2007年3月議会 山田やすゆき一般質問

答弁・再質問はもうしばらくお待ちください。

 

山田やすゆき(質問): 日本共産党市議団の山田泰之です。通告に従いまして一般質問を行います。

 今から質問を行います基地問題については、艦載機受け入れ前提での質問ではありませんので、よろしくお願いいたします。

 最近、米軍ジェット機の騒音が一段と大きくなっております。市民の中で騒音に対する苦情がたくさん市に寄せられていると思います。

 岩国市が開催した在日米軍の再編問題で、防衛施設庁の担当者を呼んでの住民説明会には2000名以上の方々が参加されたということであります。いずれの会場でも、庁舎問題や民間空港の問題、愛宕山に関する問題など、さまざまな問題が多く出され、市民から国の卑劣なやり方に対して、不信の声や怒りの声がたくさん出されておりました。

 現在、基地の被害、とりわけ騒音被害対策として、住宅防音区域の拡大に関して、また電波障害・騒音等でテレビ、電話が聞こえないとの苦情も多く寄せられておりますので、これに関して質問を行います。

 以前から、騒音は変わらないのに、道路や小さな小川を境にしては不公平だと。電話やテレビの声が聞こえないのも同じなのではないかと、このような声がたくさん寄せられております。このような区域の仕方、やり方について、多くの方々から不満の声が寄せられております。

 現在、岩国市は、騒音測定調査を市内7カ所で常時観測しておるとのことですが、岩国市の地形を見てみるとよくおわかりだと思います。海岸からすぐに山が迫っており、山の地形も複雑に入り組んでおり、ジェット機の騒音は谷間にこだまし、山に反響し、周辺の住宅にも大きな騒音被害が発生しております。

 装束地区や室木地区、牛野谷、平田地区、愛宕地区はもちろんのこと、灘地区、通津地区、由宇町全体を対象地区にするべきだと思いますが、いかがでしょうか、答弁を求めます。

 学校施設でも、灘や通津地区の対象地域外では空調設備もないことから、夏場は授業にならないなど、意見が多く出されております。住宅防音区域の拡大と電話やテレビの声が聞こえない地域にテレビ受信料の減免措置の拡大を求めます。

[答弁:基地対策担当部長]

 1点目の基地問題についてお答えをいたします。

 まず、防衛施設周辺における住宅防音工事の拡大についてでございますが、現行の岩国基地周辺の防音工事助成の指定区域につきましては、平成4年の3月27日に告示をされておりますが、それ以来変更はされておりません。

 この区域指定につきましては、住民の方が不公平感、また不満を持っておられることも承知をいたしておりますが、国からは、「騒音の測定を行っているが、本件に関しては、態様の変化がないと困難であり、見直しが必要な状況ではない」というふうに聞いております。

 市といたしましては、従前から、うるささ指数が75W以上とされている対象区域を70W以上の区域まで拡大をするとともに、実態に即した区域指定を行うよう国に要望しているところであります。平成18年度におきましても、防衛施設周辺整備全国協議会を通じまして国に要望しているところでございます。これまでの状況を見ますと、拡大はなかなか難しいという問題でございますが、今後とも粘り強く要望してまいりたいと考えております。

 次に、放送受信障害対策事業の拡大についてでございますが、NHKの受信料等につきましては、昭和38年当時から、ラジオ受信料、テレビ受信料等の免除の措置が一定の地域についてとられてきておりまして、昭和57年には、その放送受信料の助成措置について、防衛施設庁が実施をするということになりました。助成対象区域につきましては、NHKが当時の基準に基づいて騒音調査等を実施の上、定めた免除区域を、そのまま現在の防衛施設庁が引き継いで助成区域として定めているというふうに承知をいたしております。

 しかしながら、減免区域の設定基準が、騒音被害や電波障害等の実情に即していない面もあるというふうに思われますので、地域の実情に基づき減免措置区域が追加拡大されるよう、防衛施設周辺整備全国協議会を通じまして国に要望しているところでありまして、今後とも粘り強く要望してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 


山田やすゆき(質問): 次に、地産地消について、学校給食における地元食材の使用をさらに拡大することについて、また、農業振興策について質問を行います。

 日本の食糧自給率は40%を割る状況にあり、ほとんどの食糧を外国に依存し、先進主要国の中でも、他国に胃袋を依存しているのは日本だけだという状況になっております。

 BSE――狂牛病の問題で、一時はアメリカからの輸入をストップさせるなど、厳しい監視体制がしかれております。食品や産地虚偽表示が社会問題となり、産地や生産者名を明記するなど、さまざまな対策が実施され始め、また最近では、ペコちゃんでおなじみの不二家の操業停止問題等、食品に関する問題では安心・安全な食材を求める声が大きくなり、多くの国民が食に対して、安心・安全な食材に強い関心を持っております。食品・食糧に対し、今、日本全国で安心・安全な食と農業、地域を守る活動が活発になっております。

 その一方で、農家の高齢化、後継者不足の問題も深刻になっており、田畑は荒れ放題の状況を見れば、何とかしなければならないと思うのは、私だけではないと思います。国の農業政策に大きな問題がありますが、今、岩国市として、農業振興策としてできることは何があるのか、お尋ねいたします。

 次に、学校給食に地元の野菜・食材、すなわち地産地消についてお尋ねいたします。

 地元で生産された食材を地元の学校給食に使えば、大量に、しかも確実に消費できるので農家にとってはつくりがいがあり、大変重要な問題として、私は、平成14年の6月議会で初めて、学校給食に地産地消の取り組みとして、せめて一月に1品をと実施を求めてまいり、今日ではかなり普及したと思っておりますが、地域農業の振興や経済のためにも、さらに大量の生産・消費が重要だと思いますが、いかがでしょうか、答弁を求めます。

[答弁:教育長]

 山田議員2点目の地産地消についてお答えいたします。

 教育委員会では、完全給食を実施しております幼稚園1園、小学校39校及び中学校8校の給食につきまして、地元で生産される農産物などを積極的に使用していくため、次のような取り組みを行っております。

 まず、米飯給食につきましては、各学校において地元産のヒノヒカリを使用しており、その回数につきましても週3回から2回実施しております。また、地元の伝統的な献立であるぜにつぼ飯、おおひら、ハスのさんばい、牛飯、けんちょうなどを取り入れ、児童・生徒などに改めて伝統的な地元の食文化を認識してもらうことに努めております。

 また、地元で生産される野菜や果物などの農産物の積極的な使用につきましては、月1回、地元食材の日を設定いたしまして、それぞれの小・中学校あるいは幼稚園で、地元の笹川錦帯白菜、岩国レンコン、岩国赤大根、阿賀のカブ、高森牛、ポンカン、ミカン、ブドウなどを学校給食の食材に取り入れまして、児童・生徒に地元の食材を使っていることを給食だよりに掲載して紹介しております。

 さらに、各学校で児童・生徒の家庭に配布する給食の献立表には、給食で使用する地元食材の特徴や栄養素、調理方法などを紹介いたしまして、保護者の皆さんにも地場産品への理解と関心を高めていただけるよう工夫しております。

 学校給食の食材の調達につきましては、各学校で主に市内の生鮮食料品を取り扱う業者から購入しておりますけれども、山口県東部青果物生産販売対策協議会などからの産地や出荷情報を参考にしながら、学校給食に地元の旬の食材を取り入れるよう努めているところです。

 議員ご指摘のとおり、岩国市は地場産食材の利用割合が低いということは承知しておりますが、学校給食を円滑に実施するためには、大規模校などは大量の食材を安定的に確保することが必要とされております。また、幼稚園では1食が210円、小学校では1食が210円から235円、中学校では1食が225円から280円の給食費ですべての食材を調達していることを考慮いたしますと、地元食材を1日1品採用することにつきましては、現状では地場産品の市場への供給量あるいは価格の面などから考えましても多くの問題を抱えております。

 教育委員会といたしましても、新鮮で安心・安全を基調といたしました地産地消の取り組みは大変重要なことであると考えておりますので、今後は地元生産業者、生鮮食料品を取り扱う業者、学校栄養士の参加する協議会を設立いたしまして、地元の農産物等を取り入れるように、前向きに取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

[答弁:農林経済部長]

 第2点目の地産地消についてのうち、2、農業振興策として推進することについてにお答えします。

 地産地消、すなわち地場生産・地場消費を推進することは、各地域の特性を生かした地域農業の振興や市民の食の安心・安全の観点から、極めて重要な施策であると認識いたしております。

 この地産地消の取り組みといたしましては、朝市や道の駅、学校給食などがありますことは、議員ご案内のとおりであります。

 また最近では、平成18年4月に、生産者、流通・加工関係者、消費者、行政の15団体の構成で設立されました、やまぐちの農水産物需要拡大協議会が中心となりまして、それぞれの関係者が協働、連携しながら、販売協力店、販売協力専門店の設置ややまぐち食彩店の認定を行っております。

 現在、市内におきましては、量販店によります販売コーナーの設置を引き受けていただいております販売協力店が3店舗ございます。また、積極的に販売協力をいただいております小売店の販売協力専門店が6店舗ございます。また、地産地消の料理店でありますやまぐち食彩店が8店舗ございます。

 今後とも、県、全農、JA、市場関係者はもとより、小売店や量販店とも連携を図りながら、引き受け品目、販売活動等を行うなど、地産地消の拡充拡大に努めてまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても新市にとりましては、地産地消の区域とは山口県岩国農林事務所の管轄区域であり、現在、その管内すべての自治体や農林業関係団体――岩国市、和木町、それから2農協、2森林組合、農業委員会事務局、岩国農林事務所が一堂に会し、具体的に協議する場であります岩国地域農林業農山村振興協議会――事務局は山口県でありますけども――もありますことから、さきの需要拡大協議会との連携、調整を図りながら、この場において具体的な協議、検討を重ね、着実な推進を期したく考えておりますので、よろしくお願いいたします。


山田やすゆき(質問): 最後に、錦川流域の災害対策として、河川のしゅんせつ及び改修についてお伺いいたします。

 山口県は、錦川の川づくり検討委員会で審議し、それをもとに河川整備計画を策定するとしております。平成9年に河川法が改正され、従来の「治水」、「利水」に「河川環境の整備と保全」が加えられたとのことであります。さらに、川の特徴や地域の風土や文化などに応じた川づくりを行うため、地方公共団体の長、地域の皆さんの意見を反映させる手続が行われるようになったとのことであります。山口県は、錦川の整備期間を今後30年間としているとのことであります。

 私は以前から、錦川に関する諸問題として、いろいろな角度から質問を行ってまいりました。残念ながら、錦川は2級河川で、市当局は「錦川は山口県管理だから山口県に伝えます」としか答弁をしませんでした。しかしながら、岩国市民の大多数の方々は錦川の恩恵をこうむり、また、その周辺に住んでおられます。

 昨年の6月議会で私は、岩国市には2級河川の予算はないけれども、山口県管理の2級河川に関してしっかり調査を行い、山口県に物申していかなければいけないとただし、担当部署を設置するよう求めました。答弁では、担当者を配置する旨の答弁がありました。

 今までにも、幾らしゅんせつ等を指摘、要望しても対応せず、台風14号で大きな被害を受けて山口県の重たい腰がやっと上がり、美川、藤河地区を激特事業として、災害の特にひどかった箇所を優先的に実施しております。その他の箇所も、少しではありますが、しゅんせつを行っております。

 しかし、最初に申しましたように、地域の皆さんの意見が反映されるにはほど遠い状況にあります。具体的には下流から実施するのが一般的であります。例えば、八幡堰上流の多量の中州の除去を初め、錦城橋の上流の鳴子岩――横山側の堆積砂利、北河内の下地域と南河内の角地域を挟む川の中州の除去、また、川尻トンネルの上下の砂利の除去等を当面急ぐべきであります。いかがお考えか答弁を求めます。さらに、本流に注ぐ2級河川、特に保木川対策についてお尋ねします。また、岩国市管理の河川についてどのような対策をお考えか、お聞きします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

[答弁:井原市長]

 山田議員のご質問のうち、私からは、最後の錦川流域の災害対策、河川のしゅんせつ等についてお答えをしたいと思います。

 錦川流域につきましては、ご指摘にありましたように、平成17年9月の台風14号により甚大な被害が生じまして、岩国市としても、県としても、河川対策の必要性を痛感をしたわけでありまして、以後、その影響を調査をした上で、県におかれましては、大変国の支援も受けて大きな事業を進めていただいているところでありまして、ご指摘にありましたように、河川激甚災害対策特別緊急事業――激特事業というものの採択を受けまして、5年間で約80億円の巨額の経費を投じて河川改修工事を進められているところであります。

 そういう特別な事業が行われているわけでありますから、これに関連した各種の事業も県としても実施をしていただいておりまして、大変今、目に見える形で、各地でしゅんせつ工事が行われているところであります。

 具体的に少し申し上げてみますと、平成17年度、18年度と各地で実施をされておりますが、激特事業におきましては、横山、関戸、多田、御庄、南桑方面、そして県の基幹河川改修事業では、田原、角、杭名、行波、守内など、単独河川事業で牛野谷、角、荒瀬、二鹿谷、椋野、根笠などが行われておりまして、河川しゅんせつを中心にして、17年度で総事業費が約14億円、18年度は25億8000万円の予定になっているところであります。

 今のは河川しゅんせつが中心でありますが、護岸整備等も藤河地区の関戸、南桑地区などでも行われており、あるいは行われる予定になっているところでございます。そうした状況の中で、19年の2月――ことしの2月末現在のしゅんせつ・掘削量が約50万立米というふうになっているところであります。

 具体的にご指摘がありました箇所、本当に河川流域が広うございますので、まだまだ十分済んでいないところもたくさんあるわけであります。ご指摘のありました八幡堰、あるいは錦城橋の上、川尻等のしゅんせつの必要性ということは、我々も認識をしているわけでありまして、引き続き河川のしゅんせつ等を精力的に実施していただくように、県にも要望を続けていきたいというふうに考えております。

 そのほか、市管理の河川についても、今後とも、土砂堆積の状況等により適切に対応していかなければいけないというふうに思います。

 南河内地区の言及もあったと思いますが、先日も南河内の自治会の方々がたくさんお越しになりまして、県管理、市管理の河川について、災害対策、しゅんせつ等についての御要望、強い御要望があったところでありまして、これも県にもご要望もちろんするとともに、市としても現地調査をしながら適切に対応していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

実際は、まず質問者が上記の質問を一度にすべてし終わってから、それぞれの項目について市長や担当部長などから答弁を受けますが、ホームページでは分かりやすいようにそれぞれの項目に分けています。

壇上でまず最初にこのように質問をし、答弁を受けてから、またさらに再質問をします。再質問の時は、質問・答弁、質問・答弁と進んでゆきます。

再質問はもうしばらくお待ちくださいませ。

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