Robbie Robertson

(GuitarMagazine 1995 July)

レコードに合わせてコピーするという行為は、俺の主義に反するものだったからね。

だってそうだろう?オリジナルとそっくり同じカバーだったら、俺はオリジナルと聴くよ。

(1995,FEB Player誌)

Q.あなたの強引なヴィブラートは、ブルースのボトルネック奏法を指だけで

真似したことに由来してるんですね。

A.まだ無知だったので、ボトルネックを使っているなんて知らなかったんです。

私は練習に練習を重ねて同じ音を出そうとしました。

ボトルネックを使ってるんだと知った時には、時間を無駄に使ってしまった自分を馬鹿だと思いました。

ボトルネックを使えば、簡単にああいうサウンドを出せますが私はボトルネックを使いませんでした。

指で弾くという私なりの会社によって、他の誰とも違う独自のサウンドが出来たわけですから。

QDylanのGoing Going Goneで演奏に代表されるピッキング・ハーモニクスは何が元になっているのですか?

A.少年時代にピーンという音をたまたま発見したんです。

時々アトランダムに出てくるその音を、意識的に、常に出してみようとしたのが始まりです。

それが後になって私のスタイルになりました。

Q.ラストワルツの中でとてもユニークなギターを使っていますが、

たとえば、「ザ・ウェイト」ではダブルネックでしたね。

A.ああ、あれは古いギブソンで、非常に珍しいギターです。

6弦のギター部分にはビグスビーのトレモロ・アームが付いていて、もう一方はマンドリンです。

とても美しい音が出るギターで、今でもスタジオにあります。

Qそれからハープギターも使っていましたね。

A.それもまた古いギブソンです。

1900年代に初めて登場したものですが、私が使ったギターは1920年代に作られたものだと思います。

上手くチューニングしておくと、どんな音を弾いても共鳴を起こしてエコーが得られるんです。

ちょっと大きいので、運ぶのが大変なのが難点ですが、

とてもユニークなサウンドなので「ラストワルツのテーマ」に最適だと思ったのです

(2003,FEBGuitar Magazine誌)

Q昔は1日中練習していたようですね。

Aそう1日12時間、寝ても覚めても、それこそトイレに行く時でもギターを抱えて練習してたよ。

誰かのレコードでスライドギターを聴いて、どうしたらこんな音が出せるのかと、指先が血だらけになるまでトライしたこともあった。

初めて南部に行ってボトルネックを使っているプレイヤーを観た時はちょっと腹が立ったね。なんだよ、こんなの詐欺みたいなマネをしてたのかって(笑)

おかげで繊細かつ素早いトリル奏法はうまくなったけどね。

Back