2004年3月定例会 大西明子の一般質問  3日10時から

 

大西明子: 日本共産党市議段を代表して一般質問をおこないます。

 最初に施政方針および予算の大綱についての 1.地方自治の基本的な考え方について質問いたします。

 市長は施政方針および予算の大綱についての中で、岩国市の「経営」を行っていく上での基本的な考え方を5点申し上げますと述べています。

 地方自治体の行政運営を「経営」と位置づけているのは、政府・財界が進める「支配体制の再編 新自由主義路線であり、住民に対する社会サービスも公共事業もともに利潤を生み出すものとして位置づけています。こうした中で、自治体の仕事にも「民間経営の手法の導入で、すべてが「コスト」と「効率」で評価され「効率」が悪いとされる事業は切り捨てられる。

 まさに自治体の「営利企業」化ともいうべき状況が全国に生まれています。ここに市長が岩国市の「経営」と述べる背景があるのではと思います。

 いったい、自治体は何のためにあるのでしょうか。

 日本国憲法ははじめて地方自治を憲法上の原則に位置づけました。第8章地方自治は、国民主権と人権保障の原理を地域において具現するものとして定められています。

 第94条では、地方公共団体はその財産を管理し、事務を処理し及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができるといています。また、地方自治法第1条の2で、地方公共団体は住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとするとあります。

 長野県泰阜村の松島村長は、自治体とは何のためにあるかに答えて、「私の村でどうしてもお墓参りに行きたいと言うおばあさんがいました。身寄りがないので、役場の職員が連れていきました。そんなことまで役場の職員の仕事なのかと言う議論がありますが、私は役場の職員には「それでいい」と言っております。お墓参りに行きたいということをかなえてあげなければならない。そういう意味で言えば、住民の暮らしを守ることが、あくまでもこれからも行政サービスなのだと考えます」と述べておられます。

 私はたとえ国がやらなくても、あるいは目先の採算にあわなくても、住民福祉のために必要な仕事をやってこそ、自治体といえると思っています。自治体の「営利企業」化は自治体そのものの存在意義を否定するものではないでしょうか。市長の基本的な見解をお尋ねいたします。

[答弁:助役]

 第1点目の施政方針及び予算の大綱についての1、地方自治の基本的な考え方にお答えします。

 ご案内のように、地方自治は、地域のことは地域住民の適正な権利の行使のもと、自立した地方公共団体が国や県などと適切に役割を分担し、総意と責任を持って事務処理していこうとするもので、これは公正で効率的な運営を要するということから成り立つものと存じます。

 また、社会経済情勢の変動に伴い、地方自治体に求められる行政需要はますます複雑多様化し、より地域社会、地域住民に密着した行政を計画的かつ円滑に処理していくことが求められています。これらを踏まえ、地方自治の基本理念であります住民による自治を達成していくためには、市民ニーズを的確に把握し、施策に反映していく必要があります。このため、市では重要な施策の立案等に関しましては、市政市民会議の活用、原案や趣旨等を公開し、意見や情報の提供を受けるパブリックコメント制度を実施するなど、市民の市政参加を積極的に推進しているところであります。

 地方自治法には、地方公共団体は、「住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるよう」というふうに規定されています。地方財政は景気回復もままならない中、自主財源である市税や、さらには地方交付税等の大幅減少、税源移譲後の影響額を含めてもまだ予測のつかない状況にありますが、市ではこれまで財政健全化計画、総合計画・実施計画をもとに、緊急度、重要度に即した事業の選択を行うなど、健全な財政運営と事業の推進を図っております。

 市民が生き生きとした生活を送るためには、限られた財源をこれまで以上に効果的、効率的に運用し、市民感覚を生かした合理的な市政運営を図り、新たな市民ニーズに柔軟に対応できるような体制を整えておくことも求められているのではないかと存じます。そうした意味におきましても、自治体がこの難局に直面する中、地方自治の精神であります住民の福祉の増進を図るためには、経営も念頭に置き行政を運営していくことは重要なことではないかと考えています。

 今後とも、市民、議会、行政がともに手を取り合い、心の通い合う共同社会の実現を目指し、組織的、継続的な努力をもって自治行政の運営に取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。


大西明子: 2番目に愛宕山地域開発事業の見直しについて質問いたします。

 井原市長が初めて自ら作成した H12年の施政方針と予算の大綱で、市長は長年の懸案でありました基地沖合移設事業や、これに連動した愛宕山新住宅市街地開発事業も着実に進み、道路問題も着工に向けて確実に進展を見ておりますと述べています。

 その後、 H13年度、 H14年度、 H15年度、そして今年 H16年度と施政方針と予算の大綱に愛宕山地域開発事業については一言も言及していないのです。

 市長は本事業が県東部地域の進行発展にも資する一大プロジェクトであるとともに、その成否が今後、県および岩国市の行財政運営に大きな影響を及ぼすことが想定されることから、将来も見据えた慎重かつ充分な検討が必要であると考えておりますと、私の質問にこのように繰り返し答えています。

 市長が答えているように岩国氏の行財政運営に大きな影響を与えるだけに、施政方針に現在の状況について述べ、市民に説明する責任があると考えます。

 現在、岩国地域合併協議が進んでおりますが、愛宕山地域開発事業の成否は合併後の財政運営に大きな影響を与えます。

 合併前にその内容を明らかにし6町村の理解を得なければなりません。すでに見直しを発表してから1年7ヶ月が経過しています。

 計画見直しの見通しについてお尋ねいたします。また、私は昨年、6月議会、9月議会と続いて一次造成後の跡地を国に買い取ってもらうよう提案をいたしました。担当部長も視野に入れながら具体的な計画の中で今後検討していきたいと答えています。その後、国との交渉がもたれているのかどうか交渉の経過をお尋ねいたします。

[答弁:市長]

 大西議員のご質問のうち、私からは愛宕山開発事業の見直しについてご説明します。

 愛宕山地域開発事業の見直しにつきましては、県住宅供給公社が昨年度実施しました住宅需要調査、そして基地沖合移設事業の工期延長などを踏まえ、一昨年来、県、市、住宅供給公社の三者によりまして検討協議をしているところでございます。

 見直しに当たりましては、経済情勢や宅地事情の動向等なども含めまして、加えまして、今後見込まれる新たな需要の動向も視野に見きわめながら検討を進めていく必要があると考えております。そのため、まだ相当の期間が必要であろうというふうに考えております。

 しかしながら、宅地売却が可能と思われるもの、売れるものは売っていくという、できるだけ早く売っていくということが必要でありますから、現在施工区域を1期と2期の2つに分割をし、それぞれ時期を分けて見直す方向で検討しているところでございます。

 1期の区域につきましては、分譲開始が可能と見込まれる時期や二次造成工事の工程、関連する手続等に要する時間、期間等考慮しながら、16年度中のできるだけ早い時期に具体的な内容を発表したいというふうに思っております。

 一方、2期の工事につきましては、今後の経済情勢や新たな需要の動向なども考えながら、また1期の販売動向も踏まえながら、適当な時期に見直しを実施していきたいと考えております。

 見直し等に当たりましては、当然国、県のご協力もいただかなければいけないわけでありますから、関係方面への御支援については、引き続きお願いをしていきたいと考えております。


大西明子:  3番目、地域イントラネット構築事業について質問いたします。

 7市町村の広域連体携事業として、各市庁舎、小学校、公民館等の主要公共施設を光ファイバーで接続し、高速通信ネットワークを構築するための地域イントラネット構築事業およびそのネットワークで利用するアプリケーション開発時にかかる経費を計上しており、地域イントラネット構築事業費・18億1281万2000円、地域イントラネット用アプリケーション開発事業費1億2千万円となっています。そこでお聞きしたいのは、この事業が合併を前提とした事業なのか、各域でやるから国の補助が2分の1つく事業なのか、明確にしていただきたいと思います。また、私は合併を前提とした事業であるなら合併後に合併特例債を使ったほうが70の交付税措置で有利だと考えますが見解を求めます。

 さらに、地域イントラネット事業は中国地方で25ヶ所も要望があると説明を受けましたが、この事業が確実に採択されるのでしょうか。

 この点についての見通しもあわせてお尋ねいたします。

[答弁:総合政策部長]

 第3点目の地域イントラネット構築事業についてお答えいたします。

 国は平成13年1月に、我が国が5カ年以内に世界最先端のIT国家となることを目標に、e−Japan戦略を決定いたしました。総務省はそれを受け、全国ブロードバンド構想を提唱し、地理的要因によるデジタルデバインドの発生防止や平成17年度までの地域公共ネットワークの全国整備等を図ることとしております。

 岩国地域合併協議会を構成する7市町村の情報通信インフラ整備の現状につきましては、北部地域におきましてブロードバンドインターネットサービス提供の可能性につきましては、非常に期待薄であるとされています。一方、地域のほとんどが山間部であり、現在もテレビ・ラジオ放送、携帯電話の受信障害地域を数多く抱えています。また、県境ということもあり、NHKの放送につきましても、山口ではなく広島あるいは愛媛の放送局の電波しか受信できない地域もございます。

 このような状況の中、合併後の面積は本市の約4倍となりますことから、新市における一体感の醸成、市民サービスの公平性、特に教育現場における情報通信格差の是正につきまして、緊急の課題と考えております。

 当該事業の地方財政措置につきましては、市町村が単独で実施する場合は3分の1を、当地域のように連携し実施する場合は2分の1を国が補助するとされ、より有利であること。また、国の平成15年度予算におきましては、合併重点支援地域の市町村からなる事業主体である場合には優先採択されたこと等を総合的に勘案いたしまして、このたび議会に提案したものでございますので、よろしくお願いいたします。


大西明子:  次、4番目に小中学校施設大規模改造事業についてですが、この事業は岩国市総合計画の実施計画5ページに、第2章豊かな人間形成を図る人づくり―教育・文化環境の整備の第1節の1教育で、児童が学習しやすい環境をつくるため、地区30年以上経過し朗地区化した小・中学校のトイレの改造を順次行うとしてトイレの改造事業費をH16年9356万6千円、H17年5683万9千円、H18年5148万7千円としています。小中学校のトイレの改善は日本共産党市議団、とりわけ松田元市議会議員が議会ごとに取り上げ、多くの皆さんの要望もありH15年度から実施の運びとなったと喜んでいたところです。

 ところがH16年度の予算にはまったく計上されていないのです。暗い、汚い、くさいと嫌われている学校のトイレがきれいになると期待していた関係者は大変なショックを受けています。

 国のH16年度事業採択方針によって、耐震化以外の事業については採択が困難だとされた事によるものと考えますが、学校で一校でもできないのでしょうか。どのように 議論されたのかその経過と、今後の対策についてお尋ねいたします。

[答弁:教育長] 

 第4点目の小中学校施設大規模改造事業についてにお答えをいたします。

 教育委員会といたしましては、教育環境の改善を図るとともに、円滑な学校教育の実施を図るため、文部科学省の補助事業により、小中学校施設大規模改造事業として、老朽度に合わせ計画的にトイレの改造を行うよう予定をしておりました。これにより平成15年度は装港小学校、東中学校を実施をいたしました。

 しかし、平成16年度は国の緊縮財政の中で、三位一体の改革の柱になる国からの地方への補助金を3年間で約4兆円削減するという基本方針が打ち出され、文部科学省においても公立文教施設整備費補助金が105億円削減をされました。

 これにより文部科学省の補助事業の採択方針に変更があり、学校建物の耐震化の緊急性と重要性により、大規模改造事業の採択に当たっては、学校建物の耐震性が確保されていることが条件とされました。このため、16年度予定していましたトイレ改造事業は、文部科学省の補助事業として採択される見込みがなくなりましたことから、16年度予算への計上を断念をいたしました。

 しかしながら、学校施設として老朽化しているトイレを放置することは、教育環境の悪化を招き、円滑な学校教育に支障を来すおそれがあるため、16年度予算では、施設整備費に特別枠で予算を計上し、予定していました学校につきましては、緊急度の高い部分を改修し、教育環境の改善を図ってまいります。

 なお、岩国市においては、15年度から3年間で耐震診断を行うこととしており、この結果を踏まえ、今後の改修、改築計画を策定する予定でございます。


大西明子:  最後に放課後児童教室の開設計画について質問いたします。

 H16年度に、新たに藤河小学校に放課後児童教室を開設する予算が計上されています。小規模校にも学童保育が次々と設置をされていくことを大変喜んでおります。

 私が21年前、市議会議員に立候補した時の選挙公約の一つが、学童保育所を校区ごとに設置したいという事でした。以来、お母さん達と一緒に署名運動も行い要望を議会に届けて、平田小、灘小、愛宕小、中津小と年数はかかりましたが、設置をされてきました。

 21年たってみますと、設置されていない小学校は御庄小学校、河内小学校、杭名小学校、小灘小学校、柱野小学校など数校になっています。未実施校から要望があがっているようですので積極的に対応されるよう強く求めるものです。市長の答弁を求めます。

[答弁:教育長]

 次に、放課後児童教室の開設計画についてにお答えをいたします。

 本市の放課後児童教室につきましては、放課後児童の健全な育成を図るために必要な保護及び指導を行うことを目的として、小学校1年から3年生までを対象に、現在市内10カ所――岩国、麻里布、川下、東、平田、灘、愛宕、中洋、通津、装港の各小学校において開設をいたしております。

 本市における放課後児童教室の開設につきましては、平成14年度に国の補助基準の改正が行われ、補助対象が従来の児童数20人以上から10人以上に引き下げられました。これを受けまして、本市におきましても10名以上の利用児童があれば基本的には開設することとし、平成15年度から装港地区に開設をいたしました。

 また、平成16年度から藤河地区の開設を予定をしており、今議会に条例の改正をお願いをいたしております。したがいまして、今後もこの基本的な考え方で対応してまいりたいと考えておりますが、開設するためには施設が必要でございますので、保護者からのご要望があれば、教室の確保が可能かどうか、今後の児童数の推移はどうかといったこと等について具体的に検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

実際は、まず質問者が上記の質問を一度にすべてし終わってから、それぞれの項目について市長や担当部長などから答弁を受けますが、ホームページでは分かりやすいようにそれぞれの項目に分けています。

壇上でまず最初にこのように質問をし、答弁を受けてから、またさらに再質問をします。再質問の時は、質問・答弁、質問・答弁と進んでゆきます。

再質問はもうしばらくお待ちくださいませ。

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