2003年6月定例会 大西明子の一般質問  質問日:6月17日(火)午後2時

 

大西明子: 日本共産党市議団を代表して一般質問を行います。私は市長の施政方針について質問を致します。

 最初に愛宕山地域開発事業についてですが、愛宕山地域開発事業については、議会ごとに毎回数人の議員が質問をし問題点を指摘しています。

 日本共産党市議団は計画当初から、この開発が基地沖合い移設に連動した開発であり、基地沖合い移設優先で岩国市の街づくりとして「どうあるべきか」という基本的な住民合意もなされないまま強引に進められたところに、最大の問題があると反対をし事業の中止を求めてきました。

 包括外部監査報告に基づいて、住宅供給公社が実施した住宅需要予測調査の発表があってから、すでに10ヶ月がすぎています。

 このままでは愛宕山開発は破綻する。市民に大変な負担がかかってくると誰もが心配をしております。

 需要予測調査の結果、どのように見直すのか、市民も議会もこの一点に関心が集まっています。

 これまで市長はどの議員の質問にも、住宅需要調査の結果を受けた検討協議については、現在、県・市・住宅供給公社の3社で全体計画の見直しをも含め作業を進めているところで、今後ある程度方向性が出た段階で国土交通省とも相談してまいりたいと答えています。

 そして、施政方針では昨年の需要予測調査で、当初の計画通りには売れないという厳しい結果が出ている。しかし、途中で中止しては大きな負債が残るだけであり、現状ではその選択肢はない。住宅の戸数や価格などにつき大幅な見直しを行い、魅力ある住宅地としてできるだけ売却する前向きな努力をしながら、この事業が円滑に進むように関係者全員が知恵を絞るときであると述べています。

 住宅の戸数や価格などにつき大幅な見直しを行うとしていますが、現在の不況の中で売却がどれだけ進むのか先行き不透明です。

 採算が取れる保障はありません。

 また、途中で中止しては大きな負債が残るだけで現状ではその選択肢はないとしています。

 私は選択肢が無いのではなくて、今こそ英知を絞る必要があると考えるものです。

 基地沖合い移設事業は国の事業です。この国の事業を達成するために愛宕山から土砂を取り出す、本来この事業も国の事業です。

 土砂を取り出した跡地をどのように処理するかは、国の責任でやるべき仕事です。

 それを、岩国市の発展にとって千載一遇のチャンスだと言って、過大な宅地開発を岩国市に肩代わりさせてきているのが現状だと思います。

 長引く景気の低迷も国の責任です。この景気の低迷を真正面から受け止めて新住法を適応した過大な宅地開発は成り立たない事は誰の目にも明らかです。

 過大な開発計画に無批判に賛成をしてきた議員にも責任はあります。しかし、無謀な事業計画を押しつけてきた国の責任はさらに重大です。

 私は一次造成でこの工事を終わり、跡地を国に買い取ってもらう、その費用は一次造成後の土地のうち粗造成部分の約203億7千万円です。

 岩国市の財政を守り、市民に負担をかけないためにも国に責任を取ってもらい、跡地を買い取ってもらう、これが一番の対策と考えます。

 私個人の思いとしては跡地はそのまま緑の国立公園にしたら良いと思っています。ハーブ公園、バラ園、芝生公園等々、市民が爆音や騒音から一時のがれて心が癒される空間になったらと思うものです。

 なによりも、国に対して跡地の買取を求める事を提案します。市長の見解を求めます。

答弁: 1点目の「施政方針について」の中の「愛宕山地域開発事業について」お答えします。

 議員御案内のように、愛宕山地域開発事業は、岩国基地沖合移設事業に必要な埋め立て土砂の確保と、その跡地をうるおいのある住宅団地として整備し、山口県東部地域の振興を図るという 2つの目的で、山口県と岩国市の依頼を受けた山口県住宅供給公社が事業主体となって実施しているもので、平成15年5月末現在の土砂搬出量は、全体予定量の約48%、約 1072万uとなっております。

 一方、昨年8月に出された住宅需要調査結果が、現下の厳しい経済情勢により低迷している住宅市場の情勢を反映した厳しい内容となっていることを踏まえ、現在、県、市、公社の 3者で全体計画の見直しも視野に入れながら、引き続き検討協議を重ねているところでございますが、本事業が、県東部地域の振興発展にも資する一大プロジェクトであるとともに、その成否が、今後、県及び岩国市の財政運営に大きな影響を及ぼす事が想定されることから、将来も見据えた慎重かつ十分な検討が 必要であると考えております。

 現時点では、まだ具体的な方針や見直し時期を明確にすることは困難でございますが、出来るだけ早い時期にお示しできるよう努力して参りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


大西明子: 2番目に、児童センターについて質問いたします。

 私は20年前に議員になって最初の6月議会に保育料の減免について、そして、9月議会で児童館の設置を求めて質問しております。

 以来、毎年児童館の設置を求め続けて20年になります。

 児童育成計画に平成14年度に建設と計画が明記された時、「これで出来る」と思って喜んでおりましたが、バブルの崩壊で財政危機の中、計画倒れとなってしまいました。

 しかし、そうした中でも児童館の必要性は少子化の中でさらに強く求められ、今回、施政方針の中で市長は昨年度策定した児童育成計画に基づき、まず「児童センター」を設立する、新しく施設を建設する事は困難なので既存の施設を有効に活用しできれば年内にも開設したいと述べています。

 長年待ち続けた一人として、大変喜んでおります。ぜひとも年内に開設をと願う者です。

 私は開設の場所、そしてその内容についてお尋ねいたします。

 場所については、すでにいろいろ検討されておられると思いますが、私は緑が豊かで公園も近くにある横山地域の施設が最適だと思っています。

 しかし、駐車場や地域住民の皆さんの理解などクリアーする問題もたくさんあることと思います。

 場所についての見通しについて見解をお尋ねいたします。内容についてもこれからの方向を決める大事な問題ですのであわせてお尋ねいたします。

 また、児童館活動の充実として、地域の児童館的役割を果たすことのできる公共施設供用会館、学校の余裕教室等を利用し活動の充実を図ります。とありますが、具体的に利用する種付はされているのか、お尋ねいたします。

 市長の答弁を求めます。

答弁: 第1点目の「施政方針について」の中の『児童センターについて』お答えいたします。

 児童センターの設置は、ご承知のように前回の計画で大きな目標に位置付けておりましたが設置にはいたりませんでした。

 今回策定しました児童育成計画におきましても、児童センターを重要な課題と位置付け、平成19年度末までに設置するとしております。

 この児童センターは長年の懸案であり、今日の少子化が進む中で、やはり緊急の課題として考えております。

 従いまして、現在の財政状況の中では、新しく設置することは困難でありますので、既存の施設を利用して児童センターを設置したいと考えておりますが目標は年度内を、できれば年内に開設の運びにしたいと考えているところでございます。

 この児童センターは、地域の児童館的活動の核としての機能と、小型児童館としての役割を果たすようにしたいと考えております。

 次に、子どもや子育て中の親が気軽に利用できる居場所づくりとして、地域の公共施設を利用して固定化に向けて、順次整備してまいります。


大西明子: 3番目に保育料などの負担の軽減についてですが、私は昨年の9月議会で、第3子以降の保育料の無料化、保育料最高額の軽減、3才児未満時の保育料の軽減について質問いたしました。

 健康福祉部長の答弁は少子化対策は大きな課題の1つではございますが、現在の岩国市の厳しい財政事情の中で難しいと考えておりますので今後の検討課題とさせていただきますというそっけない答弁でしたが、今回市長は高いといわれている保育料などの経済的負担の軽減も検討するとしています。

 フリーターやパートなどの不安定な雇用を反映して少子化の最大の原因は子育てにお金がかかるが第一位です。

 そうした状況に対応した大変前向きな姿勢で、評価したいと思います。

 いつごろどのような軽減をするのか、検討の内容についてお尋ねいたします。

 次に多子世帯保育料等軽減事業についてですが、山口県が平成15年度から実施しております仕事と子育ての両立にかかる負担を緩和する事業ですが、岩国市はいつから実施するのか、また、その実施方法についてもお尋ねいたします。

答弁: 次に「保育料などの負担の軽減について」お答えいたします。

 ご承知のとおり、保育料は、児童福祉法第56条第3項の規定に基づき、扶養義務者から児童の年齢等に応じて定める額を徴収することができることとなつております。

 岩国市の保育料は、国の徴収基準額を参考にして、最も低い保育単価である最大定員の保育所の基準額を適用し、決定しております。

 議員ご指摘のように岩国広域圏内では岩国市の保育料は高いとの意見もございますが、県内の状況をみますと、13市の中では中位ぐらいの額でございます。

 国、県はもちろん岩国市におきましても、少子化対策は重要な課題でございますので、その施策として、現在、保育料の軽減について検討しているところであります。 

 次に、多子世帯の軽減についてでございますが、山口県では、今年度から少子化対策の一環として、多子世帯の経済的な負担の軽減を図るため、第三子以降の3歳未満児を対象とした「多子世帯保育料等軽減事業」を実施しております。

 現在、岩国市におきましては、保育料の軽減につきましては、児童が保育所に同時入所の場合、第2子を半額、第3子以降を無料としております。

 「多子世帯保育料等軽減事業」につきましては、岩国市としましても、少子化対策につながる事業と考えておりますので、今年度、実施する方向で、現在、検討しておりますのでよろしくお願いいたします


大西明子: 次に入札制度の見直しについて質問いたします。

 低入札価格で後日落札が44件もあり、落札率48.7%という低入札もあることを指摘をし、私は入札制度の改善を求め、最低制限価格制度を導入するよう昨年9月議会、12月議会と続けて質問しております。

 市長も「入札制度につきましては、予算の効率的な執行、一方では地元経済の育成という両方の観点から適正な運用の心がけているところでありますが、依然として種々の問題点を抱えていることも事実であろうというふうに考えます。

 今後、より望ましい方向に改善していく必要があると考えておりますが、ご指摘の最低制限価格制度につきましてもそうした中で検討していきたいと考えております。」と答弁しています。

 今回、施政方針で入札制度の見直しを行い、7月1日から不適切な低入札を防止する仕組みの導入と工事関係のすべての予定価格の事前公表を実施するとしています。

 その内容について説明を求めます。

 また、地元業者への優先発注の原則を貫くとしていますが、このための具体的な施策をお伺いいたします。

答弁: 1点目の「施政方針について」の(4入札制度の見直しについて、お答えします。

 公共工事の入札・契約において、公正な契約関係と工事の適正な品質確保を図るため、このたび入札制度の見直しとして低入札価格調査制度の改革と予定価格の事前公表に取り組みました。

 まず、低入札対策としましては、調査基準価格を改正するとともに、落札・不落札の判断の基準及び方法を明確化するため、新たに低入札価格調査実施要領を策定し、平成15年7月1日以降に設計図書を配布する工事から施行することとしました。

 この制度は、予定価格の算出基礎となった直接経費を基に調査基準価格を定め、この価格を下回った場合に入札価格調査の、対象となります。

 そして、低入札価格調査対象となりますと、当該入札者から見積内訳書の提出を受け、新たに設定した数値的判断基準等を基に、設計金額に対して直接経費が75%以上計上されているか、また各工種や諸経費についても基準値以上計上されているかを判断して、落札予定者を選定します。

 さらに、落札予定者から手持ち工事量、工事従事者数、資材購入先、下請の予定及び受注意欲等の聴取を行い、その後岩国市建設工事指名競争入札等参加者選定審査会に諮り、落札・不落札の決定をすることとなります。

 また、新たな対策として調査基準価格を基に、金額に応じて一定の率だけ下回る判断基準額(いわゆる最低制限価格に相当するもの)を設定し、この額を下回る低入札者は一方的に排除され不落札となります。

 また、もう一つの取組みとしましては、入札・契約制度の透明性、公平性、競争性の一層の確保を図るため平成13年4月1日より希望価格が2000万円以上の工事を対象に事前公表を実施していますが、この試行結果を踏まえ、設計金額130万円以上の入札に付すべきすべての工事についても7月1日より予定価格の事前公表を実施します。

 市としましては、工事発注に際しては地元業者育成のため、指名業者数を増やしたり、工事の分離発注を行ったり、また特殊工法を必要とする工事等で地元業者単独での施工が困難と思われる場合は、共同企業体を結成するなどして、地元業者への発注機会の確保に努めると共に、公平な参加機会が得られるよう努めています。

 また、入札方法につきましても、誰でも入札に参加できる受注希望型入札や郵便入札といった手法もありますので、地元業者の受注機会の増加につながるようこれからも入札制度について検討していきたいと考えています。

 なお、年間の工事発注見通しにつきましては、岩国市のホームページ等で公表しておりますので、地元業者の方々にも今後の施工技術の習得や工事の計画的受注等を図るため積極的にご活用いただきいと思っています。


大西明子: 最後に住宅リフォーム助成制度について質問いたします。

 今議会に、岩国市新事業創出等促進条例が、新事業の創出および企業立地の促進を図り、市経済の活性化と雇用の拡大を図る目的で提出されました。

 この制度に後押しをされて、新しく事業がはじまる事を私も心から願うものです。

 しかし、質疑の中で明らかになった事はこの不況の中では新しく事業を起こす予測さえできないのが現状です。

 私は新しく事業を起こす事も大事ですが、大変な不況の中、困難と闘いながら頑張っている業者の方々の支援、市の中心部である駅前商店街で次々とシャッターが閉じる、この現状の打開のための施策こそ今必要だと思っています。

 住宅リフォーム助成制度も打開策の1つだと思います。

 12月議会で明石市の産業活性化緊急支援事業実施要綱を例に挙げ提案をいたしました。

 市内の施工業者を利用し住宅の修繕、補修などおこなう場合に工事費の10%、限度額10万円を助成する内容です。

 目的は、多岐にわたる業種に経済効果をあたえ、市内産業の全体の活性化を図るとしています。

 実際に実施をした明石市の評価は地域にお金を循環させ、地域経済を活性化させる効果を発揮し、地方自治体でも実行可能な極めて有効な緊急不況対策になると強調しています。

 中小業者は営業とくらしを守るため必死で闘っています。

 今、行政がしなければならないのは、困難でも一生懸命頑張っている人々を後押しをし励ますこと、その政策が今こそ求められているのではありませんか。

 担当部長も、この事業につきましては岩国市における景気浮揚策、また中小企業に与える経済効果を考慮した産業活性化の1つとは存じますが、今後検討課題とさせていただきたいと答えています。

 どのように検討されているのか、お尋ねをいたします。

答弁: 第2点目の「産業活性化事業について」の中の「住宅リフォーム助成制度について」お答えします。

 日本経済は、長期にわたる景気低迷状況にあり、本市の平成15年1月から3月期の経済情勢は、岩国商工会議所の市内中小企業経営動向調査によりますと、「依然として冷え込んだまま先行き不透明感は弓純なっている。」との調査結果が出されております。

 こうした本市経済の活性化と雇用の拡大に資するものとして、「岩国市新事業創出等促進条例」を本6月定例会に提案し、ご審議頂いているところであります。

 議員御提言の住宅のリフォームに対する助成制度につきましては、兵庫県明石市、東京都板橋区、目黒区、品川区や埼玉県川口市、川越市等で景気浮揚策として、市民が自己の居住する住宅を市内の業者を利用して補修や修繕をする際に、代表的な例として、10万円を限度に工事費の10%を助成する制度があることは承知しております。

 この事業につきましては、岩国市における景気浮揚策、また、中小企業に与える経済効果を考慮した産業活性化策の一つとして考えられますが、本年3月定例会で松田議員のご質問にお答えしましたとおり、市として一事業分野へ限定した助成については困難であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

 

実際の一般質問時には、まず大西明子が上記の質問内容をすべてしてから、それぞれの項目について答弁を受けますが、この議会報告では分かりやすいようにそれぞれの項目に分けています。

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