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2001.11.27
TOYOTA EUROPEAN / SOUTH AMERICAN CUP

バイエルン・ミュンヘン(ドイツ) 1-0 ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)


選手よりデカいニールセン主審

ゴール◆延長後半4分 クフォー
代々木 国立競技場◆キックオフ19時13分◆晴◆観衆51,360◆主審 ニールセン◆副審 イエプセン、ニルソン

GK 1 カーン
DF 2 サニョル
DF 3 リザラス
DF 4 クフォー
DF 12 R・コバッチ
MF 8 N・コバッチ - (後31) 19 ヤンカー
MF 17 フィンク
MF 23 ハーグリーブス - (後31) 10 スフォルツァ
FW 9 エウベル
FW 13 パウロ・セルジオ
FW 14 ピサロ - (延後13) 6 ティアム
GK 1 コルドバ
DF 2 ブルディッソ
DF 4 マルティネス - (前18) 22 カルボ - (延後6) 16 カレーニョ
DF 6 スキアビ
DF 14 ロドリゲス
MF 5 セルナ
MF 10 リケルメ
MF 13 トラベルソ
MF 26 ビジャレアル - (延前10) 29 ピント
FW 7 バロスケロット (退 - 前44)
FW 11 デルガド

◆ 昨年は大挙して押しかけたボカのサポーター、今年はそれ程でもない。しかし、バイエルン・サポーターよりは多く、ゲーム中ずっと叫び続けるパワーには敬服。だが、時折聞こえるバイエルン・サポーターの野太い声も、遠くから聞こえる。
◆ チャンピョンズ・リーグを制したバイエルン・ミュンヘン、監督にヒッツフェルトを迎えて以降、堅実でムダのないサッカーは完全に定着している。経営が非常に固く、ムダな出資による必然性の希薄な選手の獲得は、他のビッグ・クラブと比較すれば、非常に少ないと言えるであろう。地味なラインナップと言えなくもないし、ゲームでの目の覚めるようなスペクタクルを拝める機会も稀である。しかし、チーム戦術にムダがなく、ゲーム展開はソリッドであり、その点では清々しささえ感じるし、退屈でもない。最終的には得点して勝利するのは自分達だという強い意思も、シーズンやゲーム中でも一貫して減衰しない。
◆ タイトなスケジュールを押してやってくるヨーロッパ・チャンピョンと、時間的に余裕を持って一泡食わせてやろうと待ち構える南米チャンピョンという図式。バイエルンは今シーズンもチャンピョンズ・リーグを戦い、多くが各国代表選手であって、非常にタイトなスケジュール、コンディションの維持が非常に厳しい。バイエルンは非常に守備が固く、このゲームでも守備を固めてのカウンターを狙う形を主体にすると予想された。しかし、昨年のトヨタ・カップを思い出せば、ボカもどちらかといえばカウンター狙い、しかも今年も強い世界のバイエルン。動きの少ない内容も予想されたが、実際は少し違った。
◆ バイエルン。エフェンベルグの位置には、フィンクと、期待の20歳、イングランド代表のハーグリーブスが入った。前線には、エウベル、パウロ・セルジオ、ピサロの南米のトリオを並べてゴールを狙う。ボカでは、なんと言ってもリケルメがゲームを仕切り、FWのスピードも非常に速い。両者ともDFラインを極端に下げる事がない為、フォーメーション全体がコンパクトになって、ゴールの間を激しく動く。ボールが動くスピードも速く正確。だが、スペースも無い為と、両チームのディフェンスが固い為、潰しあいが続く。ミドル・シュートが少ないし、打ってもすぐカットされる。
◆ ボカのリケルメ、バロスケロット、デルガドのトリオによる決定機もあった。しかし何と、1st ハーフ終了間際にデルガドが、イエロー・カード2枚で退場。ボカは、フォーメーション的には、FWに選手を入れず、FWより後ろのフォーメーションをそのままにし、守備を固くしたまま。守備を薄くするワケには行かない。前線でボールを展開しにくくなった為、チャンスを作れない。リケルメにはボールが集まるが、パスの出し先がいない為、そこでストップしてしまう。リケルメ本人も突破しようとするが、警戒されて3〜4人に囲まれる。しかし、それでも仕掛けてくるリケルメは本当に凄い。
◆ バイエルン、一人少ないボカを攻めきれず。だが、タイトなスケジュールで疲労しているハズのバイエルンは、コンディションの悪さ感じさせない動きで、決して手を抜いてはいない。こう着したまま、90分が終了する。
◆ 延長の後半、DFクフォーが、ボカのゴール前の混戦から得点。クフォーは、それまでバイエルンのゴール前で非常にクールに守備に専念し、ほとんど攻め上がる事は無かった。得点した時間帯、いつのまにかボカのゴール前に上がっていた。クフォーはMVPを獲得したが、チームへの貢献度は、ゴールした事実以上に守備面で高い。
◆ 確かに、スペクタクルなシーンを拝めるゲームではなかったし、得点が90分で入らなかったのは残念であった。特に、退場者を出したボカはゲーム展開が難しくなった。バイエルンも、なかなか攻め切れなかった。しかし、ゲームの厳しさは120分一貫していたし、両チームの闘志も持続していた。見応えはあった。
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