2005年6月定例会 大西明子の一般質問

答弁・再質問はもうしばらくお待ちください。

 

大西明子: 私は、日本共産党市議団を代表して「般質間を行います。

 最初に、基地問題について質問いたします。

 在日米軍基地の再編に絡み、厚木基地の空棚卑米海兵隊岩国基地に移転する案が浮上している問題で、井原市長と桑原議長が6日、町村外相と大野防衛庁長官に面接し、基地機能の強化、夜間離着陸訓練(NLP)の実施は受け入れられないとの意向を伝えたと各紙が一斉に報道し、市長も日の本会議で、諸般の報告として面会の内容を報告しています。

 私は、井原市長が岩国基地機能の強化とNLPの受け入れ反対の考えを明確に国に伝えたことを評価するものです。

 また、新聞記者のインタビューに答えて、NLPの騒音を経験している市民は不安を感じ、強く反対していると思う。あんなに激しい訓練を瀬戸内海でやるのは常識的でない。負担をたらい回しにせず米軍は不便だろうが、硫黄島で続けるべき。厚木の機能の移転にも反対する。地方分権の時代は、自分たちの町のことは市民が責任を持って判断すべきだ。市民は国民でもあり、国民の幸せのために政府がある。市民の声は政府に届くはずだし、届かせる努力をする。米軍にとっても地元の理解は重要、国が一方的に押しつけることはできない。市の判断基準として具体的に示したのが基地機能強化の3条件、一つでも抵触すれば受け入れられない。地域振興策と取引する問題ではない。安心・安全がなくなれば町の発展はない。国が水面下での交渉を求めてきたらの問いに対しても、できないと伝える。私ひとりが秘密裏に対応できる問題ではない。ひとりで方針を決めたり、取引したりすることはない等の市長の考え方は、市民から支持される内容だと思います。

 市長が市民生活の安全・安心を十緒に確保しようと訴えるなら、必ず市民はこたえてくれると思います。

 大和市や相模原市、座間市でもそれぞれ市民と一緒に行動を起こしています。座間市では市、市議会、自治会連絡協議会とで座間市連絡協議会を結成して、市民と一体となって反対運動を進めています。相模原市でも署名運動やポスターの掲示、横断幕を掲げるなど、各自治体それぞれ工夫をして反対運動を行っています。

 岩国市もこれらの進んだ経験に学んで、自治会連合会等の団体に呼びかけ、署名などの活動を起こすよう提案するものです。

 また、広島県知事も岩国への厚木基地の部隊移駐、NLPの訓練には反対を表明しております。広島市も日本共産党広島市議団の申し入れに対して、タイミングを外さないよう対応したいと答えております。こうした近隣の自治体にも申し入れを行い、反対の共同行動を効果的に進めるよう提案するものです。市長の答弁を求めます。


大西明子:番目に、愛宕山地城開発事業について質問いたします。

 佐世保を寄港地に、岩国に宿舎検討、艦載機の乗員宿舎建設を日本に求める。このことを検討していることがわかったと5日の東京新聞で大きく報道されています。

 その内容は「佐世保基地は水深が浅く岸壁が狭いこと、また本格的な補修施設がないことから母港化は不可能だが、必要時には沖合に停泊し、艦載機約70機と一部乗員は岩国基地は向かうことが検討されている。岩国基地は滑走路の沖合移設工事が進み、2008年には現在の511ヘクタールが784ヘクタールに拡張される。基地近くには、埋め立て用土砂を供給するために切り崩され、広大な宅地となる愛宕山地区がある。沖合移設後は神奈川県・厚木基地に所属するキティホーク艦載機による、夜間着陸訓練(NLP)の硫黄島からの移転が検討されており、新たに米軍住宅が建設されればNLP用の宿舎としても利用可能になる」としています。

 私は、この報道を見て、とんでもないという怒りと同時に、ついにここまで来たかという思いがしました。これまで市長は、2期施工区域につきましては、今後の軽済情勢や新たな土地需要の動向、期施工区域の販売動向等を見きわめながら、適当な実施に見直しを実施したいと説明してきました。

 愛宕山に米軍の宿舎建設かという報道を市長はどのように受けとめたのか、お尋ねいたします。

 また、この報道についての対応と第2工区の見直しについて改めてお伺いいたします。

 次に、土砂単価について質問いたします。

 私は、昨年12月議会で80億円を超す逆ざやになる土砂単価について質問いたしました。市長は、平成15年度契約に当たりましては、公社が土砂の掘削工事費を見直した結果、現実の契約については十分にこれが反映されていない状況であります。

 我々としましては、このような状況、課題を踏まえまして、今後の土砂売買契約ににおきましては、土砂の生産原価を考慮した価格となるように、県及び公社と連携して国に粘り強く交渉していきたいと答弁しています。3月に交渉されていると思いますが、その続果についてお尋ねをいたします。


大西明子: 3番目に、新庁舎建設についての(1)、談合排除の入札方法について質問いたします。

 鋼鉄製橋梁工事をめぐる談合事件で、談合組合加盟11社の担当者14人が独禁法違反容疑で逮捕されたことが大きく報道され大問題になっています。落札率が予定価格すれすれの99%以上であった工事は38件もあり、年間で930億円の不当利益を得ており、国民にとって大損害となっています。

 逮捕後、日本道路公団が発注する橋梁工事の競争入札で落札率が急落し、85%を割り込んだと報道もされています。

 岩国市でも新庁舎建設工事の入札が8月中には執行されるのではないかと思います。

 これほど大きな市発注の公共事業はそんなにあるものではありません。それだけに建設業界では関心は高く、すでに怪文書が飛び交っています。

 私は、談合など絶対にあってはならないと思います。市として、より透明性、公平性を確保するために、入札に当たってどのような対策をとっているのか、お尋ねいたします。

 次に、分離発注についてお尋ねいたします。

 まず最初に、新庁舎建設までの日程はどのようになっているのか、お尋ねいたします。

 次に、分離発注についてお尋ねいたします。私は、元請に発注しても、実際に別々の下請企業が施工するような仕事は、可能な限り分離して発注すべきだと思います。新庁舎建設主体工事、電気設備工事、空調設備工事、給排水衛生設備工事、昇降機設備工事などは分離発注できるのではないかと思いますが、発注計画をお知らせください。

 また、地元業者育成や官公需法に基づく地元庭先発注の立場から、地元業者同士の共同企業体方式を採用すべきだと考えますが、市長の答弁を求めます。


大西明子:最後に、学校給食の業務委託の選定について質問いたします。

 学校給食法は、1954日に成立をしました。そのときの文部大臣は、学校給食は食という体験を通じて子供に生きる力の原点を学ばせる教育の一環であると趣旨説明を行っています。

 学校給食法第一条は、目的、「学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資し、もって国民の食生活の改善に寄与するものであることにかんがみ、学校給食の実施に関し必要な事項を定め、もって学校給食の普及充実を図る」とし、第二条、学校給食の目標は、「学校給食については、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次の各号に掲げる目標の達成に努めなければならない」として「1 日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。2 学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。3 食生活の合理化栄養の改善及び健康の増進を図ること。4 食料の生産、配分及び消費について正しい理解に導くこと。」を明記しています。

 私は、教育としての学校給食という立場に立って、地場産の食材を活用し、安全・安心な給食を提供するためには、公的責任が不可欠だと思っています。この立場から学校給食の調理業務委託、いわゆる民間委託に反対をしてきました。

 今年4月から麻里布小学校で給食調理業務の委託が実施されています。

 業者は株式会社日米クック広島です。私は、業者選定について疑問に思う点が多いので、情報公開条例に基づいて業務委託業者選定委員会の議事録を取り寄せました。

 そこで分かったことは、6社のうち1位が株式会社日米クック広島、位が株式会社魚国総本社九州支店、位がシダックスフードサービス株式会社となっており、見積金額は株式会社日米クック広島1,981万6,000円、シダックスフードサービス株式会社1,441万3,000円となっています。

 私は、見積金額の高い株式会社日米クックに選定した理由は何か、各委員の意見を知りたいと思いましたが、この議事録は委員が質疑を行った箇所は全部黒色で塗りつぶされ公開していないのです。

 公開していない部分として、「選定委員会点数配分」「プロポーザルに応募した業者の選定委員会における基準毎の点数」「プロポーザル方式の選定に参加された業者が他の業者よりもどの点がすぐれており、安心して業務を任せることができるという確信が持てないではありませんか。

 なぜ公開しないのか、その理由をお尋ねいたします。

 どうしても公開しないというなら、プロポーザル方式の選定委員会は公開にすべきだと思いますが、市長の答弁を求めます。

 以上で壇上からの質問を終わります。