引き上げます。対象は、震度6以上の地震で崩壊する危険性が高いとされるIs値構造耐震指標0.3未満の建物が全国で約1万棟と言われています。
文部科学省は、危険性が高い校舎を今年度から 5年間で耐震化させる計画で、今年度は予算には、学校施設整備費として約1150億円を計上しています。福田市長も選挙公約で、学校の耐震化は5年以内に、予算がないからと言って子供の生命にかかわる問題解決に20年もかけることは決して許されません。市長は、国の地域振興策を有効に利用することで必ず5年以内に実施したいとしています。
選挙後の 3月議会、教育民生常任委員会において、副市長が「補正予算で対応する」と答弁しております。したがって、何らかの検討をされておられると思います。これまで検討されてきた内容についてお尋ねをいたします。
教育施策についての2、学校給食の食材価格の高騰対策について質問いたします。最近の諸物価の値上げで、私たち主婦は家計のやりくりに頭を悩ましているところです。
諸物価の上昇の最大の要因は、原油価格の急騰にあります。原油価格の高騰の背景には、原油が投機目的で取り引きされていることにあります。マネーゲー ムの取り引きで一般庶民の暮らしが脅かされ、学校給食にも影響を与えています。許しがたいことだと思います。
原油の高騰で、輸送費力塙くなり、諸物価の上昇につながっているのです。
学校給食の現場でも、食材の値上がりで賄いがピンチに陥っています。栄養士さんの話では、 3年生、4年生で600カロリーを確保するようにしている。1日の給食費は旧市内では235円だそうです。
食材が値上がりしてもカロリーを落さないよう一生懸命頑張っているそうです。 例えば、牛肉は高いので、かわりに鶏肉にする。デザートも果物の回数を減らしたり、 1個を半分にするなど工夫をしているそうです。しかし、食材の値上げが続く中で、その努力も限界に来ているそうです。
成長期にある子供の栄養‡漉対に確保し、また、おいしい給食でなくてはなりません。今以上に給食の質を落さないためには、市からの財政支援は欠かせません。早急に補正予算を組むなどの対応をすべきだと思います。
市長の選挙公約でも、安心して子どもが育てられる政策として、保育園量や現在有料の自動の医療費や給食費の値下げ、または無料化、放課後児童教室の充実等の政策を考えていますと答えています。
市長の具体的な対応策を求めて壇上からの質問を終わります。