金沢埋立地幸浦岸壁の投げ釣り
(2004年6月29日)
 最近ではマイカーを釣場のすぐ近くまで乗り付けてノンビリと長時間楽しめる場所は激減している。だが、探せば意外と近場にあるのが八景島にほど近い金沢埋立地の幸浦と呼ばれるポイントだ。住所で言うと幸浦2丁目交差点の先にある流通団地前の突き当りにある岸壁である。周囲は企業敷地でほとんどが立入禁止エリアだが、唯一この場所だけはクルマを乗り付けて釣りを楽しめる。
  ただし駐車スペースは限られていてバスやトラックがUターンする場所だけに絶対に迷惑駐車は御法度だ。さらに釣場が至近距離だからすぐにクルマを移動することができる距離で釣りをすること。

年間を通して人気のある好ポイントだから地元の釣り人は天気が良ければ平日でも数本の竿が出ている。
 出掛けたのは6月29日の火曜日。 

 昼過ぎから強い雨が降り始め合羽を着ても下着まで濡れてしまう悪天候だったが午後3時前には雨は止み青空が雲間から顔を覗かせるほど回復した。

 海上は風がないためかベタ凪。潮回りは中潮の初日で午後3時17分に満潮になる。ちょうど下げ潮が効きはじめる絶好のタイミングであった。
八景島に近い金沢埋立地の長浜水路の好ポイント。ここは、2号埋立地の幸浦岸壁周辺。足場もよくトイレも近いため、週末は家族で釣を楽しめる場所。投げ釣りだけでなく、電気ウキの夜釣りでも好釣果が期待できる。
  先客は1名で雨が降っていた時間帯から竿を出していた常連客だ。釣り始めた午後3時過ぎになってすぐに釣れたのは20cm級の良型シロギス。
 しかし、頻繁に根がかりをして仕掛けや天秤をロストしてしまう。1回だけではなく立て続けに2回も力糸ごと損失するとショックは大きい。投入ポイントは4色付近だが、地元の釣り人の話では「ここは60m以上飛ばすと急激に深い溝ができていてそこに引っ掛かった仕掛けがダンゴ状になって浮遊しているから遠投はしない方がいいよ」と親切にアドバイスを受けた。

 ただし、唯一遠投しても根掛かりが少ない方角は右斜45度方向だ。それでも巻上げの時には一気に天秤を浮かせてハイスピードでリールを巻く必要がある。
ここは、3号埋立地。福浦岸壁側の好ポイント。
 カゴ釣りでアジを狙う釣り人で賑わいを見せる。潮が動いている時間帯が夕方か朝マヅメ時なら間違いなく釣れるという。
 ただ遠投が有利なので、3号クラスの磯竿が最高。コマセは、アミエビで十分だが、刺しエサはイカタンを小さくちぎったものを使っていた。
遠投する距離は、近くても50メートル。
 遠い日のポイントは、約80メートル沖。理由はちょうどその周囲に高い根があるらしい。目印は、釣り場の背中側に「SKK」の工場がある所。
 実際、その方法で前述した良型シロギスを釣ったのだから運が良かった。できれば浮力のある特殊な天秤(ジェット天秤など)を使いリールもギア比が高い高速巻きができるものが理想だ。

 その後、思い切り遠投ができるポイントを探して長浜水路方向に移動したが、長くテトラポットが埋められているため足場が悪く岸壁から投げるには内外日東という会社の裏手まで歩かなければならない。

 午後4時を回るとアタリが減り、追釣できたのはかなり小さなシロギスとメゴチ(リリース)のみ。ただし長浜水路方向に移動してからは一度も根掛かりはなく必死になってリールを高速巻きしなくても済んだのがせめてもの救いだろうか。


 教訓として言えることはある程度根が点在していないと魚の型も小さいということ。要するに、良型シロギスを釣りたければ根掛かりを恐れずに果敢に挑戦する姿勢が大切だ。仕掛けはサビかずに置竿釣法で対応すれば良い。のんびりと置竿で釣るには最適な場所といえる。晩秋からはカレイやアイナメの良型も釣れると言うから今から楽しみである。

                            釣場速報(釣り新聞)掲載


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葉山マリーナ前の離岸堤投げ釣り
(2004年6月2日)
5月から7月にかけて潮の干満の水位が大きくなるため普段海底の底に沈んで
いる岩肌や沈み根が露出する季節が今頃である。

 大きく潮が引くといつもは渡れない離岸堤になんとかウェーダーを使って渡れ
る所がある。6月2日の干潮は午前10時10分。葉山マリーナ前の離岸堤に渡って
投げ釣りを楽しんだ。

 以前からあの離岸堤に渡れば間違いなく魚影は濃いだろうと考えていた。ただ
この時期でないと渡り辛いし、危険度も高い。潮が引き切った午前10時30分に
ウェーダーに着替えて実際に渡った。途中までは石積み堤防で先端付近はコンク
リートで作られていて足場は良好だ。外海側はテトラポットが沈められているが
低いため決して危険度は高くない。もちろん波風が強い日は論外だが、当日の天
候は無風ベタ凪の快晴だ。


 釣り座は堤防先端の足場の良いテトラポット上を選択した。タックルは4.2m
の振出式投げ竿1本と穴釣りも予定していたのでテトラ竿も持参。

 投げ釣りは正面に江ノ島が見える少し左方向に4色ほどに仕掛けを投入した。
仕掛けは市販の投げ釣り仕掛け。流線9号の2本針仕様のもの。付けエサはアオイ
ソメ。オモリはL型天秤の27号を使った。

 仕掛けを投入してゆっくりサビくと3色付近で少し重くなりヨブに差し掛かっ
た感触。リールを巻く速度をさらにゆっくりにしつつ竿先に神経を集中させる。

 するとブルブルという弱いアタリをキャッチ。そのまま巻き上げてくるとシロ
ギスが掛かっていた。

 投げる方向を左右に少しずつズラしながら探ったが根がかりは1度もなかった。
 海底はほぼ砂地帯と考えて良い。ただテトラポット近くは海草根が繁茂してい
る感じなので最終的な巻き上げ時には注意が必要だ。


 筆者も実はシロギスが一荷で釣れていたがのだ、取込みの最後でテトラの角に
魚を強く当ててしまってバレてしまった。足場の悪いテトラポットの上から釣り
をする場合は、横着な取込みはしないこと。また特に魚が掛かっていた場合は慎
重に巻上げることである。


 嬉しかったのは思い通りに場荒れが少なくシロギスの魚影が濃いこと。水深も
適度にあるためもう少し時間をかけてジックリ釣りたかったのだが、上げ潮の時
間が気になって午後12時過ぎにはウェーダーに着替えて離岸堤を後にした。

 干潮時間からわずか90分ほどの釣りだったが、シロギスが2回投げただけで2尾
も釣れたことを考えれば上出来といえる。


 注意したいのは夢中になって釣っていると潮が上げてしまって帰れなくなること。
たとえウェーダーを持参していても潮の流れが強くなるため非常に危険だ。まして
滑りやすく歩き辛い岩礁帯の上を荷物を持って歩くわけだから単独釣行は絶対に控
えたい。残念ながら穴釣りは時間が足りなくて試せなかったが、テトラポットの隙
間にはカサゴやメバルなどの根魚がウヨウヨいると予測できる。機会があれば再度
渡堤したいものだ。


 理想的な渡堤時間は早朝6時頃渡って夕方6時頃に戻ってくる。潮の干満の時間
を確認した上で釣り仲間と2名以上で出掛けることは言うまでもない。

                  上記の原稿内容は月刊磯・投げ情報に掲載された。



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観音崎灯台付近投げ釣り
(2004年11月17日)
 木枯らし一番が吹く頃になるとカレイを釣りたくなるのは投げ釣りファンだけ
ではないだろう。ただ最近では堤防からの投げ釣り場も少なくなり好ポイントを
探すにも時間がかかる。明日から天候が下り坂という天気予報を聞いて11月17
日の水曜日に観音崎方面に向けてクルマを走らせたのは理由がある。カレイとア
イナメを同時に狙えるからだ。しかも平日なら無料駐車場が多く、経済的にも負
担が軽いためである。

 まず向かったのはマイカーを堤防際に横付けできる三春岸壁。すぐ横に大津漁
港があるが、なんと船留まり建設が進行中で立ち入り禁止が多く、警備員がいて
釣り場が極端に狭くなっている。そこで馬掘海岸へ移動したが、ここも現在防潮
堤の工事が完了しておらず釣り場は皆無だ。

 結局、落ち着いたのが観音崎灯台下の磯場である。ここは平日なら無料の駐車
場から遊歩道を歩いて10分ほどにポイントがある。無精者の投げ釣りファンには
重宝な場所だ。本来ならば京急観音崎ホテルの近くにある小突堤で竿を出したか
ったのだが、午前9時頃にはすでに3人ほどの先客がいて釣り場はなかったので諦
めた。平日とはいえ当日は無風の小春日和だから観光客も多い。青空に浮かぶ白
い雲を眺めながらのんびりと投げ釣りを楽しめた。

 だが、朝の内は磯場からの投げ釣りで根がかりは多く仕掛けだけでなくオモリ
や天秤、さらにはテーパーライン(力糸)まで損失する不経済な釣りとなった。釣
果は20cmのカサゴと同サイズのオハグロベラのみ。

 そこでもう少し灯台寄りのトイレ下の磯場に移動したが、ここも根がかりが激
しく30分程度で諦めた。

 やっと当日の「安住の地」を見つけたのはなんと駐車場から徒歩3分足らずの近
場。わずか15m前後の突堤の先端。正面にはコンクリートの塔があり投げ釣りを
するには不便だが、塔の右側を狙えば、根際を狙える。

 時間はすでに昼近くになっていて干潮時間の午後1時40分までには余裕がなか
った。タックルは4.2mの振出式の投げ竿2本に投げ専用スピニングリール。道糸
はナイロンを使用。オモリは27号を使った。エサはアオイソメと青コガネムシを
使って約4色付近に投入しアタリを待つ。左側から黒っぽい根が沈んでいるのが目
で確認できる。運良く根際に仕掛けが落ちると、23cmのアイナメが食い付いて来
た。ただし仕掛けを一気に浮かせてからリールを高速で巻かないと海草にハリが引
っ掛かってしまうので要注意である。

 その後も砂地に仕掛けが入るとメゴチやシロギスが釣れ時にはダブルで釣れてく
るという活性の高い日に当たったようで十分楽しめた。午後2時にはエサが無くなっ
たので帰路に着いた。

 根がかりに悩まされた午前中も魚からのアタリは頻繁にあり、本命のカレイは不
発だったが実質4時間足らずの投げ釣りの釣果としては満足できるものであった。



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