植物「シモバシラ」が造る「氷の花」

<2011年1月13日>

掲載日2011年1月21日                  橋本 章

「シモバシラ」と言う珍しい名前の植物がある。日本の固有種で関東以西、四国、九州に自生する多年草。花は初秋の9〜10月に咲き枯れた後気温がマイナスになると茎の根本の地面近くに「霜柱」の様な氷の塊(氷の花)が出来る事から名付けられた。

シソ科シモバシラ属 学名:Keiskea japonica  属名のKeiskeaは明治時代に功績のあった植物学者伊藤圭介さんにちなんで付けられたそうです。

 
シモバシラの出来る遊歩道に建てられた看板 

 2011月13日 東京・八王子市「高尾山:たかおさん」の『シモバシラが作る氷の花』を見てきました。東京近郊の植物園で見られるという情報が有るので気象条件が満足できれば容易に見ることが出るのではないだろうか?「高尾山ビジターセンター」によると東京都内の最低気温が2〜3℃位まで下がると高尾山の気温がマイナスになり「シモバシラ」が出来るので都内の気温を目安に出かけると「氷の花」が見られると言っていました。

高尾山は東京の西の外れ標高:599mの低い山ですが、植物の宝庫で1596種『高尾山の花:けやき出版 1987年第1刷』を数えるという。最近は「ミシュランの三ツ星観光地」に選ばれたことで、人の数も多くなり外人さんも見かけるようになりました。

 
高尾山観光案内図 

 正月の頃高尾山観光客の殆どは、「薬王院」初詣が大多数で、残りの数%?が高尾山山頂迄で、春の桜・秋の紅葉シーズンを除けば、紅葉台まで足を運ぶ人は非常に少ない。

 シモバシラは「高尾山/陣馬山コース」ハイキングの尾根筋から僅かに離れた北斜面の為入り込む人が少なく写真撮影も邪魔されずに楽しめました。

 蛇足になりますが、氷の花が出来る条件はかなり微妙らしい。先ず地上の温度がマイナスで地中の温度がプラス、が第一条件で絶対値は解かりませんが気温が下がりすぎてもシモバシラは出来ないらしい。多年生植物のシモバシラは枯れても地下の根が活動して水分を地上に運ぶらしいが2月の厳寒期になると根が氷結して毛細管の働きが止まり「シモバシラ」が出来なくなる。 

2011年1月13日に見た「シモバシラ=氷の花」達  
   
   
   
   
   
   
   

氷の花を咲かせる植物、他に「セキヤノアキチョウジ」「カシワバハグマ」などが高尾山にある。以下、一例だけ見つけた「カシワバハグマ」のシモバシラ。

「カシワバハグマ」のシモバシラ。  
   
 不思議な自然の造形美、何百も並んでいるが同じ形は全く見当たらない。殆ど毎日新しい造形美が生まれ、瞬く間に消えてゆく哀れも感じるが、自然の営みに感嘆するだけです。

元技術屋としては、地下の水が毛細管現象で地上に運ばれ氷結する物理現象と割り切ることもできるが、それではなんか夢が無くなる。

「シモバシラ」を眺めて、天女の羽衣、蝶の乱舞など想像楽しみながら、シャッターを押してきました。少ないですが、この写真から夢のあるネーミングを考えて楽しんで?下さい。

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