2007年12月定例会 大西明子の一般質問

大西明子: 一般質問をする前に、一言申し上げます。

 議事進行について、29番議員よりありましたけれども、こういった問題については、会派代表者会議及び議会運営委員会で提案すべきものであって、約1時間にわたって、多くの人たちに迷惑をかけるような議事進行はやめていただきたいというふうに思います。

 それでは、通告に基づいて一般質問を行います。

 私は日本共産党市議団を代表して、一般質問を行います。

 最初に市政運営の基本方針についての1、岩国の明るい未来を創る会が配布したビラの内容について質問いたします。

 大見出しで「「岩国財政丸」SOS沈没!!」というカラー刷りの、見るからに大変お金がかかっているなという感じがするビラが、私の家のポストにも入っていました。

 発行、岩国の明るい未来を創る会とあります。一読して感じたことは、すべて井原市長の責任であるように書かれてあり、同時に、内容が不正確で、市民の不安や混乱をあおることが最大の目的ではないかと思えるような内容だと感じました。

 私は、河上市政、大井市政、貴舩市政、そして井原市政と長い間にわたって政治に携わってきた者として、市政運営の基本にかかわる問題を不正確な情報で市民を不安と混乱に陥れてはならないという強い思いから、民間が配布したビラであっても、議会で取り上げ、正確な情報を市民の皆さんに知らせる義務があると一般質問で取り上げることにいたしました。

 第一に明らかにしたい問題は、借金1,066億円についてであります。私は、この1,066億円の借金は、過剰な公共事業や財政運営の失敗など、歴代の市長の失政のツケが回ってきたためと、合併による旧町村の借金約454億4000万円が合わさったため膨れ上がったものと思っています。

 この1,066億円の内容について明らかにするよう求めます。

 第二に明らかにしたい問題は、「岩国の財政はピンチです。借金約1,066億円に加え、新たに300億円の負担!」とあり、愛宕山開発に50億円、民間空港再開に45億円、土地公社評価損30億円、特別会計等の赤字40億円とあります。この内容について、市の方針とあわせてお尋ねをいたします。


大西明子: 2番目に、多重債務者対策について、多重債務者の相談窓口の充実について質問いたします。

 市内の中小零細企業の営業と暮らしを守って活動している岩国民主商工会の方から、岩国市でも多重債務者がふえている。貸金業法改正に伴い、国は多重債務問題改善プログラムを発表した。

 自治体みずから主体的に相談窓口における積極的な対応と、各部局間の連携を強めるよう要請している。奄美大島では、窓口相談で、大変な成果を上げていると新聞報道されている。共産党市議団も行政視察に行って学んできてほしい。そして相談窓口の充実に反映してほしいという要請もあって、10月14日、奄美市に調査に行ってまいりました。

 18年間で6,000人の多重債務者を救って、スーパー公務員とも呼ばれる市民生活係長禧久孝一さんの経験に裏づけられた熱意のこもった説明に、感動と同時に、行動に移さなければという後押しもいただきました。

 まず最初に言われたことは、多重債務者対策について、キーは行政にありということでした。

 そして長年多重債務者問題にかかわってわかったことは、多くの多重債務者は、社会的、経済的環境の悪化による被害者であり、自力で解決することは非常に困難で、だれかが手を差し伸べることが必要である。

 それは法律専門家である弁護士、司法書士ですが、相談者にとって、弁護士、司法書士事務所は敷居が高く、直接相談に行くことには勇気が要る。身近な行政の相談窓口で相談を受け、聞き取った後、確実に法律専門家につなげること、さらに行政内の連携が必要だとしています。

 多重債務状態が長く続くと、さまざまな障害が生じてきて、ストレスによる疾病、離婚、児童虐待、不登校、犯罪や自殺の原因につながります。

 国民健康保険料を初め、各種税金や公営住宅家賃、保育料や給食費の滞納や年金未納の原因になり、社会環境の悪化や行政の財政にも悪影響を与えます。行政が多重債務問題に積極的に取り組むことで、これらを緩和することができます。

 生活保護担当、収納対策室、国民健康保険課、福祉政策課等の関係各課の連携を図り、債務整理以外の問題も解決するよう支援し、生活再建を図っている。サラ金を長期にわたり利用している方については、弁護士、司法書士に依頼、利息制限法にて再計算し、過払い金を取り戻し、滞納税金や家賃等の解消を図ることができると話されました。

 この壇上から、学んだすべてをお話しすることはできませんが、大変勉強になりました。岩国市でも、消費者相談窓口を設置し、多重債務等の相談に応じておられるようですが、その取り組みの内容についてお知らせください。

 また、消費者相談窓口の名称に、多重債務相談窓口を加え、市民に明確にわかるように改善を求めます。広報と啓発活動について、具体的にお知らせをお願いいたします。行政内の連携についてもどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。市長の答弁を求めます。


大西明子: 3番目に、道路問題の市道認定基準について質問いたします。

 現在、岩国市においては、市道に認定されていない道路がいまだに数多く残されているように聞いております。私の住んでいる平田地区にも、市道に認定されていない道路があります。平田四丁目、五丁目地内にある平和ケ丘団地、東光寺団地の道路です。

 平和ケ丘団地の世帯数は140世帯、東光寺団地は60世帯、昭和44年には、自治会が結成されていますので、それ以前にできた団地で、平田地区の中でも古い団地になります。

 平和ケ丘自治会の自治会長さんのお話によりますと、わかっている範囲内ではありますが、市道でないために、昭和54年から平成5年までの15年間に、道路修理工事等で1,126万円の費用負担をしており、平成13年ごろから、市に移管するため、市道認定基準に合致するよう工事を開始し、今年度も側溝の整備工事を行っており、平成13年度から平成19年度までの7年間で、391万8,000円の負担で道路整備を行い、市への移管のため自治会を挙げて努力しておられるということです。

 ところが、市道認定基準に関する要綱の第3条の1号、道路の起・終点がともに国道、県道または市道のいずれかに接続し、適正な網状を形成する道路という認定の基準に該当しないという理由で、今日まで市道認定がされていない状況にあります。

 認定できない団地内の障害については、自助努力で解決に努めておられますが、最大の原因は、団地と県道藤生錦帯橋線を結ぶ他地域の道路に筆界未定の部分があり、市道に認定されていないため、団地内を通る道路が県道、市道に接続されていないとして、いまだに市道に認定されていないのです。団地住民が幾ら努力しても、団地外の問題が解決されなければ、未来永劫に市道認定されないということになれば、団地住民にとっては大変な問題になります。

 同じ税金を払っていながら、なぜ私たちがこんなに負担しなければならないのかと、不平等を嘆いておられ、何とか解決してほしいと訴えられておられます。

 私は、こうした住民の努力にこたえるために、認定の基準の第3条の7号で、公共的または公益的見地から市長が特に重要と認める道路、認定の要件第4条の8号で、公共的または公益的見地、さらには将来的な見地から市長が特に必要と認める道路については、この限りでないとされています。この救済措置を活用すべきだと思います。

 紹介した平和ケ丘団地以外にも、困難を抱えている地域が多数あるのではないでしょうか。公益的見地、将来的見地から、状況に即して解決し、1カ所でも2カ所でも市道認定を促進するべきだと思いますが、市長の答弁を求めます。

 以上で、壇上からの質問を終わります

 

実際は、まず質問者が上記の質問を一度にすべてし終わってから、それぞれの項目について市長や担当部長などから答弁を受けますが、ホームページでは分かりやすいようにそれぞれの項目に分けています。

壇上でまず最初にこのように質問をし、答弁を受けてから、またさらに再質問をします。再質問の時は、質問・答弁、質問・答弁と進んでゆきます。

再質問はもうしばらくお待ちくださいませ。