Altair簡易JavaIDE

第0.43版 2016年10月23日
第0.13版 1999年 5月 4日

概要

Javaの簡易IDEです。
プロジェクト管理、クラスブラウザ、ビルド、jdbをラップしたデバッガが使用できます。
プロジェクトファイルのファイルフォーマットはXML形式のファイルを使用しています。
ビルドはpackage分を抽出しパッケージに相当したディレクトリを自動的に掘ります。
デバッガでは、簡単なパーサによってクラス名を抽出しています。
JDKのソースにステップインすることが可能です。
テキストエディタは秀丸等のエディタを使用することができます。
GnuのRCSを使用してソースの版管理ができます。
Javaとの連携ではおもに標準入出力をパイプにつないで行っています。

Mainウィンドウ

Altair簡易JavaIDEのメインウィンドウです。
プロジェクトの一覧を表示します。

Projectウィンドウ

ひとつのプロジェクトに対応するウィンドウです。
Mainウィンドウから開かれます。
プロジェクトに含まれるソースの一覧を表示します。

Classウィンドウ

クラスブラウザのメインウィンドウです。
Projectウィンドウから開かれます。
アーカイブに含まれるクラスの一覧や
プロジェクトに含まれるクラスの一覧を表示します。

Memberウィンドウ

クラスのメンバー一覧を表示するウィンドウです。
Classウィンドウから開かれます。

Beanウィンドウ

クラスのJavaBeansとしてのAPIを表示するウィンドウです。
Classウィンドウから開かれます。

Debugウィンドウ

jdbでデバッグトレースするためのウィンドウです。
ProjectウィンドウおよびDebugウィンドウから開かれます。
簡単な編集機能を備えています。

Outputウィンドウ

ビルドの結果やjdbの出力を表示するウィンドウです。

Breakpointウィンドウ

ブレークポイントの一覧を表示するウィンドウです。
Debugウィンドウから開かれます。

Exit

MainウィンドウとMainウィンドウから開いたウィンドウを
すべて閉じます。(Altair簡易JavaIDEを終了します。)

New

新規Javaプロジェクトを作成します。
ファイルダイアログでプロジェクトディレクトリを作成し、
拡張子.jprのプロジェクトファイルをそこに作成してください。

Open

Mainウィンドウでプロジェクトが選択されている場合は、
そのプロジェクトがオープンされ、Projectウィンドウが表示されます。
Mainウィンドウでプロジェクトが選択されていない場合は、
既存のJavaプロジェクトをファイルダイアログで選択し、
JavaプロジェクトをMainウィンドウに登録します。
注:登録されているプロジェクトでもパスが違っているとオープンできません。
パスが違っている場合は、一度下記「Close」で閉じてから開き直して
ください。

Close

Mainウィンドウに登録されているJavaプロジェクトを
Mainウィンドウから削除します。
Mainウィンドウから削除してもJavaプロジェクト自体は
削除されませんので、本当に削除する場合は、
エクスプローラで削除してください。

TextEditor

標準で用いるテキストエディタの設定を行います。
デフォルトでは、「C:\Program Files\Hidemaru\Hidemaru.exe」が
設定されています。

SourcePath

すべてのJavaプロジェクトで共通に用いるソースのパスを指定します。
JDKのソースのアーカイブを解凍したディレクトリを指定しておくと
デバッガからJDKのソースにステップインすることができます。
デフォルトでは、「D:\jdk1.2\src」が設定されています。

VersionControl

Gnuのci,co,rlog,rcs,rcsdiffのコマンドのあるパスを指定します。
正しく設定されているとGnuのRCSを用いてソースの版管理を
行うことができます。
デフォルトでは、「D:\usr\local\bin」が設定されています。

WebBrowser

Webブラウザの設定を行います。デフォルトでは、
「C:\Program Files\Internet Explorer\Iexplore.exe」が
設定されています。
(Appletの動作確認に用いるためのものです。)

Close

ProjectウィンドウとProjectウィンドウから開いたウィンドウを
すべて閉じます。
注:クラスブラウズ情報、ブレークポイント情報は失われます。

OpenEditor

選択されたソース(.java/.html)を設定されたテキストエディタでオープンします。

OpenDebugView

選択されたソース(.java)をDebugウィンドウでオープンします。

AddFile

プロジェクトにソース(.java/.html)を追加します。
追加するソースは<プロジェクトディレクトリ>/src/の下に
置かなければなりません。
同じファイルが既に含まれている場合は追加されません。

RemoveFile

プロジェクトに含まれるソース(.java/.html)をプロジェクトから削除します。
ソースファイル自体は<プロジェクトディレクトリ>/src/の下に
残ったままなので、本当に削除する場合は、エクスプローラ等で
削除してください。

AddAllFiles

<プロジェクトディレクトリ>/src/の下にあるソース(.java/.html)を
プロジェクトに一括して追加します。
同じファイルが既に含まれている場合は追加されません。

ClassBrowser

クラスブラウザをオープンします。

TextEditor

設定されているテキストエディタをオープンします。

Build

プロジェクトのビルドを行います。
ソースをデスティネーションディレクトリにコピーし、
そこで「javac -g」でコンパイルします。
クラスファイル(.class)の日付がソースファイル(.java)の日付より
新しい場合はコンパイルはされません。
デフォルトではデスティネーションディレクトリは
<プロジェクトディレクトリ>/classes/になっています。
ソースにpackage文が含まれている場合は、
デスティネーションディレクトリにディレクトリを掘り、
そこにソースファイルをコピーします。
コピーされたソースファイルは削除しません。
コンパイラの標準出力、標準エラー出力は
Outputウィンドウに出力されます。
コンパイルエラーを表示した行をダブルクリックすると
ソースを開きます。

Rebuild

プロジェクトのリビルドを行います。
上記「Build」とだいたい同じですが、Rebuildは
ソースファイル(.java)に対応するクラスファイル(.class)がある場合、
クラスファイルを削除してからビルドを行います。

Deprecation

JDKのバージョンアップで推奨されないメソッドに関する詳しい情報を
出力しながら、プロジェクトのビルドを行います。

StopBuild

ビルドを中止します。

Clear

デスティネーションディレクトリ配下に
コピーされたソースファイルを削除します。

Run

プロジェクトを実行します。
標準出力、標準エラー出力はOutputウィンドウに出力されます。

Stop

実行中のプロジェクトを終了します。

Application

プロジェクトの種別をJavaアプリケーションにします。
ソースファイル(.java)を選択してから実行します。
ソースファイルで定義されるpublic classが実行するクラス名に
なります。ソースファイルにpublic static void main(String[] arg);が
なければなりません。コマンド引数も設定可能になっています。

Applet

プロジェクトの種別をJavaアプレットにします。
ソースファイル(.html)を選択してから実行します。
ソースファイル中に<APPLET>タグがあることが必要です。

DestinationDirectory

デスティネーションディレクトリの設定を行います。
デフォルトでは(特に設定がない場合は)、
<プロジェクトディレクトリ>/classes/になっています。
デスティネーションディレクトリの設定は、
複数のプロジェクトで同じパッケージを作成する場合に有効です。

Import

プロジェクトがインポートするパッケージや
使用するクラスファイルが展開さているディレクトリを設定します。
プロジェクトがライブラリプロジェクトを使用している場合、
ライブラリプロジェクトのデスティネーションディレクトリを設定します。
パッケージやディレクトリが複数ある場合は「;」で区切ります。
ここで設定したパッケージやディレクトリは、コンパイル時や実行時の
クラスパスになります。

SourcePath

プロジェクトがライブラリプロジェクトを使用している場合、
ライブラリプロジェクトのデスティネーションディレクトリを
設定することによってデバッグ時にライブラリプロジェクトのソースに
ステップインすることができます。ただし、
ライブラリプロジェクトのデスティネーションディレクトリ配下の
ソースが削除されていてはなりません。

CheckIn

Gnuのciコマンドでソースファイルをチェックインします。
チェックインするためには、初めてのチェックインでない場合は
ファイルにロックがかかっていることが必要です。
コメントは、初めてのチェックインの場合、ファイル全体についてのコメント、
2回目以降のチェックインの場合、差分についてのコメントになります。
バージョン番号を省略した場合は最新版を指します。
注:このコマンドを実行すると<プロジェクトディレクトリ>/src/の下から
ソースがなくなってしまいます。ソースを復元するには、
このコマンドを実行した後で「Get」を行ってください。
「Get」を行うと書き込み禁止のソースが復元されます。

CheckOut

Gnuのcoコマンドでロックをかけてソースファイルをチェックアウトします。
バージョン番号を省略した場合は最新版を指します。
注:書き込み可能なソースが置いてあるとこのコマンドの実行に失敗します。
書き込み可能なファイルが置いてある場合は、削除するか書き込み禁止にして
ください。置いてあるファイルは上書きされます。

Get

Gnuのcoコマンドでロックをかけずにファイルを取得します。
バージョン番号を省略した場合は最新版を指します。
ファイルは上書き禁止になります。
注:書き込み可能なソースが置いてあるとこのコマンドの実行に失敗します。
書き込み可能なファイルが置いてある場合は、削除するか書き込み禁止にして
ください。置いてあるファイルは上書きされます。

Lock

Gnuのrcsコマンドでソースファイルをロックします。

Unlock

Gnuのrcsコマンドでソースファイルをアンロックします。

History

Gnuのrlogコマンドで版管理されたソースファイルの履歴を
Outputウィンドウに出力します。

Diff

Gnuのrcsdiffコマンドでソースファイルの2つのバージョンの差分を
Outputウィンドウに出力します。

Close

クラスブラウザを閉じます。

Archive

クラスブラウザのClassウィンドウに、
指定されたArchive(.jar/.zip)に含まれるクラス名一覧を表示します。
注:Archiveのサイズが大きい場合、少々時間がかかります。

ProjectClasses

クラスブラウザのClassウィンドウに、
コンパイル済のプロジェクトに含まれるクラス名一覧を表示します。
注:クラスの数が多い場合、少々時間がかかります。

AddClass

クラスブラウザのClassウィンドウに、パッケージ名を含むクラス名を
追加します。

Find

Classウィンドウの中で、指定された文字列と一致する文字列を検索します。

FindNext

Classウィンドウの中で、指定された文字列と次に一致する文字列を検索します。

ClassInfo

クラスのクラス情報(実装しているインターフェース一覧等)を
Outputウィンドウに出力します。

MemberInfo

クラスのfield, constructor, methodを表示するMemberウィンドウを出します。

BeanInfo

クラスのJavaBeansとしてのAPIを表示するBeanウィンドウを出します。

Close

Memberウィンドウを閉じます。

Find

Memberウィンドウの中で、指定された文字列と一致する文字列を検索します。

FindNext

Memberウィンドウの中で、指定された文字列と次に一致する文字列を検索します。

declared only (default)

そのクラスで定義されているメンバーだけを表示します。

All

そのクラスで使用できるpublicなメンバーだけを表示します。

public only

publicなメンバーだけを表示します。

public protected only

publicまたはprotectedなメンバーだけを表示します。

All (default)

すべてのプロテクションのメンバーを表示します。

not static only

staticでないメンバーだけを表示します。

static only

staticなメンバーだけを表示します。

All (default)

staticでないメンバーとstaticなメンバーの両方を表示します。

field only

fieldのみを表示します。

constructor only

constructorのみを表示します。

method only

methodのみを表示します。

All (default)

field, constructor, methodすべてを表示します。

Close

Beanウィンドウを閉じます。

Find

Beanウィンドウの中で、指定された文字列と一致する文字列を検索します。

FindNext

Beanウィンドウの中で、指定された文字列と次に一致する文字列を検索します。

All (default)

Method, Property, Eventのすべてを表示します。

Method only

Methodのみを表示します。

Property only

Propertyのみを表示します。

Event only

Eventのみを表示します。

New

新しいDebugウィンドウをオープンします。
内容は空です。

Open

ファイルを指定してDebugウィンドウをオープンします。

Save

Debugウィンドウの内容を保存します。

Save As

Debugウィンドウの内容を別のファイル名で保存します。

Close

Debugウィンドウを閉じます。

Cut

選択された領域の内容をクリップボードにコピーし、
選択された領域を空にします。

Copy

選択された領域の内容をクリップボードにコピーします。

Paste

クリップボードの内容を選択された領域にペーストします。

Cear

選択された領域を空にします。

Jump

指定された行番号へジャンプします。

LineNumber

現在キャレットのある行の行番号を表示します。

Find

指定された文字列と一致する文字列を検索します。

FindNext

指定された文字列と次に一致する文字列を検索します。

Grep

指定されたファイル指定されたファイルパスのファイルから
指定された文字列を再帰的に検索します。
検索結果はアウトプットウィンドウに出力され、
そこでダブルクリックするとソースを開きます。

Replace

指定された文字列と一致する文字列を別の文字列で置換します。

ReplaceNext

指定された文字列と次に一致する文字列を別の文字列で置換します。

Continue

デバッグ実行を続行します。
注:このメニュー項目を実行するためには
Debugウィンドウ中でブレークしていることが必要です。

StepIn

デバッグ実行でステップインします。
注:このメニュー項目を実行するためには
Debugウィンドウ中でブレークしていることが必要です。

StepOver

デバッグ実行でステップオーバーします。
注:このメニュー項目を実行するためには
Debugウィンドウ中でブレークしていることが必要です。

StepOut

デバッグ実行でステップアウトします。
注:このメニュー項目を実行するためには
Debugウィンドウ中でブレークしていることが必要です。

Run

デバッグ実行を開始します。

Stop

デバック実行を終了します。

Watch

変数の値をアウトプットウィンドウに出します。
これは、メニュー項目Commandの初期コマンドを用意するもので
選択文字列を対象としてjdbのprint文を実行するためのメニュー項目です。

Command

jdbにコマンドを入力します。
スタックトレースの表示はこのメニュー項目でwhereとやってください。

jdb

jdbでよく使用するコマンドをサブメニューにまとめてあります。

Set

ブレークポイントのセットを行います。

Unset

ブレークポイントの解除を行います。

List

設定されているブレークポイントの一覧を表示する
Breakpointウィンドウを表示します。

AddVariable

ブレークポイントにヒットしたときにprintする変数を追加します。
変数の値はOutputウィンドウに出力されます。

RemoveVariable

ブレークポイントにヒットしたときにprintする変数を削除します。

List

ブレークポイントにヒットしたときにprintする変数の一覧を
Outputウィンドウに出力します。

Close

Outputウィンドウを閉じます。

Copy

選択された領域の文字列をクリップボードにコピーします。

Cear

Outputウィンドウの内容をクリアします。

Close

Breakpointウィンドウを閉じます。

Jump

ブレークポイントが設定されているソースにジャンプします。

制限事項

動作するプラットフォーム

動作するプラットフォームはWindowsのみです。

クラスブラウズ不可能なクラス

Jarに含まれるクラスの階層構造およびクラスのメソッド一覧を表示する機能がありますが、
これが使えるクラスは、static initializerで特別な設定が要らないもののみです。
また、static initializeしたときに標準出力に出力するクラスは表示内容が不正になります。