LDIF

Section: File Formats (5)
Updated: 2005/01/24
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名前

ldif - LDAP データ交換フォーマット  

説明

LDAP データ交換フォーマット(LDAP Data Interchange Format: LDIF)は、 LDAP エントリを簡単なテキスト形式で表現するために利用されます。 ldapadd(1) や ldapsearch(1) などの LDAP ツールは入出力に LDIF を利用します。

LDIF エントリの基本的な形式は次のようなものです。

    dn: <識別名>
    <属性記述子>: <属性値>
    <属性記述子>: <属性値>
    <属性記述子>:: <base64でエンコードした値>
    <属性記述子>:< <URL>
    ...

値は、UTF-8 のテキスト、base64 でエンコードしたデータ、属性値のある 場所を示す URI のいずれかで指定します。

行を単一のスペースまたはタブ文字で開始すると、前の行に 継続できます。たとえば次のようにできます。

    dn: cn=Barbara J Jensen,dc=exam
     ple,dc=com

シャープ記号 '{{EX:#}}' で始まる行は無視されます。

属性値が複数ある場合は行を分けて指定します。 たとえば次のようになります。

    cn: Barbara J Jensen
    cn: Babs Jensen

値に印字できない文字が含まれていたり、スペース、コロン ':' で始まる場合には、<属性記述子> に続けてコロンを二つ置き、base64 表記で エンコードした値を書きます。たとえば値が " begins with a space" であるときは次のようになります。

    cn:: IGJlZ2lucyB3aXRoIGEgc3BhY2U=

属性値がファイルに格納されている場合には、<属性記述子> に続けて ':<' を置き、file: URI を書きます。 たとえば値がファイル /tmp/value に格納されている場合には次のようになります。

    cn:< file:///tmp/value
他の URI スキーム(ftp,http)も同様にサポートされます。

同じ LDIF 中の複数のエントリは空行で分離します。  

記述例

次に示すのは、三つのエントリを含んだ LDIF ファイルの例です。

    dn: cn=Barbara J Jensen,dc=example,dc=com
    cn: Barbara J Jensen
    cn: Babs Jensen
    objectclass: person
    description:< file:///tmp/babs
    sn: Jensen

    dn: cn=Bjorn J Jensen,dc=example,dc=com
    cn: Bjorn J Jensen
    cn: Bjorn Jensen
    objectclass: person
    sn: Jensen

    dn: cn=Jennifer J Jensen,dc=example,dc=com
    cn: Jennifer J Jensen
    cn: Jennifer Jensen
    objectclass: person
    sn: Jensen
    jpegPhoto:: /9j/4AAQSkZJRgABAAAAAQABAAD/2wBDABALD
     A4MChAODQ4SERATGCgaGBYWGDEjJR0oOjM9PDkzODdASFxOQ
     ERXRTc4UG1RV19iZ2hnPk1xeXBkeFxlZ2P/2wBDARESEhgVG
    ...

ここで、Barbara Jensen のエントリ中の description がファイル file:///tmp/babs から読み込まれ、 Jennifer Jensen のエントリ中の jpegPhoto が base64 でエンコードされていることに注目してください。  

関連項目

ldap(3), ldapsearch(1), ldapadd(1).

"LDAP Data Interchange Format," Good, G., RFC 2849.  

謝辞

OpenLDAP は OpenLDAP プロジェクト (http://www.openldap.org/ )が開発/管理しています。 OpenLDAP はミシガン大学の LDAP 3.3 リリースより派生しました。  

和訳

稲地 稔 <inachi@kkd.biglobe.ne.jp>


 

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