ツアー確定までの経緯
◆ Lee-Sarah Special Bigband が、
第47回 Monterey Jazz Festival に参加させて頂ける事が確定。普通ならこれだけでも大事件なのであるが、諸々の経緯を経て、Jack London Square にある著名なライブ・ハウスである Yoshi's で演奏出来る運びとなった。これは、バンドのドラマーの Mitomo 氏のご家族が何と Yoshi's の関係者の知り合いであるという、極めて有難い幸運が重なって実現したものである。Yoshi's での演奏には、これまた人脈を生かして、著名で大ベテランのトランペット奏者でハイ・ノートの冴えも素晴らしい Bobby Shew 氏を、ゲストとして招聘する事が出来た。
● Yoshi's がある街、Jack London Square (英語)
● 世界的なジャズ・フェスティバル、Monterey Jazz Festival (英語)
● 著名なライブ・ハウス、Yoshi's (英語)
● 著名なトランペット奏者、Bobby Shew (英語)
◆ リズム・セクションの要であるベーシストの Takakusaki 氏がツアーに参加出来ない事が判明して窮地に陥ったが、アメリカ在住の Okada 氏という名手が参加する事が確定。その他のメンバーの一部も参加出来ないのが非常に残念であったが、何とか人員補充が可能となって、日本国内での演奏のレベルをキープ出来た。この点でも、我々バンドは非常に幸運であったと言える。
◆ バンドのマネージャーの Fukutsu 氏は、アメリカ西海岸のドライブを20回も実施したという驚異的な経歴の持ち主。この貴重な経験を生かして、ツアーの行程をレンタカーで消化する事が可能となった。
Fukutsu 氏は、旅程の設定、航空券やホテルの予約の手続、各種支払と会計、ツアー・コンダクター、サックスの演奏と、全てを無難にこなし、スーパー・マンぶりを見せ付けた。
2004年9月15日
◆ 8:30
アメリカでレンタカーを運転する可能性を考慮し、運転免許センターで国際免許を取得。結局筆者は運転しなかったのであるが、ちょっとだけ残念。だが、左ハンドルと右側通行は、やはり慣れていないと恐ろしい。
◆ 16:50 (以上、日本時間)
成田空港より、ANA-NH008 便にて出発。15日の午後に出発して、日付変更線を越えての8時間の飛行の後、到着後の現地での時間が15日の昼前に戻って、たいした休憩もナシで夜に演奏という強行軍。Yoshi's での演奏が終了するまで、体力は維持出来るのだろうか?
◆ A M (以下、現地時間)
San Francisco 空港に到着。筆者は10年ぶりの San Francisco 空港 だが、新築された空港の施設の大きさに驚く。ゲートを出てすぐに、レンタカーを借りる。外国旅行に慣れたメンバーでも、大人数で車を借りるとなるとやり取りが複雑になって意思の疎通が難しく、時間が掛かってしまうものである。4台の車で、Jack London Square へ向けて移動開始。左側座席のドライバー、クネクネしたハイウエー、グリーンの標識に英語の表記、全て英語の看板。余りにも快適なドライブで、気分はもはや完全に観光客。
◆ Jack London Square は、サンフランシスコ湾を挟んで対岸にある。橋を渡って、Oakland 市街を通過。Oakland 出身のバンドである Tower Of Power の作品、"Back To Oakland" のジャケットを連想させる情景が展開していたが、ジャケットの正確なレイアウトを思い出せず。
● City of Oakland (英語)
● 我々のツアーに直接の関連はないが、Tower of Power (英語)
◆ P M
宿泊先である The Waterfront Plaza Hotel に到着。演奏場所である Yoshi's から、歩いて3分。
● The Waterfront Plaza Hotel から、Jack London Square の一角を望む。平日の為であろうか、人影はまばら。我々の意気込みと裏腹の、気の抜けたのんびりとした空気。
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● Yoshi's の入り口。9月の出演者は、Wallace Roney 、Pieces Of A Dream 、加藤登紀子、Christian McBride 、John Scofield など、余りにも豪華。我々が出演できるとは、とても不思議な感じ。
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◆ 15:55
Yoshi's に到着。広くて、見やすくて、演りやすい、理想的なライブ・ハウス。特に、音響は抜群。寿司店も同じ建物内にあるが、基本的には別室である。寿司店とライブ・ハウス、共に清潔感が保たれており、非常に快適な居住感覚。
◆ 16:10
2004年より Lee-Sarah Special Bigband のコンサート・マスターに就任したトロンボーン奏者の Nakamura 氏は、Yoshi's と
Monterey Jazz Festival での演奏を成功させる為に、非常なエネルギーを注ぎ込んで来た。そしてリハーサルの直前、ゲストの Bobby Shew 氏に、演奏する楽曲のアレンジの概説とアドリブを行う箇所の指定を行うという大役を担った。この日のコンサートのプログラムが恙無く遂行されたとすれば、
Nakamura 氏の功績が非常に大きいのである。
◆ 16:20
Bobby Shew 氏を迎えてリハーサルが開始された。事前に我々から提供された情報と短い時間のリハーサルで、バンド側の意図を素早く捕らえ、本番には見事に演奏をまとめ上げる力量は流石。華麗なハイ・ノート・ヒッターで派手な演奏が得意であると何となく予想していたが、実際の演奏では寧ろ、音量と音程を安定させる技術の素晴らしさの方が印象的。アドリブでの音の選択も見事で、発想のレベルの高さと深い経験が伺われた。
◆ 18:00
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◆ 23:30
本番終了。メンバー全員、サスガに疲れた。2nd ステージは、特に厳しかった。だが、会場の音響の圧倒的な素晴らしさ、
Bobby Shew 氏の流麗で隙のない吹奏、聴衆からの予想以上の拍手などに助けられ、無難にまとめる事が出来たと言えそう。共演についても、予想以上に上手く行ったと思われる。貴重な体験であった。
紹介文
DIRECT FROM JAPAN !
Lee Sarah Big Band
With Special Guest
Bobby Shew
Wednesday, September 15
$12
Shows at 8:00pm & 10:00pm !
The Lee Sarah Big Band
comes to
Yoshi's
after their appearance at this year's
Monterey Jazz Festival
. Established in 1985,
the Lee Sarah Big Band
is 20 members strong and is comprised of some of the best jazz musicians from Japan. Most of the members are the alumni of Waseda University High Society Jazz Orchestra and Keio University Light Music Orchestra, both leading universities in Tokyo with famed jazz programs. The name Lee Sara is a Japanese play on words. Most of the members are 'salary men.' In Japanese, it's pronounced like 'sara lee man.' The group reversed 'sara lee' for 'lee sara.' The big band performs internationally every 3-4 years so this is a special, exclusive appearance at Yoshi's. They have performed at many of the prestigious festivals in Japan and also performed at the Montreux Jazz Festival in Switzerland. The big band will be joined by legendary trumpeter and educator
Bobby Shew
. He has performed with some of best jazz msucians and groups of all time including Tommy Dorsey, Woody Herman, Benny Goodman, Buddy Rich, Art Pepper, Bud Shank, Horace Silver Quintet, Oliver Nelson and many more.