遺言書の基礎知識

戸籍とりよせ便

伊佐行政書士事務所
千葉県野田市 TEL:04-7129-0803

遺言の方式

1.自筆証書遺言・・・自分で手書きします。

ワープロの使用や他人の代筆は不可。手軽に書ける反面、改ざんや隠ぺい、 方式の不備で無効になるなどの理由で、遺言の内容が実現されない可能性があります。

2.公正証書遺言・・・公証人に書いてもらいます。

公証役場へ出向いたり、証人を揃えたりする必要があるため、費用と手間がかかりますが、内容の実現性は高いです。

公正証書遺言を作成するには、証人が二名必要です。推定相続人やその配偶者などは証人にはなれませんので、遠縁の親族や、友人、知人になってもらう必要があります。 自分の財産の内容を他人には話しにくいものですので、証人を誰に頼むか悩む人が多いです。

行政書士に依頼されますと、行政書士側で証人を手配することができますので、こうした心配はご無用です。

3.その他・・・秘密証書遺言など。

ほとんど利用されていません。

遺言には様々な方式が法律で定められていますが、利用されるのはほとんどが自筆証書遺言か公正証書遺言のどちらかです。それぞれに特徴がありますので、 自分に合った方式を選んで、遺言を残すといいでしょう。

遺言事項

遺言書に書くことにより法的に有効になる事項は決まっています。それ以外の事項を書くことはできますが、法的な意味では無効となり、 その実現は相続人等の任意に委ねられます。

法律上の遺言事項

  • □ 相続分の指定・・・法定相続分とは異なる割合を指定することができます。
  • □ 遺産分割方法の指定・・・不動産を売却して分けるとか、Aに預金を、Bには不動産を相続させるなどの指定方法もあります。
  • □ 推定相続人の廃除または廃除の取消・・・相続させたくない人を排除することができますが、遺言執行者による家庭裁判所への申し立てが必要です。
  • □ 特別受益の持ち戻しの免除・・・特定の者への生前贈与は、分割時に遺産の前渡し分として計算しますが、持ち戻しを免除することによって、生前贈与分は 相続財産から切り離して計算することができます。
  • □ 5年以内の遺産分割の禁止
  • □ 遺贈・・・相続人にも、相続人以外の者にも遺贈ができます。
  • □ 遺言執行者の指定
  • □ 認知

遺言執行者とは?

遺言で財産の分配方法を指定しても、相続人全員が、そのとおりになるように協力してくれるとは限りません。 いくら遺言があるといっても、遺言の内容に不満がある相続人が、相続開始後の手続きに非協力的な態度をとりますと、 遺言の内容の実現が思うように進まないことがあります。

そんなとき、遺言執行者を選任しておけば、登記や預金の分配など、相続開始後の手続きを確実に進めることができます。

遺言を準備しても、亡くなった後に、内気の奥様が、気の強い子や、その配偶者に強力に説得され、遺言が有名無実のものとなってしまうということもあるのです。

遺言の効果

遺言事項について法的な効力が発生します。遺言で全ての財産の分配方法が決められている場合は、遺産分割協議が不要になります。 不動産の名義変更も遺産分割協議書なしで、遺言書により手続きが可能になります。

遺言を書くことによって、どんな効果があるのでしょうか?それがわからないと、自分が書いた方がいいのかどうか、決められませんね。 例えば次のようなときに効果がありますので、該当する方は遺言作成を考えてみましょう。

財産の分配について

(1)子供がいないので、遺産が兄弟姉妹にもいってしまうかもしれない。全て配偶者に相続させたい。
→遺言がないと、四分の一は兄弟姉妹が相続することになります。財産が不動産しかない場合は、不動産を売却して遺産分割をしなければならなくなることも。

(2)子供たちの仕事が上手くいっていないので、残される配偶者の生活が心配。遺産はとりあえず妻に全部相続させたい。
→遺言がないと、財産は配偶者と子が二分の一ずつ相続します。もしも子が借金をしていて場合返済を滞らせていた場合、相続した不動産を差し押さえられたりする可能性も。

(3)二人の子供が相続人だが、同居して面倒を見てくれている長男に家を相続させ、預金は半分ずつ分けてもらいたい。
→遺言がないと、全ての財産を半分ずつ分けることになります。不動産の価額が高く、預金が少ない場合は、不動産を売却しなければならなくなることも。

(4)近所に住む次男の嫁(次男は事故で死亡)に、とても世話になったので、財産を分けてあげたい。
→遺言がないと、次男の嫁には財産は行きません。(次男との間に孫がいれば、孫に相続財産が行きます。)

(5)自営業をついでくれている次男に店舗を相続させ、預金は長男に相続させたい。
→遺言がないと、次男が自営業に貢献してきたことが評価されず、兄弟間で不公平感を生む原因になることがあります。

(6)親族がいないので、隣人にとても世話になった。お礼の気持ちとして財産を贈りたい。
→遺言がないと、死後、相続財産を隣人に渡す事は大変困難です。

(7)不誠実だった配偶者に財産を残したくない。
→相続人廃除の手続きをしておく必要があります。生前に手続きをしにくい場合は、遺言でする必要があります。

その他

(1)痴呆が始まった配偶者が心配なので、信頼できる人に施設入所の手配や財産を管理してくれる後見人を頼みたい。
→遺言がないと、残された配偶者の財産管理が適正に行われず、希望しないような施設に入所させられたりする心配もあります。

(2)子に浪費癖があるので、孫に直接財産を残したい。
→遺言によって孫に財産を贈り、子の浪費を間接的に制限することができます。遺言のほか、孫を養子とすることで相続人にすることもできます。

(3)愛人の子供にも財産を分けたい。
→何らかの理由で生前に認知できない場合は、遺言で認知したり、遺贈することによって財産を残すことができます。

こういう方はご相談を

遺言は自分で作ることができますが、その内容を確実に実現させるには、いくつかのハードルがあります。 いろいろ調べた結果、専門家に頼もうと考えた方たちは、次のような点に着目していらっしゃいます。

□ 本で勉強しても、自信がもてない。遺言の内容が実現されるか心配。

□ 生前に遺言の存在を家族に知らせたくない。

□ 自宅で遺言書を保管しても、強引な長男にいいようにされてしまいそうで心配。

□ 遺言執行者を頼める人がいない。

□ 配偶者や子供の後見人を頼める人がいない。

□ 入院しているので、自分で書くのは難しい。

□ 証人になってもらえる人のあてがない。

□ 相続後の手続きがわからない。忙しくて自分ではできない。

 
(C)戸籍とりよせ便 2015 伊佐行政書士事務所 All Rights Reserved. 当ホームページの無断転載、転用を禁じます。サイト内の情報の利用は自己責任でお願い致します。