磁気浮上式リニアモーター駆動
中央新幹線の問題点(その2)

掲載日2022年7月26日                                  斉藤 清

 今から5年半前に、「磁気浮上式リニアモーター駆動中央新幹線の問題点(続き)を書いたが、僕のこの心配に対してJR東海側や車両メーカー側からのコメントは全くない。特に車上電源の問題のコメントについて、新しい論文が見当たらないのが心配である。僕の知人からは多くのコメントを頂いており、「そんな問題があるとは知らなかった」とか「ドイツが一旦実験線まで作り、開発を開始したが、その後この計画は色々の専門家の検討結果、中止が決定され、現在は新しい開発は全て中止に至っていることを知り、日本の国は昔から一度走り始めた開発を止めるムーブメントがない国であることを知り、困ったものである。」などなど。
  
 磁気浮上式リニアは理論的に可能か。こんな研究が発表されたのは1965年。日本の反応は早かった。1970年に旧国鉄が検討開始、1977年に宮崎県に実験線ができた。この年、旧西ドイツもリニア実現へ動き出す。しかしドイツは2008年、これから完全撤退する。国内でもJR東日本をはじめとする他のすべてのJR会社は、磁気浮上型リニアを今後作る計画は全く持っていない。

 すべての交通機関で最も大事なことは、何にもまして安全である。停電、衝突、地震、火災、電磁波、テロなどの緊急時の対応。これらが安全策のキーになる。全ルートの約80%がトンネル。緊急避難の時、1000人近い乗客全員をどうやって無事救出できるのか?下り車線で大事故が起きたら、上り車線に救助用のリニア車両を横付けして、それに乗り移ってもらい救助するという案もあるらしいが、これも問題が多すぎ、実現性は殆ど無い。

 リニアには運転士や車掌が乗車していない。すべて中央制御室から遠隔操作で、地下数十mの地下トンネル、山岳トンネルを走る。誰が車内の指揮者になるのか?
 開発側は、万一の場合、避難用立坑を使うと言う。しかし緊急時、例えば火災発生で煙が立ち込めるトンネル内で、車両から立坑のある所まで相当の距離を歩き、更に立坑で約1000人の人を避難させるということ自体、ほとんど不可能に近い。特に身体障碍者の避難は殆ど不可能である。

 東海道新幹線の輸送能力は限界に近付いている。それを解決するためバイパスが必要だとJR東海は主張し続けていたが、2010年、JR東海はこれを取り下げた。将来の人口減少が現実に発生し始め、輸送実績にも陰りが見えてきたからである。

 それでも新幹線の老朽化は避けて通れない。老朽化や耐震対策は非常に大事である。在来型新幹線より利便性の良くしたものを、今の新幹線ルートの近くに併設する案を、僕は前から提唱してきた。これは今も変わっていない。JR東海ではなく政府が中心になって今すぐ再検討を開始していただきたい。JR東海は自分の金で作るのだから文句を言うなと言うのだろうが、このような建設工事は間違いなく当初の予算内で建設できた例は無く、最後は国(政府)が尻ぬぐいをさせられるのだから・・・。リニア中央新幹線のトンネル掘削では、静岡県の最北部にトンネルが掘られることになっているが、静岡県にとっては、水源の問題を抱え反対していていまだ埒が明かないようだ。静岡県に停車駅ができないことも不満なのだろう。こんなことより、品川や名古屋の地下駅の建設工事が本格化している今、リニアを本当に継続するか、国を挙げて早急に検討願いたいものである。僕は大反対である。政治家の不勉強ぶりにもあきれ果てるこの頃である。

磁気浮上式リニアモーター駆動
中央新幹線の問題点(続き)

掲載日2017年2月1日                             斉藤 清

 今から約7年近く前の2010年3月3日に、下記の文を掲載したが、現在の磁気浮上式リニアモーター駆動中央新幹線には、多くの問題があるが、その中で車上電力をパンタグラフから受電できないこの方式で、最も危険で技術的にも最も難しい物の一つに、車上電力をいかにして作るかと言うことを書いた。下記で赤線部分である。現在は最前部と最後部の車両に、ガスタービン発電機を設置して、実験線でいろいろのテストをしているが、地上の列車が通る道床と車両の下部にコイルを設置し、高周波の電流を道床に設置されたコイルに流し、この上を走る列車の底に設置されたコイルに電磁誘導で電流(電気エネルギー)を供給する方式の実験が成功したと報告されている。

 この報告は、ココをクリックすると見ることが出来る。JR東海の中央新幹線の開発部門の研究結果である。そこには、誘導集電による車上電源に関する超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価「誘導集電による車上電源に関する検証状況」が掲載されており、電磁誘導による列車への電気エネルギーが問題なく送り込めると記載されている。

 最大の問題点である、道床に設置されたコイルに流した10kHz以下の高周波電流によって発生する、拡散された磁界による人的な影響の検証が曖昧であることである。ICNIRPガイドライン(国際非電離放射線防護委員会により、磁界による人体への影響に関する予防的な観点から検討されたガイドライン)の1%以下の磁界にしかならないから、特に問題は無いと結論付けている。もっと厳密な試験が必要ではないか、プラットホームを歩いている人で大腿骨を骨折した方が、腰回りに金属製のかなり大きな補強材を手術で埋め込んでいるが、それに誘導電流が流れ悪影響を及ぼさないのか、ペースメーカーを胸に埋め込んだ方が被害に遭わないのか、車内に持ち込んだパソコンやスマホは誤操作しないのか、万一事故で車両が破損した場合も人体に悪影響を及ぼさないのか等々。

 道床に設置されたコイルに流した10kHz以下の高周波電流による磁界が、金属製の車体の骨組みや、低速で磁気浮上できない時に使う、車輪の金属製の台車にも誘導電流を流してしまうが、これによるエネルギ損失や、加熱による問題が本当に無いのだろうか?

 また、これによって消費されるエネルギーに対する記述も曖昧で、「総合効率で、ガスタービン方式と同等」と書かれているだけで、実際の運行で消費される電力の比較が記載されていない。この程度の報告でごまかそうとしている、関係者の思いが見え見えの報告でがっかりした。
 


磁気浮上式リニアモーター駆動
中央新幹線の問題点

掲載日2010年3月3日                            斉藤 清

 現在、JR東海が開発を進めている磁気浮上式リニアモーター推進・中央新幹線は、通過ルートを下図のAルートにするか、Bルートにするか、Cルートにするかというルート選定や、どこに駅を設けるかが、政治の場でも取り上げられ、マスコミも賑わしている。JR東海は最短距離で建設費も維持費も一番安く、利用者数が最も多いとしてCルートに固執しており、一方、長野県の各自治体はAルートだBルートだと、それぞれの地元に都合のよいルートにしてほしいと運動している。
 
 しかしこのどのルートも長大なトンネルや高深度地下鉄区間が総延長の70%も占めること、またJR東海方式の磁気浮上式リニアモーター駆動は、日本独自の方式で優れた点も多いが、問題点も多いのである。

 磁気浮上式リニアモーター駆動列車をマグレブ(magnetic levitation または magnetically levitated vehicle)と略称しているが、このマグレブの技術的な難しさや安全性や省エネ上の問題点が、マスコミでも殆ど取り上げられず、あまり議論に出てこないのが不思議なので、筆者の心配なことを書いてみた。

 下記のデータはすべてインターネット情報から取得したものである。小生は現役時代、大型電気機械の設計者だったが、電車関係の設計には携わった経験がないので、色々の数値は必ずしも正確でないかもしれない。しかし傾向としては当たらずとも遠からずだと思っている。 

 
 中央新幹線の通過ルート案(信濃毎日新聞2009年12月25日号より引用)
(これはその後、Cルートに決定した。)

 特に次の2点について疑問を感じるのである。

 (1)地球温暖化対策として、2025年には1995年ベースで25%のCO2削減を表明している日本にとって、限界まで省エネを図って行く必要があるが、このシステムは果たして省エネ対策になっているのだろうか?

 (2)長大トンネル内での火災事故発生時の対策が十分なのだろうか?

 
山梨実験線を走る磁気浮上式リニアモーター駆動中央新幹線(試作列車)。
インターネットより引用した。

 各乗り物のCO排出量(概算値)インターネットのデータを引用。電力エネルギー使用の場合は換算値である。

 鉄道(最高時速120キロの電車、定員の80%乗車) 18gCO/km人  100%
 新幹線(最高時速250キロ、定員の80%乗車) 30gCO/km人 167%
JR東日本が開発中の次期新幹線(FASTECH360)
(最高時速360キロ、定員の80%乗車) 
40gCO/km人 217%
磁気浮上リニアモータ中央新幹線
(最高時速500キロ、定員の80%) 
60〜70gCO/km人  333〜389% 
航空機(時速800キロ、定員の80%)  110gCO/km人  611% 
普通自動車(時速100キロ、1名乗車)  165gCO/km人  917% 

 マグレブは、同じ距離を走行するのに、現在の新幹線の2倍以上の電力を消費するのである。超電導技術を使うと省エネになると勘違いしている方も、大勢いるのかもしれない。そんな物理学の法則に反する上手い話は無いのである。

 各乗り物の使用電力量(東京〜大阪間533kmをノンストップで、電動機最大出力で最高時速で走ると仮定した場合)

  電動機最大出力 
1編成合計(kW)
 速度
(km/h)
 所要時間
(時間)
 使用電力量
(kWH)
使用電力量
比率(%) 
鉄道(最高時速120キロの12両編成の電車)   3,000 120  4.44  13,320  100
新幹線0系(最高時速210キロの16両編成)  12,000  210  2.54  30,480  229
新幹線N700系(最高時速285キロの16両編成)  17,000  285   1.87  31,790 241 
次期新幹線(FASTEC360/最高時速360キロ)  約20,000  360   1.48 29,600 222
リニア中央新幹線(最高時速500キロの16両編成)  約40,000
(推定値)+
車上搭載ガス
タービン発電機
500   1.07 45,000
(推定値、もっと多いかもしれない。)
338以上 

 マグレブは、JR東日本が開発中の次期新幹線(FASTIC360)と較べて、同じ距離を移動するための使用電力量は1.5倍以上になるのである。

 リニア新幹線は、超電導磁気浮上で高速移動するので、車上搭載の超電導電磁石の超電導を維持する為の大型冷凍機が必要になる。また照明や暖房、通信制御などの電源が必要になる。磁気浮上で超高速走行のため、従来の架線からパンタグラフで電力を車内に取り込めないので、それらをガスタービン発電機を車両の最前部と最後部に設置する案が現在最有力で、山梨実験線でもこの方式が採用されている。燃料電池方式も検討されたが色々と問題があり、別途、地上から車内にアンテナ方式で電磁誘導の原理を利用した給電方式を検討中なので取りやめになった。電磁誘導方式の具体化は極めて難しい技術的な問題点を持っている。現在試用中のガスタービン発電機はジェットエンジンの様なものである。これは高速で移動する車内に、万一の事故時に火災元になる装置を搭載していることになる。極めて危険だと言わざるを得ない。

 なおリニア新幹線の運転はすべて地上側で行う。運転手は車両には乗っていない。ガスタービン発電機や冷凍機の安全確認のため保守員は乗るのかもしれないが。

 速度制御は地上に設けられた推進コイルの電圧と周波数を0〜55HzまでVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)連続可変制御で行うので、1編成の電車区間に1ヶ所の周波数変換変電所(き電所)が必要になる。運転者が地上の「き電所」にいるようなものである。実際には中央制御所から遠隔制御されるので、運転者が各「き電所」にいるのではないが・・・。この区間が信号制御の閉塞区間に当るのである。この閉塞区間に複数の編成の列車が進入できない。

 今の東海道新幹線は33,000V、交流(60Hz)の一定電圧、一定周波数の電力が架線を通して車両に送られている。また車両内で運転者がVVVF制御でモーターの回転(車両速度)を制御している。ブレーキ制御も同じ。

 このような1き電区間に1編成の列車しか入れない方式は、もしトラブルで列車ダイヤが乱れた時、その回復に掛る時間も非常に長くなるはずである。

 南アルプスや東京、名古屋、新大阪の繁華街は、高深度地下トンネル通過になり、70%以上の区間が地下鉄と同じで、風景も見ることができない。

 小生が一番心配するのは、長大トンネル内での車載のガスタービン発電機の火災と、ガイド用のゴムタイヤの車輪の摩擦火災である。それと万全の対策を取っているというが、超電導電磁石部分が破損した時に漏れる強烈な漏洩磁界が、車両事故の時にも安全が確保されるのか心配である。また突然の超電導停止(クエンチ現象)が発生した時の、安全対策が本当に完全かということである。

 日本方式のリニアモーター方式は、列車が停止している時は、磁気浮上できないので、路面にあるガイドレール上をゴムタイヤで転がり、ある速度に達すると、地上に置かれた電磁石に誘導電流が流れ始め、その電磁石の作るN,S極と車上の超電導電磁石の反発・吸引力で磁気浮上するのである。停止する時も、車両がある速度以下になると、磁気浮上できなくなり、ゴムタイヤがガイドレール上を転がりながら停止するのである。このゴムタイヤは定期メンテナンスで頻繁に交換することになっている。万一超電導電磁石が突然クエンチして超電導を失ってしまうと、列車は磁気浮上できなくなり、高速状態で突然ガイドレール上に落下し、ゴムタイヤで惰性で停止まで走って行くのである。開発関係者は、全ての列車に付いている超電導電磁石が同時にクエンチすることはあり得ないし、1ヶ所が駄目になっても他の車両が磁気浮上をサポートするので大丈夫と言っているが、100%信じて良いものか疑問が残る。これに対して他国で開発中や他国で運転中の磁気浮上列車は、列車が停止中も磁気浮上しているので、このような問題が起きないのである。

 航空機が着陸する時、タイヤが摩擦熱でパンクしたり、小火災を発生することは、よくあることである。これと似たトラブルが起きないか心配なのである。

 長大トンネル内で車両火災が起きた時の対策案がいろいろ検討されているが、絶対安全な方法は無いと思う。また糸・静構造線の大断層があるので、長大トンネル内に車両が走っている時、このような地震が襲うと、救出活動もできなくなる心配がある。また最悪、上り線、下り線ともトンネル内で停止するトラブルが発生し、しかも両列車が並んで停止したら、列車用トンネルに並行して、上り下り線用に別々の作業用(避難用)トンネルを作るのであろうが、そこを歩いて何10kmも避難しろと言うのだろうか?

 JR東海のマグレブは、超電導の電磁石を使うので、磁気浮上の高さが大きく取れる。従って我が国の様な軌道の勾配が大きく曲線区間が多い所では、メリットがあると言うが、上記のような大きな問題を包含しており非常に心配である。

 ほとんどトンネルや高深度地下鉄方式で、景色が殆ど見ることができないマブレブでは、旅行を楽しむことはできない。これでは単なる人間の高速移動装置になってしまう。

 JR東日本が開発中の次期新幹線・FASTEC360は、駆動モーターとして永久磁石型界磁をローターに使用するすべて同期電動機タイプ(従来は誘導電動機タイプ、その前は整流子のある直流電動機)で、軽量化と省エネ化が図られている。しかも目標時速360km/hである。狭い国土の日本では、これだけ早ければ十分すぎると思う。

 JR東海だけが、磁気浮上リニアモーター式の超高速鉄道の開発を進めているが、JR東日本、JR西日本は、現在のところこれを推進する具体的な計画は無い。ましてJR北海道は、青函海底トンネルが現在の新幹線規格で作られていて、絶対に磁気浮上リニア新幹線は実現しないのである。

 東京から新大阪まで、FASTEC360なら、所要時間2時間程度であるが、リニアで1時間半くらいに短縮されるが、30分短縮するのに、大電力を消費し、省エネに反する開発が本当に必要なのだろうか?まさかと思うが、JR東海は東京〜大阪間を航空機と張り合って、客を奪おうと考えているのだろうか?国内の限られた旅行者のシエアの分捕り合戦なら早く止めてほしいものである。一度開発が始まれば、それを止められないのが、過去の例である。宇宙開発しかりである。

 JR東海やこの開発に携わるメーカーは、磁気浮上リニア新幹線の実績を国内で作り、外国にそのシステム技術を売るのが最終的な目標だろうと思う。 まず東京〜名古屋間の開業を15年後の2025年を目指しているが、その建設費だけでも5兆円を超えるのである。JR東海は、現在の東海道新幹線での儲けを中央新幹線の建設に充てるつもりである。JR東海は、税金を使わず自分の会社がすべての費用を負担するので文句あるかと言わんばかりであるが、その費用は結局、乗客である国民が支払うのである。JR東海のこの態度は、元親方日の丸の国有鉄道からできた会社であるから、官僚体質が残っていて、一度スタートした開発にブレーキを掛けるトップが居ないのかもしれない。

 最近の最新式の自動車は、電子制御で動いているので、ハンドルやブレーキペダルと車輪が直接メカニカルに繋がっていないし、アクセルペダルもエンジンと直接繋がっていないのだ。その途中に半導体などをたくさん積載した電子回路とセンサー、アクチュエーター、それらを制御する何十万行、何百万行の人間が書いたソフトウェアが介在して動くようになっている。車輪の微妙な振動も、運転者にダイレクトに伝わらなくなってきたのだ。この磁気浮上リニア新幹線も、列車に運転者が乗車しておらず、巨大な電子回路で構成される運転システムに運転が委ねられているのである。何重にもバックアップされ、フェールセーフになったシステムを構築していると思うが、人間の作るものには、どこかにミスやエラーが付いて回る。しかもソフトウェアのエラーを見つけ出す作業は、五感に頼ることができず、目で追って探すだけだから、非常に難しいのである。インターネットがこれだけ普及した時代、万一他国からのサイバー攻撃で車両運行のソフトウェアが書きかえられたり、破壊されたら大変なことになる。

 一昨年8月、八戸駅から東京行きの東北新幹線「はやて」に乗車した時のことである。信号システムのソフトウェアを更新した朝、不具合が起きて、東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線が、数時間にわたって運転ストップしたのである。このように正規運転中にソフトウェアの更新を行うと、更新後のソフトウェアのチェックを実線路で行うことができないことがあるので、間違いが起きると大変なことになる。このケースは信号システムの不具合で済んだが、磁気浮上リニアモーター式新幹線の運転制御で、このようなトラブルが万が一にもあったら大事故につながる。小生などはとても怖くて乗れるものではない。


 幸か不幸か、筆者は後15年後の2025年の開業の頃まで生きている確率は少ないので、老婆心を出して言う必要が無いのかもしれないが、なにか狂っているような気がしてならないのである。

 小生の意見は、今の新幹線の橋脚や高架線路盤の老朽化対策もふくめて、第二東海道新幹線を南アルプスに掘削する長大なトンネルを通さず、従って長野県を通さずに造り、ここに現在の新幹線の最高速度より30%以上早い時速360kmの次期新幹線(FASTEC360型新幹線)を、「スーパーのぞみ号」として通す案を推奨する。これなら技術もほとんど完成しているし、これからの開発費用も殆ど掛らない。従来の新幹線の空いたダイヤには、超特急貨物列車を走らせたらいかがだろうか。高速道路を大型トラックで貨物を運ぶより省エネになるのは確かであるし、東名高速道路の渋滞も緩和される。

コンフォートあづみ野のトップ頁エネルギー関連のトップ頁