2004年 12月議会 山田やすゆき一般質問
山田やすゆき: おはようございます。日本共産党市議団の一員であります山田泰之です。通告に基づいて質問を行います。
最初に、市町村合併についての地域説明会について、次に住民投票の実施についての質問を行います。
6月30日から7月30日の間、市内24会場で市町村合併地域説明会が開催されました。この説明 会は、新市建設計画などを中心に住民に説明を行うと計画されたものです。私も何所かの会場に 参加いたしましたが、市長のあいさつの後、担当者が約 20分余り新市建設計画をプロジェクターを使っての説明、その後質疑応答が行われました。
新市建設計画の説明では、各市町村の要望を列記したよう な内容で、肝心な将来のまちづくりの姿が見えない説明であり、参加した市民に本当に理解してもらう には、情報が余りにも不足しておりました。参加者の多くの意見は、議員の身分についての発言が多かったと思っております。
任意合併協議会と法定合併協議会との 2回の説明会の参加者の状況を見てみますと、平成14年の地域説明会では、市内 25会場で参加者が846名、1会場平均34名で、対有権者比0.99%でした。法定協議会での説明会では、その内容がその都度新聞やテレビで報道されました。そして市報や自治会で の広報や広報車等あらゆる手段が講じられた案内にもかかわらず、参加者は1,278名でした。この参加者には議員176名が入っていますので、それを差し引きますと1,102名で、1会場平均 46名で、前回の説明会よりわずか256名多く、1会場でたったの12名の増加という状況であります。有権者比で見れば約1.29%です。ある会場で、地区連合自治会長さんが、参加者が少ないと苦言を呈しておられたのが印象的でした。説明会会場への参加者が非常に少なく、合併に関して関心が 極めて薄いことを改めて指摘しておきます。
以上述べましたように、このような説明会で市民に本当に合併の必要性が理解されたとしているのか お伺いするとともに、今後予定されている 地域説明会をいつ、どのような形式で行うのか、お聞きします。
次に、住民投票の実施についてでありますが、今日まで岩国市議会・岩国圏8市町村法定協議会で合併協議が行われ今年中にはほとんどの協議項目が終了する予定になっております。当局は市民 に十分な情報が提供され理解されると思っておられるのでしょうか。私は、市民に市町村合併につい て十分な情報が提供されているとは到底思われません。私は市民に合併について判断する材料が不十分 であり、市町村合併の内容が市民に理解されないまま、この合併を進めるぺきではないと思います。ぜひ 市民にわかりやすい資料を提供するとともに、本年の10月から施行されました常設型の住民投票条例を活用して、この合併が岩国市民にとって本当によいものか、悪いものか、ためになるのか、ならない のかの判断を仰ごうではありませんか。岩国市は、市町村合併という地域の将来を決める大きな課題を 抱えています。合併の是非を問う住民投票の実施を求めます。市長の答弁を求めます。
[答弁:市長]
山田議員の御質問のうち、私からは市町村合併についてお答えをします。
まず、地域説明会についてですが、御指摘のように7月に実施をしました説明会におきましては、各連合自治会単位に行いまして、約1カ月の間かかりました。参加者は1,000人強というところでこざいました。人数からいうとご指摘のように必ずしも十分ではなかったかもしれませんけれども、こ ういった説明会を開催するという形で実施するに当たっては、人数についてはおのずから限度があるの ではないかというふうに考えております。
8市町村の協議の状況についても、もちろん住民説明会を開催する予定でございます。次回27日には第4回の協議会が開催される予定でありまして、そこにには新市建設計画案なども出される予定になっておりまして、年が明けまして1月に、予定でありますが2回程度開催をした後、1月の下旬から2月の初めにかけまして、まだあくまで予定でありますが、住民説明会を開催していきたいというふうに考 えています。
開催の日程とか場所等については協議中でございまして、まだ決まっておりませんが、既に多くの部 分については、協定頃日あるいは新市建設計画等についても、7市町村のときと変わらない部分もたくさんありますし、時間的にも日程的にも大変限られてきているというところもありますので、前回7月の開催ほど回数を多く開催することは難しいんではないかというふうに考えていますが、できる だけの対応、説明をしていきたいというふうに今考えているところであります。
それから、住民投票の実施を求めることについてでありますが、これは議員何度も御質問をしていら っしゃいますが、答えはいつも同じでございますが、10月には住民投票条例、常設型の岩国市には住民投票条例ができました。既に施行をされております。これは御存じのように、市政の将来、市の将来 を担うといいますか、将来にかかわる大変重大な事項であって、市民の意見が真っ二つに分かれている ようなそういうような場合には、直接市民の意見も聞くべきであろうという趣旨で制定がされているも のでありまして、その発議権というのは、市民と市議会、そして市長の3者に与えられているところで ございます。
現在、その御指摘のその合併問題につきましては、既に2年近く法定合併協議会が7市町村、8市町村で公開の場で開催をされてきております。その場でそれぞれ協定項目についてさまざまな議論をしてきて いるところでありますし、この市議会におきましても毎回のように議論をされて質問がありますし、私 からも懸案事項等について御説明もしております。もちろん合併協議会の事務局におきましては、協議 会だよりを発行しまして、進捗状況、協議の状況等について周知、情報提供をしているところでござい ます。
そうした状況の中で、議員の身分の問題をめぐるさまざまな議論、紛糾もしましたし、さまざまな議 論もありましたが、合併そのものについては多くの方が理解をしていただいているのではないか。この 地域が一体として将来的に発展していくために、あるいは今三位一体改革も含めて地方分権が進行する 中で、その受け皿となる体力のある自治体をつくっていくためにも、将来的に合併が必要であるという 多くの意見、多くの方がそういうふうに理解をしていただいているのではないかというふうに考えてお ります。 したがって、この間題について今住民投票を実施する考えは私にはありませんので、よろしく お願いいたします。
山田やすゆき: 次に、社会福祉法人岩国市社会福祉協議会についての質問を行います。
社会福祉協議会は、だれもが安心して地域で暮らし続けられるよう、住民参加のまちづくりやボラン ティア活動の促進を図り、住民、地区社協、社会福祉団体、社会福祉事業経営者、ボランティア団体等 と一体となった地域のネットワーク化と活性化を図り、住民参加による心の通う福祉社会の実現に向け て鋭意努力を続けておられます。
また、財政基盤の充実や業務内容の透明性の確保、事務局体制の強化並びに時代の変化に即応できる 柔軟性を持った発想力と的確な行動力を持った職員の育成と、各種事業の見直し、自主財源である会員、 会員制度の拡充及び共同募金、善意銀行の活性化に努めつつ、きめ細かなサービス提供を目指して福祉 活動に取り組む組織を目指して日夜活動に努められております。
ところが、10月9日の新聞報道によると、岩国市社会福祉脇議会で痴呆高齢者や知的障害者の財産を本人にかわって管哩する地域福祉権利擁護事業において、玖珂郡内の病院に入院中の女性から預かっ ていた現金100万円と預金通帳、印鑑を紛失していたことが判明。また、金庫は業務中はあけたままで、開錠番号を記した紙を掲示との報道もありました。さらに、岩国市の委託を受けて実施する市福祉 会館の管理をめぐり、徴収した8月分の施設利用料のうち約7万円を紛失との報道もあり、社会福祉協議会での金銭にまつわる事故、事件が相次いで起こっております。社会福祉協議会の実態を御存じの方 によりますと、この数年、金銭管理がずさんだと指摘されております。
この事件のことで、社会福祉協議会で働いておられる職員は大変肩身の狭い思いをしながらも、日夜 働いておられます。このようになった原因はどこにあり、また今後市民の信頼を回復するためにどのような対策をとられるのか、社会福祉法人岩国市社会福祉協議会が信頼を回復する上で非常に重要である と思っております。岩国市としてこのたびの事件に対してどのように促そうとしているのか、また現在 、 岩国市社会福祉協議会がどのような対策をとっておられるのかをお聞きします。明快で具体的な答弁を求めます。
[答弁: 助役]
第2点目の社会福祉法人岩国市社会福祉協議会についての中の運営についてお答えします。
まず、地域福祉権利擁護事業における金品紛失の件についてお答えします。
地域福祉権利擁護事業は、ひとり暮らしのお年寄りなど福祉サービスを上手に利用できない人のため に、福祉サービスを受けるための相談に乗ったり、本人にかわって通帳や現金の管理をすることが主た る業務で、岩国市社会福祉協議会が山口県社会福祉協議会の委託を受けて実施している事業であります。
このたびこの事業におきまして、依頼者からの預かり金品が喪失するという事態が生じたわけでありま して、まことに残念で遺憾に思っております。なお、地域福祉権利擁護事業につきましては、岩国市社 会福祉協議会内部で確認され、報道された以外の不明金は生じていないと伺っております。
福祉会館につきましては、現在その管理業務を岩国市社会福祉協議会に委託しております。その業務 の中で、山田議員御指摘のように、現金を紛失したとの新聞報道がなされました。市といたしましては、 帳票類と現金とが合っているかどうかの観点から、岩国市社会福祉協議会職員と協同して確認作業いた しました。その 結果、現金不足が確認されましたので、委託契約により岩国市社会騒祉協議会の方で補 てんしていただくことになります。なお、原因については、現在調査中であるとのことでございます。
次に、事件再発防止対策についてお答えします。
岩国市社会福祉協議会におきましては、第三者による岩国市杜協原因調査委員会を設立され、そこで 事実関係の確認と再発防止やその他の事務事業についても調査され しかるべき対応を図ることと伺っ ております。 この委員会は既に4回開催され、あと二、三回開催される予定とのことです。いずれにいたしましても、社会福祉協議会が市民の福祉向上に果たす役割は重要なものがあります。したがいまし て、今後岩国市社会福祉協議会において十分な対策をとられ、一日も早い信頼回復に努められるととも に、岩国市といたしましても可能な限りの協力をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いし ます。
山田やすゆき: 3点目、災害対策について質問を行います。
まず最初に、錦川のしゅんせつ等についてお伺いいたします。この質問は9月議会で質問する予定でありましたが、9月議会では中止になりましたので、このたび再度行います。
今年も昨年と同様に早い時期から台風が日本列島に来襲し、全国で大きな被害をもたらし、 7月13日の新潟県や、引き続いて福井県の集中豪雨では、河川下流流域に大きな被害をもたらしました。
この災害をテレビや新聞の報道で目の当たりにし、キジヤ・ルース台風を経験した人たちは、錦川の現 状に大変な危機感を持っておられます。
山口県は錦川の下流域の洪水調節や工業用水確保を行うという目的で、錦川の上流にダムを次々に建 設し、生見川ダムが完成後から、錦川の全般に中州が出現し出し、今日ではその中州に柳等の樹木が生 い茂り、大木に育っております。かって錦川がはんらんし、遊水地の役割を果していた桑畑等は、現在 では道路や住宅建設、造成され、川幅も狭隘になっています。
確かにダムの機能は一時的に多量の水を蓄える役割を果たしますが、ダム機能が維持できなくなれば 放水するわけで、上流に降った雨は下流に流れることには変わりありません。新潟の災害も、ダムの放 流が大きな原因の一つであったとされております。
錦川には、ダムの下流に多くの大小の河川が本流に合流しています。このたびの16号台風でも、南河内の保木川の水量は予想をはるかに超え、今まで考えられなかった国道陥没という災害が起きていま す。災害はどこで起こるか予測ができません。
川下地区等の住民から、錦川の愛宕橋から井堰の間に中州ができ、柳の木等が生い茂っている。洪水 時、川幅が狭くなっている上に、上流からの多量の水や流木等がひっかかる等で川がせきとめられるお それがあります。また、門前川は、井堰下に砂利が堆積し、川底が高くなっています。洪水と大潮並び に満潮が重なった場合、川下地区は大変危険だと指摘されています。この場所の樹木の伐採としゅんせ つを求めます。
次に、豪雨時の浸水対策についてお尋ねします。 通常、雨が降った場合、山や丘陵地には保水力があり、水田等は遊水地としての役割を果たし、水は 一挙に下流に流れることはありません。ところが、平野部の少ない岩国市では、昭和30年の中ごろから民間等により丘陵地や海岸部、 さらに水田や遊水地等での宅地開発が進み、台風や集中豪雨時、大潮 と満潮が重なり、流末水路等は昔のままで、河川が狭いためあふれ出て、住宅浸水が起こる場所がたく さんあります。
例えば一例として、海土路地区では、小舛ポンプ場、海土路開作ポンプ場があります。これらの施設 は能力不足で、豪雨時にはいつも周辺住民は浸水と隣りあわせで不安に耐えられません。また藤生町 では、丸子川、中浜川、清水川の河口付近、国道188号とJR山陽本線の間でありますが、この付近では豪雨と高潮、満潮が重なった場合の住宅への浸水防止策が求められております。これらへの抜本的な対 策と当面の対策について、答弁を求めます。
住民からは、浸水するところはいつも決まっている、岩国市の対応はどうなっているのかという声が 多く寄せられております。担当課も頑張っておられることはよく存じておりますが、住民要望には十分 こたえられていないのが現状ではないでしょうか。
[答弁: 総合政策部長]
第3点目の災害対策についてのうち、川下地区等の浸水対策についてお答えいたします。
議員御指摘の楠井堰の上下流部に堆積しております土砂等につきましては、県と協議しましたところ、 当該箇所については、川の断面積から洪水の流下能力の主たる阻害要因とは判断されておらず、現在のところしゅんせつ等の予定はないものと聞いております。しかしながら、市としましては錦川水系の治 水の重要性については十分認識しており、当該地区も含め、錦川水系の治水につきましては、今後作成 される錦川水系の河川整備計画等の中で検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いい たします。
[答弁: 建設部長]
第3点目の災害対策についての中の豪雨・高潮等の浸水対策についてお答えいたします。
本市は干拓による臨海部と急峻な山間部により構成されており、現在市により管理しております河川 は、準用河川を含め290河川でございます。その他、水路は多数ございます。また、市街地におきましては、排水対策としてポンプ場の設置をいたしております。
まず、御質問の抜本的な対策についてでございますが、近年の急速な環境変化に伴う気象状況は、集 中的な降雨、また土地利用形態の都市化も進んでおり、短時間に多量の出水があるため、河川、水路に つきましては、年次的に狭小部分の解消を行っております。ポンプ場におきましては、老朽化の著しい ものから年次的整備を行っているところでございます。
次に、当面の対策についてでございますが、浸水が予想される地域において、緊急時には仮設ポンプ の配備及び土のうの事前配備を行っております。そして、関係機関との情報交換や連絡及び職員の配備 並びに各施設管理人との連携を密に行っておるところでございます。また、通常の維持管理におきまし ては、通水能力の向上を図るため、河川、水路のしゅんせつ等を行うとともに、ポンプ場等排水施設に つきましては、定期的な点検整備を行っているところでございます。
なお、お尋ねの高潮時における対策につきましては、市単独では不可能な面もございますので、関係 機関との協議を行うとともに、総合的な見地からの検討が必要であると考えております。
いずれにいたしましても、市民の生命、財産を守る立場から、今後とも浸水防止対策に取り組んでま いりますので、よろしくお願いいたします。
山田やすゆき: 最後に、環境問題でアルゼンチンアリの被害対策について質問を行います。 私は一般質問で何度も被害対策を求めて一般質問を行いましたが、アリ被害に対して当局の重たい腰 がなかなか上がらないのに、住民の間では行政に対して不信感すら生じております。いま一度アルゼン チンアリの特徴について述べ、岩国市の対策を求めます。
住民の中には、アルゼンチンアリについて、新聞やテレビでの報道で大きく映るので、アルゼンチン アリはこんなに大きなのかと、10センチぐらいあるのか、5センチぐらいなのかというように大きな誤解をされております。この場で再度説明しておきたいと思います。アルゼンチンアリは、黒茶緑色で、 体長は約2ミリから3ミリの小型のアリです。一つの巣に100匹近い女王アリがおり、繁殖力は普通のアリの数十倍と言われ、攻撃力が極めて強く、その地域固有の在来種を駆逐するだけではなく、巣を つくり、繁殖を開始し、アリに甘い汁を提供するアブラムシやカイガラムシを保護し、これらの大量発 生により植物を枯らし、環境破壊を引き起こします。雑食性のため、果実など農作物に被害を与え、家 屋内にも侵入して巣をつくり、病院内に進入した場合には、病原菌の運び役として院内感染を引き起こ す可能性も高いとのことであります。このアリは屋内外所構わず群れをつくって歩き回り、一たん甘い えさを見つけると、たちまち真っ黒な固まりになるだけで、皆さんは毎日1時間ぐらい市販の殺虫剤などを使って駆除しておられますが、駆除はその場だけで、すぐさま別のところからまた集まってきます。 殺虫剤だけでも2万円ぐらい必要とのことであります。現に旧国立岩国病院岩国医療センター内にもたくさんいて、殺虫剤をたくさん使用しているとの証言もあります。
9月4日には「こども館にっこり」が昆虫教室を開催し、アリ類の権威である寺山先生と田付東大教授が、小学1年生から6年生まで約50人にアルゼンチンアリの生態系などわかりやすく説明し、実際にこども館周辺でアルゼンチンアリが行列をつくっているところを見つけて、早く退治しないと大変な ことになると参加者に話しておられました。マスコミ各社も、この外来種のアリの実態を全国放送いた しております。
今、黒磯地区の住民が「アルゼンチンアリ被害地域住民の会」を結成し、岩国市に対しアルゼンチン アリの被害の実態調査と薬品購入費用の負担軽減措置を求める署名をされ、11月30日に 1,080名の署名を市長あてに提出されました。皆さんが被害をこうむっておられる状況を、ただ不快感とだけ表現するには大変難しい。市長もその地域の皆さんに実情をお聞きするとともに、その異常 さを体験されてみてはいかがでしょうか。ぜひ岩国市として各家庭でどのように悩んでおられるのかを 聞き取り諷査を行うとともに、薬品の購入に補助金を出していただくことと、住民からアルゼンチンア リに関する問い合わせに対する人員配置を含めた窓口を設置するよう強く求めて、壇上からの質問を終 わります。
[答弁: 生活環境部長]
4点目の環境間遠についてのうち、アルゼンチンアリの被害対策についてお答えします。
南米原産のアルゼンチンアリの岩国市における生息は、平成14年8月に初めて黒磯地区で確認され、その後元町地区や麻里布地区においても新たな生息が確認され、現在のところ3地区となっております。
市は、山口県環境保健研究センターの協力を得て、平成15年5月9日と同年8月6日に市内3地区 25地点で本格的な生息調査を実施し、9地点でアルゼンチンアリを確認し、また同年9月11日には黒磯地区8地点において拡大の状況把握のため補足調査を行いましたが、すべての地点においてアルゼ ンチンアリは確認されませんでした。
なお、市におきましては、山口県ペストコントロール協会と協議し、アルゼンチンアリの効果的駆除 方法についてのチラシを作成し、平成15年9月にはこれを該当地域の14自治会を通じて住民の方々に回覧し、駆除についての情報提供も行っております。
お尋ねの本年11月30日に黒磯地区の「アルゼンチンアリ被害地域住民の会」が、10自治会の住民1,080人の署名を添え、市に提出された要望事項のうち、アルゼンチンアリの被害実態調査ですが、山口県において農作物の被害はないとの見解であり、また人的被害においても、かむ事例はある ようでありますが、米軍岩国基地のクロゴケグモと異なり毒性はないことなどから、健康被害的なもの はなく、不快な行為といった範囲のものと思われ具体的に黒故地区全体の被害実態調査を行うことは、 現時点で考えておりません。
また、一般家庭におけるアノレビンチンアリ駆除剤の一部補助ですが、各家庭におかれましては、山口 県ペストコントロール協会のチラシを活用していただき、使用場面に応じた薬剤を効果的に使用し、経費の節減に努めていただきたいと考えており、市による駆除剤一部補助は、現状においては困難であり ます。
なお、本市では、最近アルゼンチンアリによる生活被害を訴える住民が増加し、マスコミなどでも大きく取り上げられ、全国規模で話題になり注目されておりますが、本年6月2日に外来種を規制し、国の責任による防除を定めた「特定外来生物による生態系鮎に係る被害の防止に関する法律」が公布さ れ1年以内に施行されることを踏まえ、岩国市は山口県に対して本年11月18日開催された環境省中四国主管課長会議において、アルゼンチンアリの問題を取り上げ、要注意生物リストとしての状況調査などや対策を検討することを国に働きかけるように文書要請いたしております。
いずれにいたしましても、現在アルゼンチンアリを根絶する有効な駆除方法は確立されておらず、本 市独自での対応は困難でありますが、本年11月2日には環境省の特定外来生物等分類群専門家グループ会合―昆虫類でございますが、において、アルゼンチンアリを特定外来生物として選定する方向での 検討が行われておりますので、外来生物法の施行時においてアルゼンチンアリが指定されれば、今後の 駆除に向けて国、県、市の役割分担も協議検討されていくものと考えておりますので、よろしくお願い します。
*実際は、まず質問者が上記の質問を一度にすべてし終わってから、それぞれの項目について市長や担当部長などから答弁を受けますが、ホームページでは分かりやすいようにそれぞれの項目に分けています。
壇上でまず最初にこのように質問をし、答弁を受けてから、またさらに再質問をします。再質問の時は、質問・答弁、質問・答弁と進んでゆきます。 |
再質問はもうしばらくお待ちくださいませ。