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美術展へ行かなければ 2012(4)
2012年9月16日
ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅
Paul Delvaux Odysee d'un reve
府中市美術館

◆ 主な出展作品・・・
● グラン・マラドの水門 (南側の眺望) Eeluse des Grands Malades (Vue vers le sud) (1921年)
印象派的な手法を用いた、写実的な見事な風景画。デルヴォーの後年の幻想的な作品への方向性は全く示されていない。
● 森の小経 Allee dans la foret (1921年)
写実的な風景画、生き生きとした緑色が素晴らしい。
● 森の中の裸体群 Suite de personnages nus dans une foret (1927-28年)
ここでデルヴォー的作品の先駆と言うべき裸体画が登場。全体に茶褐色で、何とも表現しがたい微妙な作品だが、人物の表情はどことなくマリー・ローランサンっぽい。
● 夜明け L'aube (1944年)
デルヴォー的世界観は確立されいる。着衣の人物が大きく、裸体画は非常に小さく描かれていて、健全である(?)。

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2013年7月1日(2)
ベルリン国立美術館展
From Renaissance to Rococo - Four Centuries of European Drawing, Painting and Sculpture
国立西洋美術館

◆ 主な出展作品・・・
● ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer Van Delft
真珠の首飾りの少女 (1662-1665年頃)
左側にある窓から差し込んでくる光とそれに対峙する女性という、フェルメールの作品ではお馴染みの構図。東京都美術館の「真珠の"耳"飾りの少女」の大盛況ぶりと違って、こちらの方は静かなものである。同じように素晴らしい作品であるのだが・・・。
● ヤン・ステーン Jan Steen
喧嘩するカードプレーヤー Card Players Quarreling (1664-1665年頃)
テーブルを囲んで繰り広げられる乱痴気騒ぎは、ヤン・ステーンが経営する居酒屋では日常的な風景だったのだろう??

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2012年7月1日(1)
マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝
Masterpieces from the Royal Picture Gallary Mauritshuis
東京都美術館

◆ 主な出展作品・・・
● ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer
真珠の耳飾りの少女 Girl with a Pearl Earring (1665年頃)
すっかり有名になってしまった逸品。美術館に朝一番に行って、入場40分待ち。もちろん、展示されている当作品の前も長蛇の列になっていた。並んでいたご婦人が、「上野動物園のパンダみたい」と語っていた・・・。黒い背景の中で振り向く女性像というシンプルな描写だが、フェルメールの作品の言葉でも特に、何とも表現できない神秘性が横溢している。
● ヨーハン・ゲオルク・ツィーゼニス Johann Georg Ziesenis
ソフィア・ヴィルヘルミナ妃の肖像 (オラニエ公ヴィレム5世の妻) (1768-1769年頃)
プロイセン王国の王族の、見事な肖像画。ヴィレム5世の肖像も展示されている。
● フランス・ハルス Frans Hals
笑う少年 Laughing Boy (1625年頃)
極めてフランス・ハルス的な、素早くラフに描かれた、ニカっと笑う少年像。
● フランス・ハルス Frans Hals
ヤーコプ・オリーカンの肖像 Prtrait of Jacob Olycan (1625年)
「笑う少年」の作者が、「本業」での技術を発揮した、堂々とした肖像画。
● ヤン・ステーン Jan Steen
牡蠣を食べる娘 The Oyster Eater (1658-1660年頃)
高さは 20cm しかない。ヤン・ステーンは、副業で居酒屋をやっていたそうで、画家自身がそこで観察していたと思われる酔っぱらって騒ぐ民衆を多く描いている。民衆の姿を生き生きと描く彼が、牡蠣を食べながら思わせぶりにこちらを見る女性を描いているが、そこに何やら個人的な感情を含めているのではと読み取るのは容易ではなかろうか。

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