代表的な印章材料


伝統的天然材料
tennen



hitsuji



tenmaru



kakuten

天然の材料で代表的なものに、象牙・白牛角・黒水牛角・つげなどがあります。

象牙は緻密で細かい彫りが効き、丈夫です。
当店で扱う品には一本一本環境省のIDbェ付いております。質によって値段がかなり違います。
業者によって貴重だからと言って「横目」を勧めることもあるようですが、実用的には疑問が残ります。

白牛角は最近までオランダ水牛と呼ばれていたものですが、正確には水牛でなく陸牛の角であるため、不当表示を避けるべくこのような呼び方をしています。
やや黒水牛角に比べて原材料が短いため”そり”が入りやすい欠点がありますが、色の入り方が一本一本違い、その美しさで人気があります。
色の入り方で材料の値段が違います。

黒水牛角は比較的リーズナブルなわりに粘りが強く硬く磨耗に強い特徴があり、実用的です。
この中にも天然のままの「無染め」と「染め黒水牛」とがあります。「無染め」はお値段がお高くなります。

”つげ”はつげ科つげ目の日本産(御蔵島産=島柘植、鹿児島産=薩摩柘植)のみを「本つげ」と呼びます。中国・台湾産の”つげ”は単に”つげ”と呼びます。
業者によっては”シャムつげ”と称して”つげ科”ではない木材を”つげ”として使用している場合がありますので、気をつけて下さい。

その他に今年の干支の羊の角があります。もともと羊の角は裂けやすく実用的ではなかったのですが、最近の技術革新で加工をされ、実用に耐えるようになってきました。
美しい透明感のある茶色をしています。


合成材料
plastic

parl

新しい材料と思われがちですが、歴史は意外と古く、牛乳タンパクのカゼインを固めた”ラクト”という材料や、戦闘機の風防ガラスに使われた”アクリル”なども戦前からありました。
現在は色ののりからアクリル系が多く使われます。
見た目が綺麗なので若い女性が好まれます。
若干欠けやすいので実印などには向きません。


石 材
ishi
なんとなくハンコの代名詞みたいに見られている水晶があります。そのほかにメノウや虎目石など。
「美しく冷たい感じがたまらない」という人もいます。
実用的には残念ながら欠けやすく実印などには向かないと思います。
また、余分な朱肉の成分を吸わないため、押したときに滑りやすく、硬すぎるため押しづらいところがあります。
彫刻はサンドブラストといってダイヤモンドダストを吹き付けて削る機械彫りになります。



金属材料
titan
スペースシャトルなどに使われる”チタン”が代表。”チタン”は非常に硬く、磨耗もほとんどありません。見た目もつや消しの金属独特の高級感があります。
実用的には硬さ・磨耗性は文句がつけられませんが、硬すぎて押しづらく、また滑りやすい点があります。
また彫刻もプラズマ加工で行われ、機械彫りとなります。
また金色でつやありのアルミ系の合金もあります。こちらは手彫りが可能です。