2003年3月議会 山田やすゆき一般質問
山田やすゆき: こんにちは。日本共産党市議団の一員であります山田泰之です。通告に従いまして一般質問を行います。
なお、昨日と今浅井議員の質問がありましたが、支援費制度の問題がありましたが、私もすでに発言通告しておりますので、その通告に従いまして質問を行います。
最初に、合併問題であります。
昨年6月以降、岩国地区広域市町村圏協議会が作成した市町村合併シミュレーション調査事業を、9市町村は住民説明会を開催し、その後、由宇町、玖珂町、周東町などは市町村合併調査検討協議会に参加するか否かの町民アンケートを実施し、玖珂町は町民の意思にもとづいて、そして和木町は町独自の判断で協議会に参加しないことを決定いたしました。
その結果、岩国地区広域市町村圏協議会が山口県の支援を受けて作成した市町村合併シミュレーション調査事業の5つの合併パターンのどれにも属さない新たな状態が出てまいりました。
私は先の議会で、この状況が変わってきたので再度住民説明会等の実施を求めましたが、市長は、サンプル抽出は少ないけれども、十分に住民の意識は把握できたとして、市民を対象にした住民説明会やアンケート調査は行わないとしました。
市長は、7市町村で構成する岩国地域市町村合併調査検討協議会で具体的な協議と合併におけるさまざまな情報の提供を行い、合併に関する議論の盛り上がりと機運の醸成に努めると表明しております。
すでに6回開催されましたこの協議会では、合併の方式、新庁舎の位置、新市の名称など合併基本4項目などを検討し、まちづくりの将来構想等を作成いたしました。周辺の町村は、この検討協議会の協議を踏まえ、また法定協議会に向けて住民説明会を実施し、そして住民アンケート調査を実施されている町もあるやに聞いております。このことは、行政が住民に責任を負う立場から当然の行為であります。市民からは、たった2回の協議会だより、これでは岩国市の将来の構想も顔も見えないと、不評の声が数多く寄せられております。
岩国市は、5月27日から8月8日まで、市内25会場でシミュレーション説明会を開催し、846名の参加者、岩国広域市町村圏協議会が実施した8月のアンケート調査で市民の2824人、3.37%を対象に実施され、市町村圏域全体の回収率の平均は42.9%であります。岩国市での回収は1077名で、回収率38.1%、最下位の状況であります。
また、回答者1077名のうち、この中で「法期限までに合併を」と回答した人はわずかの198人であります。対回答者比率は18.4%、有権者比では0.23%。しかも、その後、枠組みの変更で当初のシミュレーションから大きく変わっております。市長は自主的と言われておりますが、これは国を挙げての市町村合併の押しつけを行っている中での、いわゆる括弧つきの自主的だと私は思っております。
また、市民の皆様、議会の皆様に積極的に情報を提供すると議会で表明されておりますが、どのような情報を提供されたのでしょうか。
岩国市の将来を決定するのは市民であります。市民に将来構想を開示、説明し、そして市民意識を集約すべきであります。市長の見解をお伺いいたします。
答弁 (市長): 平成14年3月に岩国広域圏を構成する市町村で市町村合併シミュレーション調査事業報告書を策定した後、住民の方々に市町村合併問題の論議を高めていただくため、シミュレーション事業報告書をもとにした地域説明会、市町村合併を考えるリレー講演会、岩国地域市町村合併シンポジウム等を開催してきました。また、8月には合併に関するアンケート調査を岩国広域圏で行い、その結果、岩国市においては、「合併特例法の期限内までに合併する必要がある」と「将来的に合併する必要がある」をあわせると約47%であり、「どちらかといえば合併は必要ない」「合併は必要ない」については24%となっております。このことから合併の方向性については御理解いただけたものと考えております。
こうしたことから、アンケート調査の結果をふまえてさまざまな施策や情報提供を行い、11月12日には1市5町1村により岩国地域市町村合併調査検討協議会が設立されました。協議会は、構成市町村で持ち回りで会議を開き、広く住民に会議を公開しながら開催をしてきました。
市町村合併に関する重要4項目である、合併の方式、新市の名称、新市の事務所の位置、合併の期日を初め多くの重要事項の協議を住民の傍聴のもとで行ってきました。また、2月からは協議会だよりを発行し、岩国市においても全戸に配布して、住民へより身近で具体的な情報提供を行ってきたところです。さらに、協議会において作成される岩国地域まちづくり将来構想には、住民参加の観点から公募により実施された岩国地域まちづくりワークショップでの活発なる討論に基づいた意見が反映されており、その概要版についても全戸に配布し、広く住民への情報提供を行うとともに、より具体的な将来像の見える情報の提供に努めております。
以上申し上げましたように、住民の皆様に積極的に情報提供しながら、市民の皆様とともに合併の議論を深めてきたと考えております。今後は、新市建設計画の策定を初めさまざまな行政課題に対応するため、早急に1市5町1村による法定合併協議会を設立し、協議の場を設けることが必要であると考えております。
法定合併協議会ができたならば、それからが本番になると思います。市民生活にも直接に関連をする具体的な事項も協議の議題に上がってまいります。これについても積極的に情報提供をしていくつもりであります。最後に合併問題を決めるのは、やはり住民であり、議会であります。今後とも、市民の皆様、議会の皆様とともに合併の議論を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
山田やすゆき : 次に、支援費についてであります。
障害者福祉が、措置制度から支援費制度に変わります。これは、障害者福祉の大きな後退だと私は思っております。
私は、この4月から実施される支援費制度の問題点が、大きく分けて3点あると思っております。◎第1に福祉サービスの確保、これは原則として障害者個人の責任となり、国や自治体は支援費の助成などあくまでも第三者的なものになります。◎第2に在宅、施設ともサービス基盤が圧倒的に不足しており、自由な選択は保障されておりません。◎3番目に障害者、家族の負担が増大することが心配であります。このような支援費制度がスタートするわけでありますが、岩国市として障害者福祉の後退を絶対にさせない、そういう決意で臨んでいただきたいと思います。
そのためにも、支援費の基準額と利用者負担は国の基準を超えない範囲で市町村が独自で決定できるものになっておりますので、岩国市として積極的に裁量や権限を生かすべきであります。
●この制度のもとでは、施設サービスの補助単価は利用者の障害程度に応じて3段階に分かれて、ランクが下がれば現行の措置制度に比べ減収となる懸念があります。岩国市の施設ではどうでしょうか。
●また、施設サービス、在宅サービスの利用料の負担が現行より引き上がってしまうという方がおられるのではないでしょうか。おられればどのぐらいでしょうか。特に、デイサービス、ショートステイを利用される方の負担増が心配であります。
●就学前の子供たちが通う施設の利用負担が大幅に上がる懸念もあります。実態はどのようになっているでしょうか。
●また、支給期間というのがありますけれども、これは期間が終了すればサービスは受けられないのではという不安が寄せられております。対象者に対して、申請漏れがないよう、また障害者の生活実態に合ったサービスが受けられるようにするための対策について、また現在認定を行っている人たちのサービスはどのようにして決定するのでしょうか、お尋ねします。
答弁 (健康福祉部長): まず、●支援費制度に移行すると措置制度のときよりも施設の収入が減ってしまうのではとのご質問でございますが、支援費制度は障害の程度に応じて3段階のサービス単価が設定されております関係上、利用される障害者の障害程度区分によって増収あるいは減収となることが想定されます。しかしながら、サービスを受けておられる皆さんは、4月以降も引き続き現在と同程度のサービスは受けられると判断されますので、収入面での大きな増減はないものと考えております。
●次に、デイサービスやショートステイの利用料の負担に関する問題でございますが、デイサービスにつきましては、食事の原材料費を除く利用料は無料という制度内容から、所得に応じた負担をいただく制度に変更されることから、市民税非課税世帯の方を除き、負担がふえることとなります。ショートステイにおきましては、利用料の日数や所得の状況に応じて利用料が変動いたしますので、利用料の増減につきましては一律の判断が難しい状況にございます。支援費制度の導入に当たり、国においては、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイなど、居宅サービスの支給量に応じて著しく利用負担が増大しないよう、所得階層区分ごとに一月の上限額を設定しておりますので、利用料の負担が急増することはないものと考えております。
●次に、就学前の児童が通所される施設の利用料についてでございますが、現在障害のある児童が通所されている市内の施設につきましては、いずれの施設も支援費制度に移行いたしませんので、負担増等の影響はございません。
●次に、サービスの支給量の決定についてでございますが、障害の種類および程度、介護を行う人の状況、サービス利用に関する障害者本人の意向などを総合的に判断して決定いたします。現在この決定作業を行っておりまして、3月中旬には完了の予定でございます。
●次に、支援費の支給期間でございますが、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイの居宅サービスは1年、施設訓練等施設サービスは3年がそれぞれ支給期間の上限となっております。なお、支給期間の終了に際して、引き続きサービスを利用されたい場合には、改めて支給決定を受けることが必要となります。
支援費制度の周知につきましては、今日まで市報への掲載を初め、独自のパンフレットの作成、関係機関に出向いた説明会、サービス受給者への申請書類の送付等を実施し、申請漏れ等がないよう努めてきたところでございますが、この3月15日付の市報に再度掲載いたします。
最後に、対象者の方々への必要な情報提供についてでございますが、サービス事業者の一覧表を作成し、サービスを受けられる方々への配付を予定いたしております。市といたしましては、支援費制度に移行した後も障害者の方々が安心してサービスが受けられるよう、関係団体等の協力も得ながら最大限の努力をいたしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
山田やすゆき : 最後に、環境問題でありますが、クロゴケグモとアルゼンチンアリについてお伺いいたします。
最初に、●クロゴケグモについてお尋ねいたします。
国内に生息しない南米原産の毒グモ、クロゴケグモが米軍岩国基地で発見され2年と4カ月がたちます。先日発表された資料によりますと、滑走路付近及び海上自衛隊の海側周辺、そして仮設北門付近で発見されたとのことであります。
一向に減るどころか、逆に範囲は広がるばかりであります。仮設北門、ここは車の往来が激しく、いつクロゴケグモが基地外に出るか大変心配であります。住民の不安を解消するためにも、米軍に完全駆除を求めるのはもちろんでありますが、岩国市の対策についてもお聞きします。
●アルゼンチンアリについてお伺いします。この問題は12月議会でも質問を行いましたが、再度取り上げたいと思います。
一昨年夏ごろから、黒磯町周辺の住民から見かけないアリが家の中やふろ場など、また夜寝ていて体をかまれたなど、居住者に不快感を与え、苦情がたくさん寄せられております。また、近くには国立岩国病院などもあり、病院に侵入した場合院内感染のおそれもあります。住宅や農作物、森林等への被害、ひいては生態系への影響も懸念されます。
こうしたことから、日本共産党東部地区委員会は、1月23日と24日に黒磯地区と東地区において、寺山守先生のご協力のもとでアルゼンチンアリの被害実態調査を行いました。私も参加させていただきました。
アルゼンチンアリの被害は私たちの当初の予想をはるかに超えるもので、黒磯地区をすべて調査したわけではありませんけれども、不快昆虫というよりは、生活破壊昆虫と言っても過言ではない状況が明らかになりました。岩国市は、地域住民の要望に対してどのように対処するのかについてお伺いいたします。
以上で壇上からの質問を終わります。
答弁(生活環境部長): まず、●南米原産アルゼンチンアリの対策についてお答えします。
国境を越えた人や物の流れの増大や国内における生物の利用の拡大に伴い、我が国に持ち込まれる生物は増加する傾向が見られます。外来種による影響の防止対策はあらゆる生物が対象となり、生物の移動経路が多岐にわたり、影響の生じ方もさまざまです。
不快害虫である南米原産のアルゼンチンアリの外来侵入は、諸外国においても地域の生態系や農業への悪影響を及ぼすことが懸念されておりますが、欧州では5700キロメートルを横断した世界最大の巣窟が発見された例もあります。一方、国内においてもここ数年、神戸市、広島市、廿日市市などや、県内では柳井市と岩国市の元町及び黒磯の一部においても定着が確認されておりますが、新たに本年2月中旬ごろ、麻里布町二丁目においても発見されております。
このアリは薬などで駆除しようとしても、他の動物や昆虫、花や草木に影響が出るおそれがあり、本市独自での対応は困難でありますので、引き続き情報収集に努め、山口県とも対応を協議してまいりたいと思います。
岩国市におけるアルゼンチンアリの影響は、現段階では定かではありませんが、今後は分布や挙動に対して一層の注意を払うことが必要であると考えております。
●続いて、クロゴケグモの現状とその対策についてお答えします。
平成12年10月に米軍岩国基地内において、本来は北米南部など温帯地域を中心に広く分布する毒グモ、クロゴケグモの生息が、米軍岩国基地報道部から山口県と岩国市に報告がありました。
それ以降、クロゴケグモの対策につきましては、国、県、市及び基地側の4者でクロゴケグモ事務連絡協議会を開催し、2、3カ月ごとに、基地報道部より発見、駆除情報などについて報告を受けており、平成12年8月1日から平成15年1月末までの成体の駆除総数は3167匹となっております。
なお、発見場所は基地内の駐機場や北側の事務所などが中心でありますが、新たな場所でも数カ所見つかっており、基地虫疫課の専門官による調査、駆除が常時実施され、特にクモが活動を始める時期やクモの活動最盛期には、他の米軍基地から専門官などの応援を受け、今まで発見、駆除された場所を中心に徹底した調査、駆除が継続されています。
基地外におけるクロゴケグモの生息調査につきましては、県と市で基地境界フェンス沿いの道路側溝やマンホールなどの調査を週2回の割合で実施し、本年1月までに延べ回数191回実施しておりますが、現在までクロゴケグモは発見されていません。
基地に対しましては、事務連絡会議におきまして、その都度基地の責任において完全駆除を行うこと、定期的に国、県、市に情報提供をすること、虫体が越境することがないようフェンス沿いの調査、駆除を徹底すること及び基地境界線の最も近い場所で発見、駆除された基地境界付近においては、より重点的に調査、駆除を行うよう要請しております。
市といたしましては、基地外で発見された場合、早期完全駆除のため、庁内の関係各課による連絡会議を開催し、情報提供をするとともに、調査、駆除方法につきましては、大阪府でのセアカゴケグモの対応マニュアルを参考にし、実施を検討することとしています。また、関係機関との協力が必要なため、岩国市医師会、国立岩国病院、岩国警察署、岩国地区消防組合、岩国健康福祉センター、教育委員会及び市の関係7団体で組織する岩国市クロゴケグモ対策調整会議を設置して連携を図っております。
今後とも市民の不安解消のため、基地周辺の生息調査を継続して実施するとともに、基地からの情報につきましても、報道機関への資料配付などを行って、市民への周知を図ってまいりますので、よろしくお願いいたします 。
*実際は、まず質問者が壇上で上記の質問を一度にすべてし終わってから、それぞれの項目について市長や担当部長などから答弁を受けますが、ホームページでは分かりやすいようにそれぞれの項目に分けています。
このように質問をし答弁を受けてから、またそれについてさらに再質問をします。再質問の時は、質問・答弁、質問・答弁と進んでゆきます。 |
★ここから再質問です。
山田やすゆき: 基地内のクモが広がっておるということは先日の報道でも明らかになっておりますが、これは私は当初の最初の対応が非常に遅れておった、まずかったと思うわけです。というのが、私がいろいろ調べた資料によりますと、最初には1997年3匹ほど見つかってるわけです。その後に1998年はゼロですが、1999年に10匹。そして、岩国市に報告があって議会で問題になったときは2000年です。ですから、最初の段階でもう少し早く手を打っておけば今日のように広がらなくてすんだと思うんです。前回の議会のときもこういうので資料で示しましたが、当初はここのところのグリーンでやってあるとこ、ここのところで見つかったわけです。次には水色でやってるとこ、広範囲に広がって、今回はこの赤いところと随分範囲が広がってるわけです。基地で専門官を呼んで云々ということですが、これに対しての米軍の専門官とかいろいろ言われますが、これについてはいつごろ、どのぐらいの人数を予定しとられるんですか。
答弁(生活環境部長): 2000年当時の関係ですが、これにつきましては基地の虫疫課専門官が5人でやっとられます。その後、平成12年、2000年の終わりごろですが、これにつきましては専門官5人と、また他の沖縄等の専門官等を5人呼ばれまして10人体制で事に当たっておられます。そして、13年の関係では、基地の方で2人の専門官をまた増員されまして、7人体制でやっておられます。そして、14年でございますが、14年におきましても基地の虫疫課専門官7人体制を維持され、それにまた横須賀等の基地からも虫疫課専門官を増員されまして13人体制でやられて、現在常時おられる7人でまた駆除の関係をやっとられるというのが現状でございます。
山田やすゆき: 報道資料によれば3月にもまた呼ばれるということですが、これは何人ぐらいでやられるんですか。
答弁(生活環境部長): 確実なお話の中では何人というのは聞いておりませんが、今までに横須賀等から応援派遣をされとるのが最大で5人でありますので、13人ぐらいの体制になるんではないかと考えております。
山田やすゆき: 新聞報道でもそうですが、このたび基地の仮設北門というんですか、そこのところから10数メートルのところで発見されたということが報道されてますし、それで基地の外へ出さないための対策といいますか、基地の方としてはどういう対策をとられとるか聞いておられますか。
答弁(生活環境部長): 基地の方からは、優先順位というのを設けられております。これにつきましてはプライオリティーの1、2、3、4段階の関係がありますが、過去にクモが発見された場所につきましては、優先段階の1ということで当たっておられます。そして、私の方としましても、境界等につきましては特に重要視してやってくれという要望もいたしております。また、岩国市と県と一緒になりまして週に2回の見回りもやっているというような現状でございます。
山田やすゆき: 先月の28日ですが、米軍のチャーター船「RYUJIN」号が岩国港に入って、基地から相当なものを岩国港へ運んでおるわけです。そして、そこから船へ積んで朝鮮へ行って米韓の軍事演習をやっておるんですが、その際にたくさんのものを運び出したわけですが、港でのクモの調査とかどのようにやられたでしょうか。
答弁(生活環境部長): 山田議員さんの物資の移動についてどのようにやられたかということにつきまして、私の方は今確認はしておりませんが、私の方で基地の方に言っておることは、クロゴケグモについての侵入経路が解明されてないということから、船舶の積載貨物等についても十分駆除処置を講じるよう要請しており、また米軍からは、米軍の責任において毒グモがいないことを確認しており問題はないとの回答を得ております。
山田やすゆき: コンテナなんかは基地の中に置いてあって、いわゆる下の方はパイプ状になっておったりいろいろあって、毒グモの一番住みやすい状況があるんじゃないかと思いますね。引き続きこれは、米軍に強く申し入れていただきたいと思うし、早期に駆除をやっていただくよう強く要望するようにお願いしときます。
山田やすゆき: 次に、アルゼンチンアリですが、昨年12月議会でもこの場で質問したわけですけれども、そのときと今日の状況は随分変わってきておると。私自身の意識の問題としても随分変わってきておると。今日、じゃあ地元ではどういう状況かということをちょっとお示ししたいと思いますが、ここに持ってまいりましたけれども、こういう状況で、これはカイガラムシですけれども、これがたくさん付着すると木は――まあこの木もそう長くもたないであろうと言われておるんですが、要するに木の栄養分を吸って、これから甘味料を出しますから、これをアリが吸うていくと。
アルゼンチンアリがおるところは、全国というか、今までわかってるところでは、在来種の例えばアリとかその他の生物がいなくなっておるということが報告されとります。
そういうことで、不快害虫だということで、対応はそれぐらいでは市としてなかなか動けないということでありますが、実際にはそういう民家の風呂にたくさんおったり、仏壇にお鉢上げたらそれが白いのが真っ黒になっておったとか、夜寝ていたら、さっきも壇上で言いましたが、噛まれたとか、家の中も普通日本の在来種であれば一列行列みたいなんで行き来するわけですけれども、このアルゼンチンアリというのは4匹、5匹、6匹と縦横にこう動くというんで、小さいけれどなかなか行動範囲が広いと、冬でも家の中でおるという状況があります。今言いましたように、噛まれたり、それから農業、作物にでもこういう影響が出てくるということでありますので、私は岩国市としてそういう住民からの訴えがあることについて、どう対応するのかについてお聞きしたいと思います
答弁(生活環境部長): お尋ねの外来種による影響の防止策としましては、あらゆる生物が対象になろうかと考えております。その経路が多岐にわたり影響の生じ方もまたさまざまではないかと思いますが、今山田議員のおっしゃられますアルゼンチンアリの外来侵入は、諸外国でも地域の生態系や農業への悪影響を及ぼすことが懸念されとるところでございます。
市では、現在のところ農産物の被害については具体的な報告はなされておりませんが、昨年、国におかれましては、生態系に影響が懸念される、注意を要する生物のリストにも載っとらんということで、現在具体的な対応策については決まったものはありません。
ですが、市としましては、県と連携して当面情報収集に努めたいと考えておりますし、議員さんご存じと思いますが、県としても必要に応じてプロジェクトチームの設置を検討してまいりたいということでございますので、動向を見ながら、発足されれば当然参加してまいりたいし、市民へ対しましても情報提供を図っていきたいと考えております。
山田やすゆき: 私の家におるから何とかしてくれというんじゃないんですね。先ほど部長も答弁されましたけど、新たに麻里布地区でも見つかったと。私たちの調査では東地区と黒磯地区ですが、そういうぐあいに岩国市でもまだ新たに出てくるかもわからん。このアリというのは、車のボンネットへくっついたりすればどこにでも行くわけですね。ほいじゃから、黒磯じゃから次は川下じゃからという順番じゃないんですよね。人についても動くし、大変な状況今からまだ明らかになってくると思います。
その地域、例えば私は黒磯地区の調査に参加したわけですけれども、例えば前の日にお風呂に入って、朝お風呂見たらお風呂が真っ黒になっておると。これはテレビでもそうですが、新聞報道でもされておりましたし、それから植木鉢の底をひっくり上げたら真っ黒なだんごになっておる。そこには、寺山先生も言われたが、雌がたくさんおると。普通はアリやハチは一つの巣の中に女王が1匹おるんですが、このアリの場合は複数、たくさんおると。ほいじゃから、繁殖するとき一気に繁殖するということで、そういう特徴があると思うんです。
私は、住民からいろいろたくさん寄せられておる、それに対して岩国市がどう対応するかということで、少なくとも今の状況がどうなっておるか、実態調査をぜひやっていただきたいと思うんですが、そのあたりについてどうでしょう。
答弁(生活環境部長): アルゼンチンアリの実態調査ということでございますが、これにつきまして岩国市全域を調査するということは大変難しい問題ではないかと考えております。現在、黒磯地区、そして元町、そして新たに出ました麻里布地区につきましては少し範囲等を、今からちょうど活動時期にもなりますので、範囲を広げて調査してみたいと考えております。
山田やすゆき: じゃあ、時間がありませんので次へ参りますが、支援費制度についてです。いろいろ多く答弁いただきましたけど、その中でも2、3質問をしたいと思いますけれども、市内に身体障害者、知的障害者の授産施設とか、それから入所施設はどのぐらいあって、どのぐらいの人数がおられるでしょうか。対象者はどのぐらいでしょうか。
答弁(健康福祉部長): 支援費制度の方に移行する施設としましては2つございまして、両方とも知的障害の関係ですけれども、1つは知的障害の授産施設のしらかば園、これは40人です。そして、昨年できましたひかりの里、これは知的障害者の更生施設ですが、ここには33人ということになっております。
山田やすゆき: これらの施設は3年ごとに申請が必要となるということですが、この間に市外から引っ越してこられたりして申請された場合、これらのサービスは受けられるかどうか。また、支給を申請した場合に本当にその施設へ入れるかどうか。その辺についてどうでしょう。
答弁(健康福祉部長): 市外から岩国市に転入された場合は、岩国市において、例えばでちょっと申したいと思いますが、例えば由宇町で支援費を受けておられて、そして岩国市へ転入してこられると。そういう場合は、岩国市において改めて申請をしていただくことになります。そして、岩国市において支給の決定をするということになります。大きな差はないと思いますが、そういう手続が必要になります。当然、施設に入っておられれば継続した決定になることが予想はされます。
山田やすゆき: 例えば施設40人とか33人とかありますね。そこは定員いっぱいでやっておられると思います。そうしないとそこの運営がうまくいかないと。それに新たに来るとすると定員オーバーするということになりますけど、それでも良いんですか。
答弁(健康福祉部長): 支援費制度が今から始まるわけですけれども、いわゆる需要と供給というのがあります。現在、岩国市においては、施設としてはしらかば園とひかりの里があります。当然供給量というものには限界がありますので、もしひかりの里とかしらかば園、あいてれば入れますけれども、やはりいっぱいのときはそれは施設と利用者の契約ですから、契約できない状況というのはおのずから出てくるものと思っております。
山田やすゆき: そういう人たちはじゃあどこでどうするんでしょうか、入れない人は。契約できない場合が出てきますね。そうした場合にはどこでどう対応するんでしょうか。
答弁(健康福祉部長): 支援費制度が4月1日から始まるわけですけれども、確かに障害者本人、また家族の方、相当な不安を抱いておられます。また、入れない状況も出てまいります。そうしたときに、今までもいろんな準備は進めてきましたが、そうした相談体制とかそうしたものは、健康福祉部高齢障害課の中において十分な体制は整えておきたいと思っております。
山田やすゆき: 先日来いろいろ調査しておりまして、支援費制度に移行して支援費は施設に支払われるわけですが、その支援費は施設が自由に使って良いというように理解して良いんですか。
答弁(健康福祉部長): この支援費は、それぞれ施設で、また居宅サービスそれぞれにおいて決定されているわけでありますけれども、またランク別―3段階ですが、ランク別が決定されておるわけでありますが、勝手に使って良いという形にはなっておりません。一定の基準があります。人件費等についても必要な形が定められております。大きくは4項目にわたって定められておるというように理解しておりますけれども、そうした中で国の基準にあった形で運営されていく、そういう形になります。
山田やすゆき: そうした場合に、例えばそこに働いておられる職員の方々はどういうことになるんでしょうか。例えば、毎年毎年給料を上げていかなきゃならないとかあると思うんですね。そういう場合に上げていく、それから施設の老朽化が進んでいろいろ資金をつくっていかなければいけないというものも当然出てくると思うんです。
そういう場合に、じゃあそのお金はどうなのかと。その中からある程度裁量に任されて、そこで施設側が勝手にそういうぐあいにやっても良いんかどうか。今いろいろ言われましたけど、小さい項目言われましたけれども、そういう場合に、例えば施設をつくっていくという場合に、じゃあ幾らか積み立てしなきゃいけない。当然あると思うんですね、つくったら。そういう場合にそういう方向に使っても良いのか。
それからまた、施設ですから理事長とか理事とかいろいろおられますけども、今の措置の場合は無報酬でやっておられると思うんです。それが今度支援費に移行すれば、その方の給料といいますか、それに使って良いのかどうなのか。そのあたりはどうですか。
答弁(健康福祉部長): ちょっと細かくなってきましたが、私も相当勉強してきたつもりではありますけれども、例えば管理者、そして訓練をされる方、訓練をされるサービス2段階に分かれておりますけれども、また管理者等も当然含まれております。これは国の基準の中でやっぱり使っていくようになります。また、施設を建設した場合にそうしたものが含まれるかというご質問でしたけれども、いわゆる減価償却、そうしたものについては費用の中に含まれると解釈しております。
山田やすゆき: 人件費についてどうですか。
答弁(健康福祉部長): 今、人件費関係を中心にご答弁申し上げたと思いますけれども、ちょっと詳しく申し上げますが、最終決定ではないと思います。これすでに施設の方にも行ってるんではないかと思いますけれども、完全な形の資料でないということをまずお断りしておきます。施設訓練等サービスに係る費用の1つ目として、指導員、介護員、看護師、理学療法士、作業療法士等の人件費等、2つ目として、栄養師、調理員の人件費等です。それと、3つ目として、施設運営にかかる基本的な管理運営費、これは管理者とか事務員とか、そうした人件費、それにいわゆる維持管理経費、光熱水費とかそういうものが入っております。それに4つ目として、先ほど言いました減価償却費等もこの費用の中に含まれていると。現時点での私の解釈はそのように理解しております。
山田やすゆき: そういうことは、施設側にもそういうことで伝わっておるんだと思います。パイが決まっとるわけですから、施設としては運営していくのにそれぞれの減価償却やらいろいろ取っていく。
そしたらこのように言われるわけです。近い将来職員の給与を15%ぐらいカットしないとこれはとても運営してはいけないということも耳にしとるわけですが、やっぱりこうすると支援費制度も、先ほど壇上でも言いましたけれども、措置から支援費に変わることによってかなりの後退をすると。
今、障害者だけの問題じゃなしに、障害者だけ1人だけでできないわけですね。施設があって、職員もおって、いろんな方がおられて成り立つわけですね。そうした場合に、施設側の方はそういうぐあいに職員の給与も下げなきゃならないということになると、日本の福祉は大幅に後退するんじゃないかと思うんです。そのあたりについて、今後岩国市としてどのようなことを国や関係機関に申していくのか。そのあたりについてはどうでしょうか。
答弁(健康福祉部長): 基本的には、支援費制度の中で事業所として支援費制度の指定を受けられてやっていかれるわけですから、やはりその経営というものは行政と離れて、そこでのいわゆる企業努力というものがあろうかと思います。人件費を削減されるとかいろいろな事情がある施設もあるかもしれませんが、基本的にはそうした事業所の経営の中においてこれが運営されていくということが支援費制度の根幹ではなかろうかと思っております。また、将来的には国等でもし政策的なことが別に出れば、そういうようなところにつきましては市としても見きわめたいとは思っております。
山田やすゆき: 憲法25条第2項に「社会福祉や社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と書いてあるわけですね。ですから、こういうような問題が出てくるということは大変問題だと思います。だから、福祉の後退にならないように岩国市も努力していただきたいと思うし、関係機関にも意見を述べて後退にならないようにしていただきたいと思います。
山田やすゆき: 次に合併ですが、市長の答弁でも8月時点でのアンケート調査ですね、統計学的な手法に基づいたものであって市民意識は把握できたと、こういうように言われます。有権者の1%にもならないようなアンケート、このことで市民の意識が本当に把握できたと思われるんでしょうか、どうでしょうか。
答弁(総合政策部長): 統計的な手法でございますので、把握できたというふうに理解しております。
山田やすゆき: その統計的な手法というのが私も詳しくわからないんですが、岩国市の有権者の0.99%ですよ。1%に満たない状態でそういう統計的な手法でと言われて、私もそこを言われるとちょっとわからないんですが、周辺の町村は今どのようなことを、説明会でもそうですが、どのような今説明会、取り組みをやられとるんでしょうか。報告いただけますか。
<すこし休憩
答弁(総合政策部長): 大変すみません。手元の資料を探しておりました。由宇町におかれましても、現在住民説明会ということで、アンケートは結果報告を2月6日にされておられます。これ新聞紙上等にはまだ出ておらないかと思いますけれども。それから、周東町におかれましてもアンケート調査やられまして、現在住民説明会終えておられます。1月28日までで終わっております。それから、錦町につきましては、住民説明会を28日までと、アンケートにつきましては3月5日までにアンケートを行うと。それから、本郷村につきましては、説明会を3月4日、5日、6日に行い、アンケートにつきましては予定がないと。それから、美川町につきましては、説明会を2月28日、3月3日、4日と、アンケートにつきましては予定がないと。美和町につきましては、2月13日から23日までを説明会を予定されておられまして、2月28日までにアンケートの返送期限を設けてアンケートを実施しておられるという状況でございます。
山田やすゆき: 周辺の町村は今言われたように、私も調べてみましたが大体間違いないと思いますが、住民説明会をちゃんとやっておられる。夏の説明会と、それから由宇町あたりは和木町と玖珂町が外れたときも説明会やっておられる。
今度は今検討協議会を踏まえてそういう説明会、これは岩国市を除いたすべてがやっておられます。アンケートもそういう形で周東町、由宇町とか、錦町ですか、それから美和町もやっておられると。
やっぱり合併というのは住民があって、住民の意向を踏まえてちゃんとやるべきだということで慎重になっておられると思うんですね。岩国市はなぜやられないのか。たった0.09%のほんの一握りの、人数で言えば198人ですよ。その人たちが、法期限までに―これは合併はいずれというんじゃなしに法期限まで、今岩国市の進めようとしとるのは法期限までにどうしょうかということ、法定合併協はね。198人しか意思表示してないんですよ。0.99%。それになぜ岩国市がやらないのかと。このことをお聞きしたいと思います。
答弁(総合政策部長): 先ほども申し上げましたように、アンケートにつきましてはサンプル数を抽出するという方法でございますので、選挙人の数と計算をされて数字を出されたのとはちょっと見解が異なっております。それを先ほど手法という言葉で申し上げたんですが。
それと、岩国市が住民説明会とかアンケートをなぜしないかということでございますが、これはこのたび検討協議会が発足いたしまして、より身近でより具体的な情報が出されると。それを皆様方に提供して、それをもとに合併の機運を高めていきたいというふうに考えておりますので、あえてこのたびアンケート調査、説明会は開かないということでございます。
山田やすゆき: その合併検討協議会のニュースというのは協議会だよりでしょうか。
答弁(総合政策部長): そのとおりでございます。それと、市報等におきまして合併の必要性につきましてもるる広報したというふうに思っております。
山田やすゆき: 市民からね、2回の協議会だより、専門用語があったり固苦しい言葉で書いて何が何やらさっぱりわからんと、こういうことですよ。これは一方通行ですね。やっぱりこういう合併問題を論議するときには市民の中へ入っていって、錦町ですか、美川町ですか、町長さんも議長さんも、特別委員会の委員長さんも一緒に参加して説明会やっておる。私はとても大事なことと思うんですね、どうなるかは別として。やっぱりそういうぐあいに岩国市も、市長が全部出るというのは大変でしょうが、助役もおられますから、分担してやっぱり地域住民に説明して、お互いがやりとりしながら、将来どうするか、これは私は絶対やらなきゃならないと思います。どうでしょう、そのあたり。
答弁(総合政策部長): 住民説明会につきましても必要性は感じておりますけれども、なんせ時間的な問題もございました。それともう一つは、出席者数ということがございまして、住民説明会の回数をいくら増やしても、参加される人数をいかにして増やすかという問題もございます。そういう意味で言いますと、市報等に掲載したり、皆様方のご希望により一定の人数が集まればこちらから説明に出向くという「イカルス」の講座等を活用していただくと、それとホームページ等も活用していただくという方がより広く皆様にも情報が伝わるというふうに判断したわけでございます。
山田やすゆき: 今言われたように、必要性は感じておるという、だけど時間的にはないと。私は、法期限までに合併しなきゃならないということないと思うんですよ、将来考えれば。参加者も限られてくると、これは関心がないからですよ。一つ、そこでちょっとお聞きしますが、時間がありませんが、合併する前の、合併するかしないかでの財政シミュレーションつくられましたか。
答弁(総合政策部長): 財政シミュレーションということでございますが、合併をするのはお金だけではございませんので、事業等が入ってまいりますので、どんな事業をするかによってすべてのシミュレーションは変わってきますので、検討協議会等において今構想をつくっております。それに基づいてまちづくり計画が今度法定合併協が成立したらでき上がります。そういうものをもとに実施計画に匹敵するような財政フレームをつくっていってやっていかないとシミュレーションは描けないというふうに理解しております。
山田やすゆき: 他の市町村ですね、日本全国広いわけですが、そういう合併しない場合とか合併したらどうなるという、そういう財政的なフレーム、シミュレーションつくったとこたくさんあるわけです。時間がありませんから、次にまた今度の機会に譲りますが。
最後に、きょうの新聞報道で美和の町長さんが発表しておりますが、白紙状態だと、合併については。これについて市長はどう感じられましたか。
答弁(市長): 前回の合併協議会、6回やりました合併協議会の中で、7市町村でしたか、で協議をした結果を踏まえて、今議会3月議会で法定合併協議会を立ち上げようという議案を出そうということで一応の了解をいただいて今進めてるところでありますし、美和町においてもそのように努力するというふうに私は聞いておりますので、それを期待したいというふうに思ってます。
山田やすゆき: 最後ですが、やっぱり住民説明会、これは絶対時間かかってもやっていただきたい。そうしないと、本当に岩国市の顔が、先ほど壇上で言いましたが、将来の顔が見えないとかそういうのもあるんですね。やっぱりそれをやるべきだと。そのことを要求しときます。
以上 です。