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美術展へ行かなければ 2012(5)
2012年12月13日
リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝
Masterworks from the Collections of the Prince of Liechtenstein
国立新美術館

◆ 主な出展作品・・・
● アンソニー・ヴァン・ダイク Anthony van Dyck
マリア・デ・タシスの肖像 Portrait of Maria de Tassis (1629/30年頃)
今にも何か面白いことでも話し出しそう。モデルの個性をリアルに移し取っていることが想像される。女性的な優美さと威厳を兼ね備えた、バロック的なダイナミックな筆致の肖像画。
● エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン Marie Elisabeth-Louise Vigee Le Brun
虹の女神イリスとしてのカロリーネ・リヒテンシュタイン侯爵夫人(旧姓マンデルシャイト女伯) Portrait of Princess Karoline von Liechtenstein, nee Countess von Manderscheid (1793年)
夢を見るような心地で空を雄飛する人物像。今日的な視点からすれば、これまたロココ趣味全開といったところだが、足元に立ち上る何やら黒い煙(?)は、フランス方面から立ち昇る自由主義の狼煙か何かだろうか?

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2012年10月21日
メトロポリタン美術館展 大地、海、空 - 4000年の美への旅
Earth, Sea and Sky : Nature in Western Art ; Masterpieces from The Metropolitan Museum of Art
東京都美術館

◆ 主な出展作品・・・
● ドッソ・ドッシ (本名 ジョバンニ・ルテーリ) Dosso Dossi (Giovanni de Lutero)
人間の三世代 The Three Ages of Man (1514-1515年頃)
16世紀の人間が見ても、現代人が見ても、何とも柔和な風景絵画。
● ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Tuener
ヴェネツイア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む Venice, from the Porch of Madonna della Salute (1835年頃)
横 122.2cm ながらも大きなスケールを感じさせる、ターナー的作品。むせ返るような熱い蒸気が川面に満ちているようである。
● ウジェーヌ・ドラクロワ Eugene Delacroix
嵐の中で眠るキリスト Christ Asleep during the Tempest (1853年頃)
● フィンセント・ファン・ゴッホ Vincent van Gogh
糸杉 Cypresses (1889年)
毎度の事ながら、燃え上がる情念という表現をついつい使いたくなる、クネクネした筆使いを用いた厚塗りの油彩画を見ていると、作品の前に立ち尽くさざるを得なくなる。
● スタンリー・スペンサー Stanley Spencer
クッカム・ライズのキング氏の庭 King's Cookham Rise (1947年)
一見すると写実的だが、詳細に見ると素朴派的な非現実的空間を感じさせ、濃密な才能の揺らぎ立ち昇らせる、微妙な風景画。

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